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中東情勢
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佐藤本人によれば港東ムース時代にオーナーだった野村沙知代から「シャキッとしなさい。ジジイじゃないんだから」と叱られたのがきっかけだったと云う。 G.G.佐藤 – Wikipedia これを始めとしてG.G.佐藤さんには実に多くのエピソードがあります。 しかし中でも有名なのはどうしても北京オリンピックのエラーになってしまうでしょう。 声をあげてグラブを構えたときから、まわりがスローモーションになりました。 ボールがパッ、パッ、パッと、ひとコマずつ落ちてきます。僕も、ひとコマごとに落下点に足を進めていました。 「あ、捕れない……」 グローブをかすめてボールが落ちた瞬間、大砲の弾が爆発したような大きな音がした気がしました。 「ズドーン!」 そこから後はほとんど記憶がありません。その日の夜、「死にたい」と、ひと言だけ書いたメールを妻の真由子に送ったそうです。 『妄想のすすめ 夢をつかみとるための法
本書もデジタルツールを主体とした知的生産活動に関する書籍です。メインツールはGoogleドキュメントになっています。 基本的な考え方は、Scrapboxと同じです。「ツリー構造下に情報を配置する」のではなく、フラットに情報を並べていき、検索で見つけるかリンクを辿って見つけるようにする。そのような体制になっていれば、扱う情報の規模が巨大になっても、その整理にかかる手間は一定で済みます。n乗に膨張することがないのです。その考え方こそ、デジタルツールにおける情報整理において必要な姿勢でしょう。 Googleドキュメントは、Scrapboxに比べるとリンクを作成するのが若干手間ですが、そのかわりにリッチテキストが扱えますし、他のGoogleツールとの親和性もあります。状況によっては、一つの選択肢になるでしょう。 『情報をまとめて・並べるだけ!超シンプルな「手帳」兼「アイデア帳」運用術』
本書は──タイトル通り──アウトライン・プロセッシングの入門書です。その意味で、『アウトライナー実践入門』と重なる部分もありますが、本書はよりコンパクトにまとまっています。デジタルツールに親しんでいる方ならば、本書から入ってみるのもよいでしょう。 「アウトライナー」と「アウトライン・プロセッシング」の関係性が整理され、そこから「文章を書く」「理解する・伝える・考える」という具体的な用途についての解説があって、最後にアウトライナー論が論じられています。 内容的にはコテコテの実用書ではありますが、文章的な面白さも合わせ持つ一冊です。これは以下に続く書籍でも同様に言えることです。 『アウトライン・プロセッシングLIFE』 本書は、「アウトライン・プロセッシング」の応用編です。具体的には──タイトルではわかりにくいでしょうが──「タスク管理」についての話が展開されています。 ここで疑問が生じるでし
Obsidianのv0.9.16 & v0.9.17でフロントマター(front matter)が使えるようになりました。 フロントマターとは本の前付けのことで、デジタルツールではそのファイルのメタ情報を記述する場所のことを指します。イメージとしては、HTMLファイルのhead部分が近しいでしょうか。 Obsidian(v0.9.17)では、エイリアスとタグの二つがフロントマターで指定できます。 記述方法 フロントマターは以下のように記述します。 --- aliases: [hoge1,hoge2] tags: [giga] --- 「—」で囲まれた部分がフロントマターです。それぞれの記述については後ほど確認するとして、まずはフロントマターを記述したページとそのプレビューを見てください。 フロントマター部分はプレビューでは表示されていません。ページの「中身」ではなく、メタ情報だからですね。
倉園佳三さんの「グッドバイブス」を真に受けるようにしてから2年は経ちます。 この間私が挑戦を続けてきて、いまだに課題であるのが、 何かしらの失敗、ヘマをやらかしてしまって、そのおかげで誰かがイライラしていると想像してしまった場合の、ややいたたまれない気持ち です。 私は人に怒られることを恐れてきました。 それがようやくおさまりつつあります。 この程度のことができるのに間もなく50歳になろうというのはあまり褒められた話ではないかもしれません。 ここ2年、私がまず徹底的に心がけてきたことがあります。 それは、 いい人もいれば、悪い人もいる という考え方を徹底してしりぞけ この世にはいい人しかいない! と「決めた」のです。 いましがた書いたとおり要するに私は「小心者」ですから、どちらかといえば、 この世には厳しめ、もしくは性悪しかいない! と信じて生きているようなところがありました。 「渡る世間
さて、最後の100冊目です。 今回取り上げるのは「タイトル未定」というタイトルの本ではありませんし、何を取り上げるのかがまだ決まっていないのでもありません。 単純にまだ書かれていない本が100冊目の本だ、という話です。
今回は009を。これまでの本と地続きでありながら、少し毛色の違う一冊です。 『「知」のソフトウェア (講談社現代新書) 』(1984) ジャーナリズムからの視点 立花隆さんの『「知」のソフトウェア』は、『知的生産の技術』や『知的生活の方法』のように知的生産活動全般の話題を扱っています。副題の「情報のインプット&アウトプット」からもわかるように、新聞や雑誌の情報をどう扱うのか、本をどう読むのか、原稿をどう書いていくのか、といった幅広いトピックが登場します。 ただし、『知的生産の技術』や『知的生活の方法』の著者らが学者だったのに対して、本書の著者がジャーナリストである点に違いがあると言えるでしょう。あるテーマを生涯をかけて追求する、というのではなく、時節と関心に合わせてそのときどきで追求するテーマが変わってくるので、「インプット」のやり方にも必然的に違いが生じます。 これまで紹介してきた本には
今回は007と008を。「アイデア」に関する書籍です。 『アイデアのつくり方』(1988) 『アイデアのヒント』(2003) 『アイデアのつくり方』(ジェームズ・W・ヤング) 「アイデア」に関する古典とも呼べる一冊です。原題は「A Technique for Producing Ideas」。アイデアを生み出す「技術」が書かれています。 なかなか大仰なテーマが扱われていますが、本書は非常に「軽い」本です。本文自体も短いものですし、文体も軽妙ですらすら読んでいけます。にも拘わらず、ぎゅっと読者の心を捕まえる「原理」が本書では提示されています。 その要点はただ一つ。 「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」 これです。 この原則が意味するのは、アイデアとはゼロから何かを創造するのではなく、既存の要素の組み合わせを変えることで生成されるものだ、ということです。アイデアを生
売れているとは言いがたいものの、Amazonの評価自体はいいほうです。 ★をつけたいただいた方に、改めてありがとうございます! 中に手厳しい意見もありますが、あって当然のものです。本を出せば必ずあります。まして今回の内容であればなおさらでしょう。 自分が出した本と、それへのレビューについて、著者からあれこれ書くのはやはり気が進みませんが、それでも補足の意味もあり少しだけ書いておきます。 問題にしたいのは「人が怖いこと」でした 私が自分自身に対しても、読者に向けても、課題としたかったのは「ふつうの他人を恐れること」でした。決して、 人間離れした恐怖の怪人 への対処法を説いた本ではなかったわけです。 ここが大事なポイントです。 私の考えでは「繊細さん」というのは、ありきたりな人や、ありきたりなトラブルを過剰に恐れてしまう性向のことをいうのです。決してDVに明け暮れる配偶者やパワハラモラハラセク
この相談者さんは最初「チック」を訴えてきたのです。その後チックは消えますが、カウンセリングはやめません。しかしそれで良くなったかといえば 「ここに来ると調子が悪くなる」 と言うこともあるほどだったわけです。でも来る。なぜか? 人はなぜ「何気なく」始めるのか? もっと極端な例もあります。 土居健郎さんの『精神分析と精神療法』の中に、精神分析を開始してみて父親に暴力をふるうようになった来談者が、終結したら暴力をふるわなくなったという事例が紹介されています。 治療によって乱暴行為が始まり、治療の終結によって乱暴行為が終わったのだとすれば、一体治療は何の役に立ったか、という問題である。 『精神分析と精神療法』 こんな記述を平気でズバズバ書いていくところが土居健郎さんの圧倒的な面白さではあります。 たしかに表面的に見ればこれほど意味不明な話もないでしょう。 しかしよく考えてみれば、これはむしろあって
この種のタイトルで私は何回も記事を書いています。 飽きた! と思われているのは誰よりも私が痛感しています。 それでも書きたくなるのです。 なぜならどうしても理解されていないと思われてならないからなのです。 これは私がいましがた、じっと見ていたタスクシュートです。 ここに全てがあります。 これがあるから、私は仕事を進められるし、約束を守ることができています。 タスクシュートは「読む」もの 私が他の著者など、他人よりも相対的に「約束が守れている」というわけではありません。世の中で「約束守る競争」をしているわけではないのです。世のすべてがの約束が守られるならそれが理想的です。 これは私自身だけの問題です。おおむね私としては人との約束が守れているように思われるのです。だからそれでいいわけです。時間管理とは、人との約束を守れるように時間を使うための技術だと思うのです。 タスクシュートはまず「約束のす
Twitterではいちおう宣言しましたが、 本日からたすくま、TaskChute cloud併用することにいたしました! — のきば 佐々木正悟 (@nokiba) December 11, 2021 TaskChute Cloudを本格的に使用開始しました。 べつにニュースバリューはないと思うのですが、意外に反響があったので、これについて「釈明」しようと思います。 私はここ二年、「たすくま」一本でタスク管理しています。 したがって「たすくま」以外のタスク管理・時間管理ツールは不要です。 ということは乗り換える理由がありません。 にもかかわらず乗り換えたのにはいちおうの理由があります。 たすくまと併用 まず、使ってみないと始まらないとずっと考えていたのです。 この世にたすくまがなければ、ムリヤリToodledoでタスクシュートを試みていた私なのですから当然、TaskChute Cloudを
アウトライナーとは? WorkflowyとDynalistは、共にWebブラウザから使えるクラウド型のアウトライナーです。 では、その「アウトライナー」とは何でしょうか。簡単に言えば、階層性を持つ”リスト”を操作するためのデジタルツールです。 たとえば、アウトライナーでは、一行(一項目)が一つの情報単位になっており、その下にも項目を作ることができます。つまりある項目Aに対して、その子どもである項目Bを作れるのです。 基本的にはただこれだけの話なのですが、その性質は再帰的に効いてきます。つまり、項目Bもまたその下に項目を作れるのです。これを延々と続けていけるのがアウトライナーです。 より詳しい話は、以下の書籍を当たってもらうとよいでしょう。 情報構造を「作れる」ツール さて、このアウトライナーですが、マルチメディア対応はそれほど強くはありません。画像やファイルも扱えなくはありませんが、さして
シゴタノ!で2021年にrashitaが書いている連載。 https://cyblog.jp/category/デジタルノートテイキング 連載一覧(新しい順) デジタルノートとしてのScrapbox/Obsidian … このページをご覧頂いていても「デジタルノート」の強力さがよくわかるでしょう。情報がきれいに整列されているだけでなく、他の情報のページともリンクしています。それも「外部」のWebサイトだけでなく、自分が書いた他のノートともリンクしているのです。 たとえば「知的生産の技術書100選」というノートは、私が来年の連載のアイデアとして暖めているもので、それが今年の連載の一覧と「リンク」しているのはいかにもナチュラルです。また、他のキーワード(”アウトライナー”や”カード法”など)のリンクもあり、このノートをハブにして、さまざまな情報が連結していることもわかります。 さらに、こうした
本書から、第2章の冒頭を抜粋します。 心の平安を目指す情報整理 PerManNote(パーマンノート)といういまでは聞かなくなってしまったアプリが私にとって本格的な情報整理の始まりだった。 これは旧MacOSのソフトで、 すべての情報を一元化し、それぞれに階層化できる「タグ」をつけて分類する という発想をもっていた。当時としてはじつに画期的なアイディアだった。 それまでの「情報整理アプリ」は、 内容ごとに分ける というのが基本だった。 より一般的には、 スケジュール 連絡帳 タスク メモ の「4項目」をそれぞれ別々に分けておくのがほとんどだったのだ。 すべて1つのリストに集中させると次のような事態になる。本来「別々に」わかれているものが一緒くたになってしまうのだ。 佐々木正悟 090−0000−0000 「なりたい自分になる」の中身について考える 東京都港区●●● 情報管理LOGさんの新し
Write and link notes, docs, and pages in a way that's surprisingly simple. Build knowledge faster in public or private, solo or with your team. ネットワークベース ScrapboxとObsidianは、「ネットワーク」をベースとしたノートテイキングツールです。別の言い方をすれば、「リンク」を主体として情報構造を構築していけるツールです。 どういうことでしょうか。 たとえば、以下は私のScrapboxの一ページです。 本文中に青字になった箇所がいくつかあります。それが「リンク」です。このリンクは、私が書いた別のページへとつながっています。たとえば、『How to Take Smart Notes』の青字をクリックすると、そのページにジャンプします。
前回はモダンなアウトライナーのWorkFlowyとDynalistを紹介しました。今回は、最近人気が急上昇しているNotionを紹介します。 Notion: タスクも、メモも、ナレッジも、すべてをひとつにする All-in-one workspace Notionとは? Notionは、超多機能デジタルノートです。おそらく、アナログのノート好きの人が、「こういうデジタルノートがあったらいいな」と想像できる機能のほとんどすべてを備えている、と言っても過言ではないでしょう。それくらいにさまざまな機能が備わっています。 カテゴリーによるページの大分類 データベース 多種のリスト カレンダー タイムライン ページごとのヘッダー画像 テンプレート機能 ページ間のリンク/バックリンク ページの共有/Webへの公開 上記はほんの一部であり、紹介しきれないくらいたくさんの機能があります。ツール紹介のページ
前回の最後に以下のように書きました。 『知的生産の技術』を通して読んでみると、梅棹は「情報の規格を揃えておくと処理がやりやすくなる」ことをかなり感覚的に体得されていたように見受けられます。もし現代に生きておられたなら、DXの強力な推進者になっていたかもしれません。 事務的な作業は極力楽にして、それ以外の作業に時間を注ぐこと。ある意味でライフハッカーやプログラマーのマインドセットです。 当然そのマインドセットは、デジタルノートを使う上でも強力なのですが、ここにもちょっとした罠が潜んでいます。それについてはまた次回検討しましょう。 この”罠”は、二つの性質を持ちます。 「規格が揃っていると、区別ができなくなる」 「手間を省くことを追求するばかりに、手間を掛けることができなくなる」 今回はまず前者を検討しましょう。 すべてが単一になる 知的生産におけるデジタルツールといって、ぱっと思い浮かぶのが
可能な場合には必ず先送りにする。 もしあなたがそうであるなら、先送り率「100%」ということになりかねません。 それを「0%」にするのは非常に難しいことに思えるでしょう。 ひとつだけ確認しておきましょう。 この世で「本当に難しい」と思われるのは、そのほとんどが「心理的な障壁」のせいです。 たとえば、刺すわけでも毒があるわけでもない「虫」に触れないのはけっきょく「心理的な抵抗」にあうからです。 決して「虫に触る」ことに物理的な邪魔があるわけではないし、数学の難問のような「知力」が要求されるせいでもありません。 「難しい仕事」に手がけることの困難は、虫に触れないという問題に似ています。 ただ手を伸ばせば可能であるけれども、絶対にそうはしたくないと思っているのです。 まずそのことを率直に認めましょう。 これはちょっとした恐怖症です。 必ずしも仕事恐怖症ではありません。 たとえば、 「ちょっと空い
前回は、ニクラス・ルーマンのカード法を紹介する本に言及しましたが、忘れてならないのが我らが梅棹忠夫です。 日本でも長く人気のある彼の『知的生産の技術』は、カード法を主眼としているのはいまさら解説するまでもないでしょう。 では、現代のデジタルノート事情から彼の技法を検討するとどうなるでしょうか。いくつかのポイントが見えてきます。 カード法 こざね法 フォーマット志向 カード法 梅棹のカード法は、端的に言えば「豆論文蓄積法」です。論文ほどのボリュームはなく、かといって走り書きメモのような自分だけがわかる(もっと言えば書いた瞬間の自分だけがわかる)ものでもない、その中間的な「文章」を情報カードに書き残していくのが、基本となるコンセプトです。それ以外に細かいルールはほとんどありません。 一枚一事 分類せず配列する カードをくる 基本的にはこれだけです。 まず「一枚一事」ですが、カード一枚には「一つ
いま、コロナ禍ということもあって、逆の意見が盛んに出されています。 つまり、 なにかが起きてからでは遅い! というわけです。 百歩譲って国や政府はそうだとしても、個人は、 なにかが起きてからで充分に間に合う! というスタンスでいればいいと思うのです。 ノープラン・ライティングというのはそういう書き方です。 ネタが切れたり、構成が混乱したり、先に進めなくなったら、そこで改めて考え直してみればいいのです。 場合によってはイチから書き直したらいいわけです。 「プロじゃないからそんなことが言える!」というのはあてはまらないと思います。 私の経験では、50冊以上の商業出版がこれで出せています。 ただ実際にはイチから書き直さねばならなくなることはまずありません。 私はタスク管理でも今では完全にノープランです。 明日の計画すら一行もありません。あるのは今日の食事とお風呂の計画くらいなものです。 なにかが
大きめの仕事をずっと抱えていて、しかも「ニッチもサッチもいかない」というほど重苦しい状態にあるなら、 「なかなか時間がなくて・・・」 に類いする言葉を発するのを禁止しましょう。 ちょっとしたひと言であってもです。 私たちは深い考えもなく「時間がない」と口にします。 これは誰もが納得してくれるキラーワードだからです。 「時間がない」と思っていない人はこの世にごく希です。 だからすぐ共感してもらえるのです。 私の知人に24時間365日、時間をもてあましている人がいます。 その人の口グセですら「時間がない!」です。 「時間がなくて何もできない!」というのです。 正しいのは「何もできない」ところだけです。 時間がない? 自己責任だとか、やる気がないだけといいたいのではありません。 その人は本当に何もできないでいます。 だからこそ、もっと真剣に考えるべきなのです。 そもそも「時間がない!」という言い
ここまでの連載で、デジタルノートについてさまざまに検討してきました。その締めとして、今回からいくつか具体的なツールを挙げ、その可能性も含めて紹介しようと思います。 最初は、Evernoteです。 最高のメモアプリ – Evernote で大切なノートを整理 老舗のデジタルノート Evernoteは、名前からして「ノート」です。Everに使えるnote。それがEvernoteです。 日本でもずいぶん古くから使われており、これをお読みの方も使用されているか、あるいはアカウントはお持ちかもしれません。個人ユースの“クラウドツール”概念を一般に普及させた、といっても過言ではないほどの存在感がかつてはありましたが、最近ではノートのツールの選択肢も増えたことで、さまざまなツールがライバルとなって登場しています。 デジタルで情報を扱えること、あるいはクラウド対応であることは、もはや列挙すべき特徴ではなく
前回の終わりに、以下のように書きました。 言い換えれば「何も考えずに放り込んでおけばOK」という情報ツールはその「何も考えない」という所作において知的生産的問題を発生させる、ということになります。この点が、後者の「手間を省くことを追求するばかりに、手間を掛けることができなくなる」とも関わってきます。 今回はこの点を確認しましょう。知的生産活動において極めてクリティカルなポイントです。 二種類の情報の違い まずは苦いお話から。 私は長い間Evernoteを使っています。もう10年以上にもなります。当然ノートの数も膨大になり、7万を超えるノートが一つのアカウントに存在しています。で、それらのノートがどれだけ「活躍」したのかといえば、残念な結果であったと言わざるを得ません。特に「アイデアノート」と呼びうるものたちは、その大半が死蔵されてしまうことになりました。 一方で、「資料」や「備忘録」と呼び
私たちはまず「仕事」はやります。 けっきょくは、やるのです。 けっきょくやるのであれば、それでいいのではないかとも思います。 しかし人間とは多少欲深いところもあって、できれば「やるべきこと」や「ネクストアクション」に、取りかかるべき時に取りかかれれば、と思ってしまうものです。 先送りしたあげく、締め切りに追い回されたり、破ってしまったりしたくはない、と思うのは当然のことです。 なにか不安があったり、しんどそうで取りかかる気持ちが重い。 そういう時にはぜひ今年の流行語大賞にもなりそうな、ヤクルトの高津監督の言葉を思い出しましょう。 絶対大丈夫! 野球に興味のない人には恐縮ですが、2021年のプロ野球が開幕する前には、高津監督が「絶対大丈夫!」などといっても本気でそれを信じている人はほとんどいませんでした。
前回は、DNT(デジタルノート・トランスフォーメーション)に向けての心がけを紹介しました。そのとき、チラリと触れるに留めた「リンク」について今回は書いてみます。 この「リンク」こそがデジタルノートの最大のメリットであり、その力を発揮させるのがデジタルノートの醍醐味でもあります。 階層構造を飛び越える リンクの最大の効果は、階層構造を跳躍できることです。 これには二つの意味があります。一つは、階層構造を作らなくても情報に構造を与えられること。もう一つは、階層構造を作っていてもそれとは違った情報の構造を作れることです。 たとえば、自分でWebサイトを作ったとして、そのフォルダ/ファイル構造通りにページを表示させる必要はありません。どのページ(ファイル)がどのページとつながっているのかは、リンクで自由に記述できます。また、フォルダ/ファイル構造通りにページ構造を作ったとしても、それとは違ったルー
前回までの連載で紹介したように、アウトライナーというツールは単に情報的構造を作るだけでなく、そうして作ったものを「再構成」する際に活躍してくれます。 これはデジタルツールならではの特性だと言えるでしょう。アナログツールが固定的・固着的なのに対して、デジタルツールは可変的・変動的なのです。 デジタルノートを使っていく上では、そうした特性を捉まえておくことが肝要です。でないと、アナログツールの操作感をデジタルツールに求めてしまう結果になってしまいます。それはもったいないものです。 言ってみれば、今話題のDX(デジタル・トランスフォーメーション)と同じです。単にデジタルノートを導入するというのではなく、それを使う私たちの認識とワークフローの全体をデジタル・シフトしていくのです。 編集性の高さ では、デジタルノートにはどのような特性があるでしょうか。 まず編集性の高さがあります。簡単に編集できるだ
前回は、デジタルノートツールは「知識」を扱うのに適した性質を持っていることを確認し、その上でそうした技法を発展させた、梅棹忠夫やニクラス・ルーマンの手法に注目する意義について触れました。 今回紹介するのは、そのニクラス・ルーマンの「カード法」を解説してくれる一冊です。 notes、メモ、カード 『社会システム理論』で有名な社会学者ニクラス・ルーマンは、数多くの論文を執筆しており、その生産活動を支えていたのがカードシステムでした。小さな──といってもA6サイズ程度の──紙片に自分の着想や考えを書きつづり、それらと「対話」することで、小さな考えをより大きな考えへと発展させていく。そんなやり方です。 本書はそのカード法のコンセプトがわかりやすく解説されています。 *底本は『How to Take Smart Notes』です。 まずここで、いくつかの名称が出ていることに気がつかれるでしょう。タイ
たとえば連載の原稿を書こうとするたびに、なにかモジモジとためらいを覚え、気がつけばウトウト眠りかけてしまうといったことが起こります。 そういったことが起きたら渋々であっても必ず 14:40〜15:12 連載原稿を書こうとしてウトウトしていた とタスクを実行しようとし、違う行為を実行したと自分に示してあげなければいけません。 これはストイシズムでもなければリアリズムでもなく、ただただ「タスクシュート」であると理解しましょう。 何度となくこういったことが発生するとき私たちタスクシュートユーザーは、 タスクシュート にぶち当たります。 この経験がとても大事です。 タスクシュート以外に、このような経験をさせるツールも仕事術も皆無です。 タスクシュートは常に「見て」いる ほぼすべての仕事術は □連載原稿 とあったら、連載原稿を書くことが「良いことだ」とみなし、それに向かって私たちを邁進させようとしま
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