米国の金融危機、欧州の経済危機、チャイナショックなど、投資家心理が悪化するイベントが発生すると、 投資家心理が悪化し、 海外株式や新興国通貨などのリスクの高い資産が売られ、 相対的に安全資産とされる円が買われる という説がよく使われます。 ただ、このメカニズムは本当に正しいのでしょうか。膨大な財政赤字を抱え、少子高齢化が進み、経済が停滞し、北朝鮮・中国・韓国など歴史的に地政学リスクも抱える日本について、本当に安全だと思えるのでしょうか。それこそ本当に安全を期するのであれば、世界の基軸通貨である米ドルの方が信用は高いと言えるのではないでしょうか。 1. ”安全な通貨として円が買われる”という論は正しくない そもそも、何かのイベントが発生し、投資家心理が悪化した際に必ず円が買われるわけではありません。それこそ、イベントが発生すれば各人がそれぞれの思惑でトレードを試みることになるはずである。ただ