『ガラム・マサラ!』ラーフル・ライナ 武藤陽生/訳 文藝春秋 2024.04.27読了 インドのミステリーなんて読んだことない!というか、そもそもインド人作家の小説を読んだことがあるのだろうか。あっても記憶にないし、インド人作家の名前すら出てこない。人口が14億人を超える国なのに、優れた作品がないわけがない。最近ガツンと痺れる本に出逢えていなくて(もう麻痺しちゃってるのかなぁ)、冒険を求めてあまり読まない本を選んだ。 タイトルのガラムマサラって、スパイスのことだよな。タイトルだけ見たら料理の物語なのかと思っていたら、全然違った。しかも、最後までなんでこのタイトルなのかがクエスチョンのままだ。 主人公ラメッシュ・クマールは、教育コンサルタント業を営む。依頼を受けて富裕層の子供を希望大学に入れるという違法なもの。今回金持ちの息子ルディを一流大学に入れるという依頼が来て、替え玉受験をした結果