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GWが終わってしまいますね。 長期連休が明けた後にすぐにやる気が出る人は、相当少ないと思います。 できれば仕事のことなど考えたくないでしょう。 とはいえ、1日目さえ乗り切れば、2日目以降は何とかなってしまうもの。 連休明け1日目に行うことをイメージしておき、立ち上げをスムーズに行うと、連休最終日に嫌な気分にならないかも知れません。 会社生活20年で、いまだに連休最終日が嫌な気分になっています。立ち上げをイメージしたからといって解決するとは限りません。個人差があります。 連休中の設備不具合をすぐに調べる 連休中に設備の不具合が起きていないか、すぐに調べましょう。 といっても大したことはする必要がありません。 製造部に電話して確認するだけ。 担当プラントで、生産量の減少を伴う設備トラブルがあったか? ここだけを確認すれば良いです。 もし仮にこれが連休中に発生していたら、生産技術は必ず呼び出しを
流量計を適切に使うためには、配管長が必要となる場合が多いです。 種類によって変わり、必要な長さも変わるので、配管設計者としては混乱しそうになります。 ただでさえ狭いプラントで、必要なバルブ類やフィッティングを当てはめていくだけでも脳のリソースを使うのに、そこに計装エンジニアから 計装 直管長をちゃんと確保してくれないと困るよ!常識でしょ! という感じで責められます。(昔は結構言われました) 直管長を確保することについて、配管周りで考えることなどをまとめて見ました。 設計段階 直管長の悲劇を起こさないためには、設計段階が大事です。 P&IDに書いてしまう 流量計の直管長を確保するために絶対に行っておきたいことは、P&IDに直管長を書いてしまうということです。 これは効果抜群です。 配管のレイアウトを決める前の基礎資料であるP&IDに書いていたら、配管図作成段階でミスを防げます。 流量計の種類
ケーブル長さが足りません! 化学プラントの機電系エンジニア初心者が、必ずハマる罠といっても良いでしょう。 私も過去に当然経験があります。 機械分野だけを見ていたら駄目で、少し裾野を広げていく必要を感じる瞬間でしょう。 端子箱の向きが変わる モーターの端子箱にケーブルが届かないという問題は、設備の更新時に起こります。 例えば横型のポンプのモーターに動力ケーブルを接続する時に、端子箱の向きが新旧で変わったとしましょう。 モーターの端子箱の向きが変わるだけで、ケーブル長さが足りずに接続できないという問題が今回のお話です。 簡単な話です。 ところが結構見落とします。 防爆地域で使うケーブルだから、長さが足りない場合は一式引き直しを求められます。 もしくは高価なジャンクションボックスで繋ぐということですが、こういった単一の例に対しては実施しない方が良いでしょう。 端子箱の向きというあまりにも単純すぎ
GWということもあって、時間に余裕があり自分のことを振り返ることができそうです。 いつもは考えないことですが、これまで20年のキャリアで、いろいろな人から影響を受けてきたと思っています。 良い意味でも悪い意味でも。 そのトップ5を決めていこうと思います。 5人の中には後輩が1人もおらず、特定の後輩からの影響が少ないことはあまり良いことではない気がします。 1位 仕事が出来すぎる上司 第1位は仕事が出来すぎる上司です。 プレイヤーとして最強クラス。 課題の本質をつかみ、周りの人をとにかく巻き込み、関係者の立場を考えつつ、目標に向かって一直線に進む人。 最近はとても少なくなってきたタイプです。 この方に出会うまでは、仕事の仕方ということを根本的に考えることはありませんでした。 ただ何となく同じ仕事の仕方をしていればいい。他の方法を知らないし考えなくていい。 本気でそう思っていたはずです。 管理
バッチプラントで大活躍するグラスライニング装置。 これを製作しているメーカーに対するイメージは、化学工場では生産技術以外にも強い興味を持たれています。 生産技術の機械系エンジニアなら、今回の情報を口頭で説明できるだけで、かなり信頼感を持たれることでしょう。 10年~20年くらい過去の情報と今の情報をリンクさせていると、強いです。 神鋼環境ソリューション 神鋼環境ソリューションは日本でもっとも有名なグラスライニングメーカーです。 グラスライニング技術 | プロセス機器 | 神鋼環境ソリューション神鋼環境ソリューションは、上下水,産業用排水等の水処理システムや廃棄物処理システムに加え、トップメーカーであるグラスライニング製リアクターや冷却塔等多彩なメニューで最適なソリューションを提供します。www.kobelco-eco.co.jp 米国ファウドラー社と技術提携し、神戸製鋼所から分離独立して、
私は化学プラントの設計エンジニアとして、一応ベテランと言える世代になりました。 私の時もそうでしたが、今の設計エンジニアを見ていても、個人の成長速度や組織としての仕事の質が向上しないことをかなり不安に思っています。 当の本人たちの努力や取り組み方の問題も多々ありますが、それ以上に組織としての課題があります。 これを受け入れることができるかどうかは、設計エンジニアを目指す方は一度は考えておいた方が良いでしょう。 後になって後悔しても、その先が辛いかも・・・。 仕事の完成までの時間が長い 化学プラントの設計エンジニアの仕事は、世間一般の仕事から見ると長めでしょう。 短い仕事でも初めから終わりまで1~2年くらいは掛かります。 建設など大きなプロジェクトだと、さらに1年2年加わることもあるでしょう。 設計者にとってルーティン業務が2年掛からないと全体像が見えない、というのは結構しんどいと思います。
タンク底弁は通常のバルブと同じ感覚で設計すると失敗します。 特に近年は手動弁ではなく自動弁を直接設置することが普通なので、機械エンジニアの範囲内だけで決めれるわけではなく計装エンジニアと情報交換をしないといけません。 担当者が複数いれば見落としが起きるもの。 細かくチェックしましょう。 シリンダの向き タンク底弁はボール弁が一般的ですが、この自動作動機構としてエアーシリンダが必要となります。 ところが、何も考えずにボール弁を発注してしまうと、以下のようなミスが起こりえます。 シリンダの向きが流れ方向と平行なのか、垂直なのか、の違いです。 ライン中なら気になりにくい問題でも、タンク底弁だとそもそも取り付けができないという致命的な問題になります。 購入した後でシリンダの向きを変えられるなら心配いりません。 それが無理なら配管側で調整するための単管を足さないと、工事が進みません。 では、単に単管
化学プラントで使う金属配管では異径フランジを使うことがあります。 面間が小さいというメリットがあるので、積極的に使っていくと良いのですが、使いこなすにはちょっとしたコツが必要です。 異径フランジをご存じでない方はこの機会に活用をし、ご存じの方でもより上手に使えるようになると思います。 異径フランジ 異径フランジの形状を最初に確認しましょう。 異径レデューサ 異径フランジ 配管の口径を変えるための基本は異径レデューサです。 市販のレデューサとパイプをつなぎ合わせて完成。 一方で、異径フランジは大口径側のブラインドフランジに、小口径の配管用の穴を開けて、パイプをつなぎます。 面間が小さくなるので、レイアウトが厳しい場所で重宝します。 取替を前提とする 異径フランジは取り換えを前提としましょう。 というのも、腐食しやすいからです。 下向き縮小流れ:フランジ上部に溜まる 上向き・横向きの縮小流れ:
スラリーをポンプで送りだすというプロセスは、化学プラントでかなりあります。 本当にスラリー濃度が高い場合には、専用のポンプを使ってとにかく高圧で送り出せばいいのですが、バッチプラントの場合はそうもいきません。 専用ポンプ化してしまうと、他の製品に使えなくなるからです。 汎用性を持たせるために、スラリーでも非スラリーでも使えそうな一般的なポンプを使おうとします。 この時に怖いのは、ポンプ起動前です。 スラリーは沈む 基本的なことですが、スラリーは沈むと考えるべきです。 もちろん浮く側もありえるでしょうが、基本的には沈む。 物性だけを見ていると、粉体と液体が混じったものというだけの認識をしてしまいますが、置いていたら沈みます。 撹拌槽からポンプで送るというプロセスを考えたときにも、 撹拌槽はずっと撹拌し続ける ポンプに液満たしをする 液満たしが終わったら、すぐにポンプを起動する ポンプを起動し
遠心分離機は、化学プラントなどのプロセス系の工場でも使う設備です。 小さな物なら実験室に必ずあります。 その大型の設備で、化学プラントのように物の動きが見えない設備系では珍しい、とても動く設備です。 設備が安定運転している時でもそれなりに見えるのですが、もっと分かりやすいのが異常振動を起こしたとき。 これをプラントオペレータは嫌がります。 異常振動を起こさないためには、回転数を上げ過ぎないことが大事です。 でも、回転数を上げることで起こることは、それだけではありません。 メリットデメリットをしっかり考えたうえで、回転数を設定しましょう。 メリット 遠心分離機の回転数を上げるメリットを考えましょう。 濾過速度が上がる 回転数を上げれば濾過速度が上がります。 早く濾過を終わらせることができます。 回転数が上がる → 遠心力が上がる → 濾過圧力が上がる → 濾過速度が上がる という関係です。
水封式ポンプは、設備を真空状態にするための基本的な設備です。 水を使った真空装置ですが、その水の扱い方が大きく2パターンあります。 水(ここでは封液といいます)を循環させるか、させないか。 その違いをかんたんに解説します。 循環なし 循環なしの真空ポンプはシンプルな構成です。 ガスを吸わせる真空ポンプにシール水を注入し、ガスとシール水が一緒に排出されます 気液分離槽でガスと水を物理的に分離し、水はそのまま排水へ流します。 封液の循環がないワンパスの方法のメリットは以下の通りです。 粉体がポンプで詰まる可能性が少ない 常に一定の、冷たい温度で運転でき、真空性能が高い ガスが水に希釈されて、腐食性のある液体となっても、設備へのダメージが少ない シンプルですが最近では採用する例が少なくなっています。 循環あり 封液を循環するタイプを紹介しましょう。 ガスと水を真空ポンプに入れる部分と気液分離槽の
化学プラントの機電系エンジニアは、社内で競争相手が少ないです。 特に私の世代でもある氷河期世代は。 会社のキャリアを考えたとき、いろいろと有利だろうということは周りの人を見ていても感じます。 競争相手が少ないことの背景にある要素を考えてみました。 私のキャリアの話です。あらためて考えると運がよかったと思っています。 就職活動当時に意識を十分にしていたわけではないですが、それなりに考えたことが今になって形になっている感じです。 競争相手が少ない背景 私にとって化学プラントの機電系エンジニアは競争相手が少ないです。 その背景を考えてみましょう。 氷河期世代 氷河期世代である私は、そもそも競争相手が少ない環境にあります。 化学プラントの機電系エンジニアは常時人が足りていないようなものなので、氷河期の頃でも募集はありました。 応募する人はやはり少なく、ほぼ無条件で採用されたのでは?とも思っています
プラントエンジニアに関する仕事をしていて、1つ疑問に思ったことがあります。 「熱力学って必要ですか?」 機械系の4力学の中でも、熱力学は流体力学に次いでプラントエンジニアリングで必要だと分かりやすい分野です。 しかし、実際には熱力学ではなく伝熱力学を使うことが多いです。 熱力学自身はほとんど使わないでしょう。 材料力学や機械力学の方が出番は多いです。 熱力学の知識があれば、当然有利です。熱力学の知識自体よりも、その知識を修めるだけの素養があれば、会社に入って伝熱力学も使えるレベルになる速度が速いという点で有利です。 熱力学の知識が無くても、現場で経験してそこで勉強していけば、自ずと身に付きます。熱力学の知識がかえって邪魔をすることもあるので、実はなくても良いのでは?と思うことがあります。 熱力学の法則? 熱力学といえば第0・第1・第2からなる3つの法則が有名です。 工業仕事とかエントロピー
同期会では当然出てくる話題に、あの人は今何している?という鉄板ネタがあります。 頻繁に同期会をする関係であればこの話題はしないでしょうが、頻度が少ない場合や別の事業所から来た人との会では、必ず出てくる話題です。 この話題が出ると、いろいろなことを感じます。 同期会は、自分が知らない世界を知れるチャンスです。個人的には積極的に参加する方が良いでしょう。 仕事に関係なくても人生勉強になる要素があったりします。 情報量が違う 同期の間での情報量が相当違います。 私のように連絡網の末端に居る人は、ほとんど情報が無いと言っても良いでしょう。 年が経つほど、他人のキャリアを正確に覚えている人は少ないのですが、ゼロかゼロでないかという世界で情報量が違います。 積極的に情報を集めるコミュニケーション力の高い人は、社内でゼロとは言いませんが、あまり多くはありません。 SNSで繋がるというのも長くは続きません
プラントの立ち上げや試製造は技術者が集まって本気を出します。 この段階では結果が全て現れます。 試製造の前までは検討時間がいっぱいあり、多少失敗しても後でフォローができるでしょう。 試製造だけはその失敗も含めてすべて対応しないといけません。 ところが課題だらけの試製造をすると、結果が必ずしも満足がいかないかも知れません。 例え計画値を満足していたとしても、不満が残ってしまうと、以降でどういうことになるか紹介します。 生産性が上がらない 試製造で頑張らないと、生産性が上がりません。 例えば収率80%まで試製造の序盤のバッチで達成したとしましょう。 目標値が75%くらいだったら、これでも十分に合格だと言われます。 いったん満足してしまうと、さらに上を目指すタイミングは、意外とありません。 試製造であれば、多くのプロフェッショナルが一堂に会し、即決即断ができます。 このタイミングを逃すと、関係部
配管を長期間使うためには、腐食の問題に正面から向き合わないといけません。 化学会社のエンジニアリングで、この設計思想がしっかりしている会社はほとんどないのでは・・・?と思っています。 というのも、配管の腐食の問題が大きな問題になるのは、プラント建設をしてからずっと先の話。 それもプラントのスクラップビルトが進んでいない工場で、プラント数が多いという条件まで付きます。 配管の腐食問題が同時期に頻発して初めて、問題だと気が付くということですね。 この問題を、ボルトから見ていくことは1つの方法です。 ボルトはSS400がおススメ 配管はフランジで接続することが多いです。 ねじ込み継手は漏れが怖いですからね。 フランジにボルトで固定する時の、ボルト材質はSS400が適切です。 これは、SUS304のボルトを避けた方が良いという意味。 配管材質との組み合わせによっては、ボルトが外れなくなってしまいま
粉体を扱うラインでは詰まりは常に付きまとう問題です。 特に真空下で運転する場合には、真空ラインが粉体によりトラブルを起こしがちです。 その問題を解決するには、結構な装置が必要になります。 後で困らないように、導入段階から考えましょう。 粉は巻き上がる 当たり前の話ですが、粉は巻き上がります。 例えば粉体が容器の中に入っている状況を考えましょう。 容器を真空にするために、気相部を排気していきます。 ここで、空気だけが外に排出されて粉は全く動かない、と勘違いしたプロセスが割とあります。 実際には粉は気体と一緒に巻き込まれます。 容器が真空ポンプと連結している状況を考えましょう。 粉が気体と一緒に巻き上がるので、配管内に粉が付着して最終的に閉塞する可能性があります。 最終的には閉塞しますが、その手前には配管の流路面積が狭くなっていき、圧力損失が増えて、所定の真空度を得られないという形で表れてきま
化学プラントのように古い会社では、組織ごとに役職が決まっていて、昇進の枠が決まっています。 無理やり枠を足すことは可能ですが、その可能性に期待せずに現状の範囲内で考えると、昇進速度にどうしても差が出てきます。 ここで遅れた人がどういう風に変わるかを、業務態度の面で見ていきます。 一言で言うと「やる気が無くなる」ですが、その意味合いは昇進するポジションに対して少しずつ変わっています。 主任に上がるのが遅れる 主任クラスに上がるにも、現場職(オペレータ)と事務職とで分かれます。 オペレータ オペレータでは主任クラスに上がるのは、極めてまれでしょう。 その一歩手前のポジションの交代勤務の各班長クラスに上がるだけでも、競争を勝ち残らないといけません。 狭き門を潜り抜けた最後の到達点が主任に相当します。 40歳以上になって初めて主任が見えてくる感じです。 主任に上がるのが遅れたとしても、意外と何も感
スパイラルダクトは飲食店などを中心に世間一般でよく見られるダクトです。 化学プラントの多くの配管に見慣れている特殊な人を除けば、世間一般によく認知されている確率が高い配管類でしょう。 見た感じオシャレにも見えます。 化学プラントでも当然使えるのですが、使いどころを間違えると失敗しますので、注意しましょう。 空気を送る スパイラルダクトは空気を送るダクトという認識を持ちます。 対抗馬であるパイプに比べて板厚が薄く、強度的にはもろいです。 液体は当然NGですし、空気でも高圧はNG。 空気以外の気体だと腐食する可能性があるので、化学プラントでは使いどころが限定的です。 耐食性だけを考えるとSUS304にすればいいのですが、もらい錆の可能性が十分に考えられます。 そうすると、使いどころは結構絞られます。 廃棄するだけの用途の排ガスをどこかに送る エアーカーテン目的で空気を送る 人の健康空調目的 こ
設備トラブルは、運転をしていく上で完全に防ぐことはできません。 逆に、いつ起こってもおかしくありません。 生産技術エンジニアはトラブルのたびに対応して、こういうことを言われるでしょう。 で原因は?対策は? この質問に対して、私も完璧に答えを出したことは今までありません。 絶対に無理とすら思っています。 メーカーに聞いても正確な答えは出ません。 そういう時にも、メーカーの知見は必要なので、どういう話をしたらいいか?という現実目線で私が対応していることをまとめました。 トラブルが一見解決してしまうと、ユーザーもメーカーもその後の対応を忘れがちです。再発防止の対応を疎かにしていたら、同じトラブルが頻発することになるので、生産技術や保全はしっかり対応したいところです。 まずはメーカー営業に聞く トラブルが起きてメーカーに連絡すると、結構早く見てくれることが多いです。 そこで何かしらの見解をもらえた
プラントの建設後や大改造後の立ち上げは、試製造という位置づけで多くのメンバーが交代でプラントの運転に立ち会います。 ここで、計器が絶対に正しいと思い込んでいると、相当痛い目をみます。 もちろんそうならないように、水を流した運転の時に校正をします。 この校正を持って、計器が正しいと思ってしまいがちなので、注意しましょう。 液面計は現地でチェック 液面計は、タンクに実液を入れる前に水を入れて校正をします。 信頼のおける流量計や重量計などを使いながら、タンクに水を張っていきます。 流量計の値と液面計の値をグラフにしていき、ズレが無いかを測定レンジ全体で確認します。 これで液面計は問題ないはず。 そう思って運転していると、いくつか落とし穴にはまります。 実液の密度が予想値と違っていて、液面計が正しい値を示さない 油だけを測りたいはずなのに、液面計近くに水が残っていて真値を示さない 粉やガスによって
化学プラントの工事では設備更新が中心になりますが、付帯する土建工事の量で全体投資額が左右されます。 特に床の着脱工事は大きなウェイトを占めます。 お金の面でも時間の面でも。 床の着脱工事をできるだけ小さくするためには、建設時や改造時などにいくつかの仕掛けを作っておくと良いでしょう。 ビスで止める 1つ目の方法は、床を溶接で止めずにビスなどで止めるという方法です。 床は梁もしくは根太と溶接をして固定します。 溶接をしたり溶接部を切ったりする作業はとても大変です。 それならボルトなどネジで固定してしまえばいいだろう。 その発想がビス止めです。 床面より高い位置にボルト頭が出なければ、躓くこともないので、ねじの種類は問いません。 ビス止めすることで、液体が下階に落ちてしまうリスクがあるので、シリコンコーキングなどの方法で簡易シールしましょう。 液を漏らさないことが前提である化学プラントでは、シリ
化学プラントのような危険物を扱うプラントで、一度設置した設備はかんたんには変更できません。 どんなに優れたものであっても、それまでの実績のある設備に対して有利不利をしっかり評価したうえで、さらにお試し的な扱いをして合格が出れば交換するという、確実な手法を取ります。 そこまでの変更で早くても1年程度の時間が掛かってしまいます。 他業界の人から見たら、時が止まっているように見えるかもしれませんね。 お試しに万が一失敗した場合の、リスクが大きいですから仕方ありません。 それでも、少しでも安全にテストができるようにするには、いくつかのコツがあります。 被害を最小限に止める配管構成 設備のお試しをするには、失敗に対する被害を最小限にする手段を考えましょう。 具体的には配管を上手いこと改造します。 例えば以下のような方法を取ります。 それぞれテストの目的によって変わりますので、個別に解説しましょう。
化学プラントの機電系エンジニアの仕事の1つに、設備トラブルの原因解析があります。 専門家とは言い切れない機電系エンジニアが、1人で判断できるわけではありません。 いろいろな要素を考える必要があります。 この中でも、最初に酸をとにかく疑いましょう、というのが言いたいこと。 検討する要素が多ければ多いほど、見失いがちです。 酸性液体は金属を腐食させる 酸性の液体は金属を腐食させます。 漫画とかでありがちなドロドロの液体が、何でも溶かすイメージ。 あれが酸そのものと思っていいでしょう。 鉄は簡単に腐食させますが、ステンレスでも酸性液体で持たないケースはいっぱいあります。 だからこそ、ガラスやフッ素という耐酸の材質が開発されています。 これが材質の王道パターン。 鉄 → ステンレス → ガラス というパターンが基本であることは、常に意識しておきたいことです。 酸を使った反応が多いため、酸性液体自体
化学プラントでは溶接などの火を使う作業は、とても厳しく取り締まります。 タバコですらも厳しく取り締まります。 この理由は、引火爆発がどこで起こるか分からない、というもの。 先日、大阪万博のトイレ建設現場で、溶接作業中のメタンガスへの引火による爆発が起きています。 地下から発生したと考えられているようです。 怖いですよね。 一般人が行き来する場所でこの事故が起きると、工事が起きて開催したとしてもタバコをどうやって取り締まるのか極めて気になります。 爆発の元になるものがどこに溜まっているか分からない 化学プラントでは、メタンガスに限らず引火爆発する物質がどこに溜まっているか分からないという問題があります。 化学物質は地中に溜まる 化学物質は地中に溜まっていてもおかしくありません。 水より密度が軽い・重い関係なく溜まります。 規制が緩かった当時に、地下に危険物を廃棄したり、漏れていったりしたもの
LOTO管理は機械の点検を行う時に、今や必須の考え方です。 はさまれ巻き込まれの労働災害は、目に見えない危険で発生する頻度も多い恐ろしいものです。 化学プラントでは入槽作業が、典型的なLOTO管理対象です。 LOTO管理自体がかなり昔から存在しますし、LOTO管理という名前を知らなくても対策をすでに取っていた会社も多いでしょう。 入槽作業のLOTO管理の典型例を解説します。 電力遮断 槽は一般に撹拌付きの槽です。 入槽作業時に、撹拌機が動いてしまうと、はさまれ巻き込まれが起きます。 人と同じ程度のサイズの撹拌機が、急に回ってしまうことを考えるだけでも恐怖。 確実に遮断しましょう。 ブレーカー遮断 LOTO管理の典型例である電力の遮断は、ブレーカーの遮断を行います。 遮断してカギを掛けて、タグを現地に付けます。 LOTO管理をしているというためには、最低限必須ですね。 スイッチの遮断 電力の
化学プラントの機電系エンジニアのキャリアは、あまり広くはありません。 会社による部分が多いでしょうが、工場現場の生産技術系の仕事が会社人生のすべて、という人も多いと思います。 とはいえ、例外はあるのは確か。 最初に工場現場の生産技術に配属されてしまった化学プラントの機電系エンジニアには見えにくい、キャリアの可能性について解説します。 異動できるかどうかは運しだい・・。 工場の生産技術 化学プラントの機電系エンジニアは工場の生産技術系の仕事をします。 設備の詳細設計→メーカーに製作依頼→図面チェック 配管図の作成→チェック 工事現場での指揮監督 保全としての運転中のトラブル対応 ざっくりこういう系統に分かれるでしょう。 専任・兼任どちらにするかは会社によったり組織によったりします。 教育目的では、この4つの仕事全部を経験することで、機械系として工場現場をマスターしたと胸を張って言っていいでし
化学プラントのエンジニアはプロセス系・機電系問わず、非常に幅広い知識が求められます。 日々勉強を続けていきますが、必ずこの問題に直面します。 種類が多すぎて理解できない 何から手を付けていき、どこまで理解すればいいか分からず、ボリュームに圧倒されてやる気が無くなってしまう。 人によって受け入れることができる範囲と深さが違うのは当然。 化学プラントの機械系エンジニアとして私も様々な知識をこのブログで記載していますが、実際には実務で使う範囲は非常に限られています。 その辺りをざっくり解説しましょう。 専門家ではない 化学プラントの機械系エンジニアは、機械に関するエキスパートではありません。 自分たちで機械を作るわけでなければ、補修も専門的なものならメーカーに依頼します。 3D-CADで設計試作をして量産化するわけでもありません。 世の中にある多くの機械設備を組み合わせてプラントを作り上げ・維持
製造業では、利益を最大化すべくプロセスの合理化は絶対的な課題となります。 工場、特に製造や生産技術ではおもに変動費を対象にして、合理化を考えていきます。 古くからある製品ですでに合理化は終わったと考える場合もありますが、ゼロベースで考えると意外と検討できることが残っていたりします。 化学反応を例に解説していきましょう。 安い原料を使う 合理化を考えるときに最初に思いつく物が、安い原料を使うということ。 汎用性のある原料なら値段差があまりありませんが、特殊な原料が狙いやすいです。 化学プラントで特殊な原料となると、それを作ってくれる会社があまり多くは無いので、調べるのがとても大変です。 設備的に作れそうだと思っていざ作ってみても、品質を満たさないということはたくさんあります。 むしろ成功する確率の方が少ないでしょう。 品質規格で決まってしまうので、製品としての規格を変えれる場合は、安い原料を
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