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【インサイト】ウクライナ戦争の(3年目ではなく)4年目を考える あるいは「我々はどういう世界に住みたいのか」守勢に回るウクライナ軍 いよいよ2024年が始まりましたが、相変わらず状況は非常に厳しいものがあります。ウクライナ軍は全戦線で守勢に回ることを余儀なくされ、その間にロシアはじわじわと圧迫を強めているからです。 特にルハンシクとハルキウ両州のあたりではロシア軍がこれまで以上に激しい攻勢に出ようとしているのではないかとの観測が出ており、この場合、クピャンシクが焦点となるでしょう。他方、以前から懸念されていたベルゴロド方面およびベラルーシ方面からウクライナ北部に対する攻撃の再開については、今のところ顕著な兆候は見られないとISW(戦争研究所)は報告しています。 こうした中でウクライナ軍は、北東部一帯に陣地線を築き、予想されるロシア軍の大規模攻勢に備えていると見られます。昨年、ゼレンシキー大
【今週のニュース】守勢に回るウクライナ ほか戦時下ウクライナ人の意識 ウクライナ国民に対する興味深い世論調査の結果が発表されたので紹介したい。 まずは身近なところから死者が出たかという質問で、2022年には7割程度であったものが2023年にはこれが8割を超えた。特に家族や友人といった近しい人の死については、2022年に2割以下であったものが、今回は4割以上に達しており、戦争が人々の生活に次第に忍び寄っていることが窺われる。その一方、ウクライナの勝利を信じるという回答の比率はほとんど変化しておらず、民主主義を重視するとの声も同様であった。 外国人がロシア軍に入隊 リャザン州の軍事委員会は、ロシア軍に多数の外国人が入隊しつつあることを明らかにした。ベラルーシ、タジキスタン、ウズベキスタンなどの旧ソ連諸国だけでなく、モロッコ、エジプト、キューバなどの「エキゾチックな国」からも入隊者があったという
【今週のニュース】ウクライナの国防費がついにGDPの15%に ほかウクライナの穀物輸出に回復の兆し 今年7月にいわゆる「穀物合意」からロシアが離脱したことで、ウクライナの穀物輸出は滞っていた。これに対してウクライナはロシアとの合意によらない形で独自の穀物輸出ルートを模索し、まずドナウ川経由での輸出が行われるようになった。ドナウ川から小型船で第三国へ穀物を運び込み、そこから改めて大型貨物線に積み替えて国際市場に出すという方式であるが、これはいかにも効率が悪い。 それでもドナウ川経由ルートでは月250万トンもの穀物輸出が行われるに至ったが、積み出し港であるイズマイルがロシア軍の攻撃を受けるなど、これも安全なルートではなくなってしまった。 そこでウクライナは8月以降、新たな輸出ルートを開拓する。黒海のルーマニアやブルガリア沿岸に設定された安全地帯、「人道航路」を穀物輸出用に使用するという案で、要
ワグネルがヒズボラに防空システムを提供?『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」がパンツィリ-S1防空システムをレバノンのヒズボラに供与するという話が進んでいるようだ。複数の米政府高官がインテリジェンス情報に基づいて述べた話であるという。 そもそもワグネルがまとまった数のパンツィリ-S1を持っていたのか、持っていたとしてちゃんと運用できていたのかなど疑問は少なくないのだが、のちのCNN報道によると事態はさらに複雑なようである。 この話を信じるならば、問題のパンツィリ-S1はロシアからシリア軍に供与されていたものであるが、それを今度はワグネルの助けを借りてヒズボラに提供しようということらしい。シリア駐留ワグネル部隊とヒズボラには何らかの協力関係がある、とされていたので、今回の件はそのコネクションを利用したのか、あるいはワグネルに訓練提供を期待しているのか
妻氏が海外出張中なの1週間弱、娘氏と短期父子家庭生活していたんですが、「夕飯何食いたい?」の問いに対して「オムライス」という答えがあったんですよね。 なるほどオムライス。 さてもオムライス。 そういえば昔はよく作ってたオムライス。 いや安いんですよオムライスは。 米、卵、玉ねぎ、細切れ鶏肉というあたりでそれなりに美味しく腹も膨れる。まだ娘氏が小さくて僕には金がなかった頃、よく作っていた。 あと妻氏が当時、「肉」という感じの肉をあまり食べなかったので、家庭内最小公倍数として無難でもあった(その後、学生時代にやっていた登山を再開した妻氏はハンバーグを三枚くらいぺろっと食べるようになります)。 そういうわけで超久しぶりにオムライス作ってみたんです。 玉ねぎを細かく細く刻んで炒め、鶏肉を投入し、米も投入して味付けという段になってケチャップがない。 なんか昔これのカレーバージョンみたいなことがあって
ロシアの秋季徴兵 ウクライナ「併合」州でも実施 9月29日、ロシアのプーチン大統領は2023年度の秋季徴兵に関する大統領令に署名した。10月1日から12月31日までに合計13万人を徴兵するよう命じるものである。 この徴兵令を何かとセンセーショナルに扱う報道も見られるが、ロシアの徴兵制では徴兵を戦場に送ることを禁じており、教育隊と配属部隊で訓練を受けるだけということになっている。この点は徴兵の実施担当部署である参謀本部組織・動員総局も明確にしており、徴兵対象者が「ロシア連邦の新たな地方」、すなわち昨年強制的に併合したドネツク、ルハンシク、ザポリージャ、ヘルソンの部隊に送られることはないとしている。つまり、徴兵と動員は全く違う制度なのでであって、明確に区別されねばならないということである。 したがって、今回徴兵される13万人も(現時点では)あくまでも将来の動員予備となるべく軍事訓練を受けるため
【今週のニュース】強化されるロシアの装甲戦闘車両生産 ほかSu-34戦闘爆撃機がキンジャール空中発射弾道ミサイルを発射 TASS通信によると、ロシア航空宇宙軍のSu-34戦闘爆撃機がキンジャール空中発射弾道ミサイルの運用能力を獲得した模様である。9月4日づけの記事で報じられたもので「Su-34(単数型)がキンジャール(単数形)を特別軍事作戦の過程で使用した」とされているので、実戦使用されたのだろう。 従来、キンジャールの母機としてはMiG-31迎撃戦闘機を改造したMiG-31Kのみが用いられていた。 米国がついにATACMSを供与へ? 9月10日、米ABCニュースは、米国政府がウクライナにATACMSミサイルを供与する方針を固めたようだと報じた。匿名の米政府高官によると、ATACMSの供与は「テーブルの上にあ」り、次の軍事援助パッケージに含まれるだろうとのことだが、最終決断はまだだと述べて
【インサイト】弾薬生産をめぐる東西軍需産業の死闘反転攻勢は相変わらず難航中 前号から2週間空きましたが、その間もウクライナでの戦況はあまり大きく変わっていないようです。全体として言えばウクライナ軍が主導権をとっているものの、それを大きな戦果に繋げられていない、ということです。特に南部ではロシア軍が築き上げた地雷原と塹壕が要塞線となりウクライナ軍の反撃を阻んでいます。 この結果、ウクライナ軍は装甲戦力を中心とした突破は諦め、少数の歩兵部隊を装甲戦闘車両を組み合わせた小チームで陣地を取っては守る、という地道な前進戦術に切り替えたとされますが、ずっとこのペースを続けるならば秋の泥濘期までに取り返せる面積はごくわずかとなるでしょう。 南部戦線の状況を一変させうるゲームチェンジャー的展開としてはカホウカ・ダムの結界で干上がった貯水池を横断してロシア軍の背後を突く、という作戦が考えられそうですが、どう
【今週のニュース】ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は ほかウクライナにクラスター弾頭型HIMARSを供与? 6月22日、ロイター通信は、米国がHIMARS用のクラスター弾頭搭載型ロケット弾(DPICM)の供与を検討していると報じた。 DPICMは2008年のクラスター弾禁止条約による禁止対象に入っている。米国はロシアと同様に同条約の批准を拒否しているが、米軍の現役装備から外すという措置をとった。今回の件はそれをウクライナに供与しようということのようだが(なお、ウクライナもクラスター弾禁止条約は未批准)、議会による反対や同盟国との関係を慮ってまだ決定されていないという。 ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は13万トン ルカシェンコ政権に批判的なベラルーシ鉄道従業員たちの告発によると、開戦以来、ベラルーシは13万トン以上の弾薬をロシアに供給した。おそらくはベラルーシ鉄道の内部資料によると思わ
【今週のニュース】ベラルーシへの戦術核兵器配備続報ベラルーシに戦術核兵器配備を「開始」 ルカシェンコ大統領 5月25日、モスクワでのユーラシア経済フォーラムに参加したベラルーシのルカシェンコ大統領は、同国への核兵器の移送に関する文書に署名したとプーチン大統領から口頭で知らされたと述べた。その上で、核兵器の移送が「始まった。既に始まった」と2回繰り返して述べたが、実際に自国に核兵器が既に存在しているかどうかは「帰国してからたしかめる」とした。 一国の大統領が自国への核兵器配備について口頭で知らされるだけであり、実際にどうなっているかは帰ってたしかめるしかないというのはロシアとベラルーシの力関係を示すエピソードといえよう。 なお、同日、ロシアのショイグ国防相とベラルーシのフレニン国防相は、ベラルーシ領内における核兵器の保管手順に関する合意書を締結した。この文書について、ショイグは、ベラルーシに
【インサイト】流出したNATO機密文書とウクライナ軍の反攻作戦 ウクライナ戦争に関するNATOの機密文書が漏洩したのではないかという噂が広く出回っており、機密と書かれた文書の画像もネット上では閲覧することができます。日付は3月1日とされているので5週間ほど前の情報ではありますが、今回の戦争の実相を読み解く上で興味深い情報も数多く含まれているので、その中身を詳しくみていきたいと思います。 ネット上に出回っている流出文書とされるもの1ネット上に出回っている流出文書とされるもの2ロシア軍とウクライナ軍の損害ロシア側 戦死者(KIA):3万5500-4万5500人 航空機:戦闘機/爆撃機72機、ヘリコプター82機 戦闘車両:6004両 ウクライナ側 戦死者(KIA):1万6000-1万7500人 航空機:戦闘機/爆撃機60機、ヘリコプター32機 長距離地対空ミサイル(SAM):11基 戦術SAM:
【インサイト】ロシア軍大攻勢の兆しとウクライナへの軍事援助の行方ウクライナ東部でロシア軍の攻勢が本格化 長らく予想されていたロシア軍の構成が本格化する兆候が見られ始めました。特に顕著なのは激戦が続いてきたバフムトの北方です。1月13日にソレダルが陥落させたロシア軍はさらに北西に進んでシルを占領し、2月初頭にはシル北部のサッコ・イ・ヴァンツェッティ村を確保しました。これによってロシア軍は幹線道路T0513を遮断するとともに、その北部及び東部へ進撃する足掛かりを作ったと見られます。 バフムト市の北部と南部でもロシア軍は占領地域を広げており、特に市の西側に伸びるT0514線を遮断させると補給も圧迫されそうです。英国防省はその周辺の道路についてもロシア軍の火制範囲に入っている可能性が高く、バフムトが徐々に孤立しつつあるとの見方を示しています。 Latest Defence Intelligence
もう10年以上前だが、僕はロシア非常事態省の中央司令センターで大声で罵られたことがある。 一緒に出張に行った日本人のおっさんが傲慢な上にちょっと病気があって、どうも時々変になるのだが、それがいきなり非常事態省の中央司令センターで爆発したのだ。 巨大なモニターとコンソールが並ぶ、ロシアの防災機関の心臓部みたいな場所だ。 そこに視察に来た日本人のおっさんがまだ20代の日本人をいきなり大声で怒鳴り始めたから、非常事態省の職員たちも「え?何?」みたいな感じに当然なった。 僕自身もあまりのことにどうしていいか分からなかったし(何しろ20代だったから)、なんだこのやろうという気持ちと、父親くらいの歳の男にいきなり腹の底からの声で怒鳴られて怖いのと、しかし屈辱感みたいなものもあって、固まってしまった。 そのときになあ、司令センターの司令官がいつの間にか俺の横に来て、「君に面白いもの見せてやろう」といきな
【今週のニュース】 極東から派遣された義勇部隊が帰還『TASS』2022年11月27日 ウクライナ作戦を支援するためにウラジオストクなど沿海州で編成された義勇部隊「ティーグル(虎)大隊」が特別軍事作戦の実施地域から帰還した。TASSが伝えたコジャミコ沿海州知事の発言を見るに、彼らは太平洋艦隊第155海軍歩兵旅団に編入されて戦ったようだ。 その第155海軍歩兵旅団はドネツクでの戦闘で凄まじい損害を出し、そのことをコジャミコに直訴したためにさらに苛烈な任務を与えられて崩壊状態に陥ったと言われている。 してみると、ティーグル大隊の帰還は、「凱旋」と呼べるようなものではなかったのだろう。 トルコがウクライナに長距離精密誘導ロケットを供与していた?『MIDDLE EAST EYE』2022年11月23日 『MIDDLE EAST EYE』が二人の情報筋から得た話として報じたところによると、トルコは今
ぐう・たらお(@GreatPoppo) 1 はじめに 令和4年11月6日に、エチオピアの主要な通信社である「エチオピアン・ニュース・エージェンシー」が「ティグレ人民解放戦線との停戦合意を受け、エチオピア国防軍の参謀総長であるビルハヌ・ジュラ陸軍元帥が司令部に帰還した」旨の報道を複数の画像とともに配信しました。 配信された画像は全部で6枚であり、このうち1枚はビルハヌ参謀総長が無線機を用いてどこかと通話しているものでしたが、私はあらゆる特徴から当該無線機がマレーシアに拠点を置く北朝鮮の軍用無線機輸出のフロント企業Glocom(グローコム)が販売している「GR-310」UHF/VHF/衛星無線機であるという判断をしました。 無線機で通話するエチオピア軍のビルハヌ参謀総長(Ethiopian News Agency) 「GR-310」UHF/VHF/衛星無線機(Glocom)配信さ
小泉悠(@OKB1917) 背景 ウクライナ侵略が始まってから9ヶ月で、ロシア軍は戦車1465両、歩兵戦闘車1682両、装甲兵員輸送車259両、その他の装甲戦闘車両695両にも及ぶ膨大な装備品を喪失したと見られている(1)。開戦前の時点でロシア軍が保有していた装甲戦闘車両は戦車3417両、歩兵戦闘車4293両、装甲兵員輸送車7452両であり(2)、特に戦車の損害が極めて大きい。この結果、ロシア軍はウクライナにおける軍事作戦を継続するために予備保管されている旧式兵器を現役復帰させざるを得なくなっている。2022年10月に報じられたところによると、ロシアは旧式化したT-62M戦車など800両を急遽近代化改修して実戦投入する計画である(3)。 では、ロシアの予備兵器はこれまでにどの程度が現役復帰しているのだろうか。また、今後も膨大な損害に耐えて戦争を継続する能力はどの程度残されているのだろうか。
1 はじめに 令和4年9月25日に北朝鮮の方峴(パンヒョン)飛行場を撮影した衛星画像で、同飛行場の中にある施設群の一角で見慣れない航空機がキャッチされました。 格納庫または整備施設の拡大図(中心に無人機が駐機)Image ©︎ 2022 Maxar Technologies無人機の位置を拡大したもの Image ©︎ 2022 Maxar Technologies この方峴飛行場は北朝鮮北西部の平安北道亀城(クソン)に位置する旧式のMiG-17戦闘機を装備している空軍基地であり、ほかの基地とは異なって大規模な整備施設が設けられているのが特徴です。 2015年3月下旬ころに金正恩党第1書記(当時)が国産と称する軽飛行機を自ら操縦した飛行場としても知られています。 方峴飛行場は平壌の北方約100キロメートルに位置する 今回新たに確認された機体は、既存の北朝鮮が保有している機体とは全く形状が異な
【今週のニュース】ウクライナ軍の東部大反攻 ほか米国がウクライナに停戦交渉を勧告? 10日から11日にかけて、キエフではYES(Yalta European Strategy)が開催されていた。今年で18回目となる首脳・閣僚級会合であり、ジャーナリストや有識者も参加できるが、基本的に完全クローズドであるため、内容を漏らしてはいけないという。そのためか、あまり知名度は高くない(筆者自身は今回初めて知った)。 ところが、今年のYESの内容については、非常に詳細なリーク報道が『エウロペイシカ・プラウダ』に掲載されている。 この記事によると、会合の席上、ゼレンシキー大統領は「我々はロシアと和平交渉とか妥協などしない」といった意味のことを非常に感情的なトーンで述べたという。レズニコウ国防省も、「我々はパートナーからの和平対話の勧めを信用しないことを学んだ」とやはり挑発的なことを言ったようだ。しかし、
【今週のニュース】ロシア軍大演習に中国も参加…なのだが武器展示会で5000億ルーブルの国家発注契約を締結ツィルコン モスクワ郊外のクビンカでは毎年恒例の武器展示会「アルミヤ」が15日に開幕し、21日に終了した。ショイグ国防相によると、この期間中に結ばれた国家発注契約は約5000億ルーブルであったという。 また、ショイグ国防相はこの際、海軍向けに開発中の極超音速ミサイル「ツィルコン」が年内にも量産に入ることを明らかにした。 米が新たな対ウクライナ軍事援助パッケージを発表 米国防総省は8月19日、ウクライナに対する新たな軍事援助パッケージを公表した。同月8日に公表された10億ドル分の軍事援助パッケージに続くもので、今回は7億7500万ドル相当としている。内訳は以下のとおり。 ・HIMARS用追加弾薬 ・105mm榴弾砲16門と弾薬3万6000発 ・スキャンイーグル無人偵察機15機 ・地雷除去シ
Clip of the Ukrainian UAV getting shot down by Russian air defenses. 2/ pic.twitter.com/jwyyF41UL1 — Rob Lee (@RALee85) June 4, 2022 *ウクライナ軍第45砲兵旅団のドローンが偵察中にロシアの地対空ミサイルで撃墜される瞬間を捉えたもの。 【今週のニュース】ウクライナ軍への多連装ロケット供与とロシア軍で新たな極超音速ミサイル部隊発足西側からウクライナへの軍事援助 西側諸国からウクライナへの軍事援助は依然、拡大傾向にある。 特に目立つのは火砲や多連装ロケットシステムといった火力アセットで、たとえばポーランドは既に3個砲兵中隊(18門)のクラブ155mm自走榴弾砲をウクライナ軍に供与するとともに、操作要員100人以上への訓練を開始した。ポーランドはさらに7億ドル分のク
Su-25攻撃機が低空で激しい機動を行いながら飛び去っていった。 故郷の千葉県が戦場になったのだ。 そういう夢を見た。『この世界の片隅に』の片渕監督と会談をして、そこで「軍都としての千葉県」といった話をした夜だったから、何故こういう夢になったかは明らかだ。 しかし、悲しかった。 僕は少し込み入った狭い坂道の途中にある駐車場まで車を取りに行って、その途中で自分の生まれて生きた千葉県の空をロシアの攻撃機が飛んでいたから、コンクリートの壁に額をついてオイオイ泣いた。 案外とこういうことかもしれなくて、人間は「県」とか「市」とかまで降りて来ないと戦の惨禍見たいのが実感できないのかもしれないですね。 それにしても僕は故郷を憎んでいるようで、やっぱり戦場になったら泣くんだなぁ。
ハイエースとライフプラン 某チンのせいでこの2月からまとまった休みというものを全くとれておらず、頭に来て(ということもないですが)ゴールデンウィーク中は一切の労働を拒否することにしました。 つまり、仕事の書き物も出演業も一切謝絶ということであります。 ついでに九州行きの航空券を取って、家族で熊本〜佐賀〜大分を巡ってきました。二泊じゃちょっと慌ただしいから三泊四日。 「このまま働かないで済ませらんねえかな」との想いにふける筆者 まぁレンタカーの予約を忘れていて前日に熊本中のレンタカー屋に電話しまくった結果一台だけ残っていた業務用ハイエースで九州を巡ることになったのはいかにも「我が家っぽい」という感じではあったのですが、登山好きの妻氏につられて結構な奥地にまで足を踏み入れたりもしたので、相棒がパワフルなやつでよかったかなとも思っています。 あと前々から大学を馘になったら餃子屋を開こうという話を
今回はまず手前味噌で新著の紹介をさせていただきたいと思います。 ロシアという国について、一般の読者に分かりやすく説明するような本を、というお話をPHP研究所さんからいただいたのはたしか一昨年くらいのこと。ただ、新しく本を書いている余裕はとてもないので、編集者の方に聞き書きをしてもらって「語り下ろし本」にする、ということになりました。 それから昨年秋くらいまで掛けて数回聞き書きをしてもらい、本書の完成に至りました…と言いたいところだったのですが、ここで番狂わせが二つありました。 第一に、本のゲラが出来上がったところでロシアが戦争を始めてしまい、果たしてこの本の位置付けをどうしたらいいものか頭を抱えてしまったことです。政治や軍事について書いた部分は事実ベースで修正が必要になりましたし、そうではない、ロシアの社会やロシア人についての描き方もこのままではダメだろう、という想いがありました。 第二の
【今週のニュース】戦時下での春季徴兵 兵士たちは家に帰れるか? 3月31日、プーチン大統領の発出した大統領令第167号で春季徴兵が発令された。クレムリンの公式サイトにアクセスできないので、法律ポータル「ガラント」に転載された内容を参照すると、今年の春季徴兵は13万4500人とされている。 昨年の徴兵は春季が13万4650人、秋季徴兵が12万7500人であったから、概ね平年並みの水準と言える。 ただ、今年の春季徴兵は、戦争の真っ只中という特異な状況の中で始まった。2003年以降、ロシア政府は徴兵を戦地に送らないという方針を公式に採択しているが、2008年のグルジア戦争では参戦兵力の3割程度が徴兵であったとも言われ、この方針は守られていない。今回の戦争においても徴兵が戦争に参加していることは国防省も認めており、のちに全て帰還させたとしているものの、実際にはまだ多くの徴兵が戦線で戦っている可能性
【NEW CLIPS】ロシア海軍の揚陸艦が爆発 3月24日、アゾフ海のベルジャンスク港に入港していたロシア海軍の揚陸艦が爆発炎上する様子が撮影された。 ウクライナ軍はこの数日前からベルジャンスク港をトーチカ-U戦術弾道ミサイルで攻撃していたが、今回の爆発が同じくトーチカ-Uによるものであるかどうかは明らかでない(事故説もあるい)。なお、この攻撃を受けたのは1171型揚陸艦であったとみられ、のちに沈没した。 このほかには775型揚陸艦2隻が損害を受けたとされる。 【今週のニュース】北方領土で「3000人動員」の軍事演習 3月25日、ロシア国防省は、クリル列島(北方領土と千島列島)で軍事演習を開始したことを明らかにした。開戦以来、ロシア国防省のサイトは閲覧できなくなっているので、この発表に言及した『フォンタンカ』紙(サンクトペテルブルグの有力地方紙)の記事を参考にした。 この記事によると、同演
【NEW CLIPS】撃たないでロシアのシンガーソングライターであるゼムフィーラが『撃たないで(Не стреляйте)』のミュージックビデオをYouTube上にアップしました。 もともとは2010年に作られた曲ですが、今回の戦争のためにアレンジしたニューバージョンのようです。 【今週のニュース】「ウクライナの大量破壊兵器開発」ほかロシアの対インド軍事協力は継続 2022年3月18日、ロシアのデニス・アリポフ駐インド大使は、AK-203自動小銃の現地生産が間も無く開始されると明らかにした。2019年に設立が発表されたインド・ロシア・ライフル私有会社(IRRPL)が約60万丁を生産する。 また、アリポフ大使は、インドに対してS-500防空システムを供与する用意があるとも述べた。インドはロシア産原油の購入にも意欲を示していると伝えられ、西側からの孤立化が進む中で(そして中国への過度の依存を避
【インサイト】ウクライナ軍は何故善戦できているのか粘るウクライナ軍 先月24日にロシアのウクライナ侵略(と呼ぶほかないでしょう)が始まってから間も無く二週間になります。 この間のウクライナの粘りは全く驚異的でした。米国の民間軍事シンクタンク「戦争研究所(ISW)」の戦況図が示すように、ロシア軍は北方及び南方から激しい攻勢をおこなっているものの、首都キーウと第二位の都市ハルキウは未だに陥落していません。 特にハルキウはロシア国境からわずか30kmという距離にあり、しかもそのすぐ前面には精鋭のロシア陸軍第1親衛戦車師団が展開していました。それでもウクライナ側が同市を維持しているのは奇跡的だとさえ言えるでしょう。 では、ウクライナは何故これだけ善戦できているのか。今回はこの点に焦点を絞って考えてみたいと思います。 決して弱くはないウクライナ軍 ロシア軍の侵攻戦略がどうにも杜撰であったこと、ウクラ
【インサイト】ついに始まってしまったウクライナ侵攻あまりにも怪しげな「大義」 すでに広く報じられているとおり、2月24日にロシアのウクライナ侵攻が始まりました。しかも、一部で言われていたようなドンバス地方での限定攻勢ではなく、北部(ロシア及びベラルーシからキーウ・ハルキウへの攻勢)、東部(ドンバス方面への攻勢)、南部(クリミアからヘルソン方面への攻勢)という極めて大規模なものです。 これはもはや「軍事介入」などというものではなく、公然たる「戦争」と呼ぶほかないでしょう。 しかし、現在の国際安全保障の基礎を成す国連憲章は、国家間紛争を解決する手段としての戦争を明確に否定しています。それを国連常任理事国(しかも今月は議長国)であるロシアが公然と始めたわけですから、国際的な非難を浴びるのは当然というほかありません。 一応、ロシア側は、これが戦争ではないという建前を取っています。2月24日、国民向
存在感を増す「軍事大国ロシア」を軍事アナリスト小泉悠とともに読み解くメールマガジンをお届けします。 定期購読はこちらからどうぞ。 【夏休み企画】この夏読みたい5冊 8月に入って最初のメルマガをお届けします。 7月中はずっと梅雨の続きのような天気だった関東地方ですが、今月になってからようやく「夏」が本気を出してきたようで、にわかに夏休み感が出てきました。娘の夏休みも始まったので(今年はコロナのせいで2週間に短縮みたいですが)カルピスの原液を1本買って勝手に「夏」を始めてみました。 というわけで今回は夏休み企画です。 読者の方からpeingの方に夏休み読書企画を、という声をいただいたので、今回はこれをやってみましょう。 夏休みといえば読書感想文。この夏、読者の皆様の理解を深めるのに役立ちそうなおすすめの5冊をご紹介したいと思います。 <ロシアと旧ソ連> ・真野森作『ルポ プーチンの戦争』 筑摩
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