この文章は、2018年の年末にZhihuで書いた『リズと青い鳥』についての中国語評論を翻訳したものであり、ここに出てくる「友人」や周りの人の「反応」は当時中国の受容状況をベースに書きました。 はじめに:キャラクターの感情、監督の感情 『リズと青い鳥』を観て、私は多くの人と同じく、この作品が映画の尺で作られたことに疑問を感じた。映画全体として、ストーリーの密度が低く、空白的であるが、そのこと自体は悪いことではない。私がもっとも疑問に感じたのは、この空白を過剰な演出で全部埋めようとする制作側の強い意思の方にある。 思春期の女の子間の細微の心の揺らぎを描くために、これだけのリソースを動員して劇場で上映させたことはやはり凄いことで、その脚本の空白を埋めるために、細微な動き描写でキャラクターの心情を表現することに長けている山田尚子監督に任せたのは、確かにひとつの正解だと思う。 出来上がった映像を見れ