論文を書き上げるのは大変な作業です。大切なことは、細かく書き始める前に「構造の設計」と「骨格の組み立て」を済ませておくことです。この記事では、論文の骨格である【アウトライン】を設計して組み上げて、ある程度の文量のある論文を作り上げるまでの工程について解説します。 ※この記事は著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」の過去記事のリライト版です 論文を書く3段階の工程論文を実際に書いていく手順は、建築物を建てていく手順をイメージするとよく理解できます。建物が組み上げられていく前に、どんな工事が行われているかを見たことはありますか?おそらく、何もない敷地の一角に部屋を1つ組んで内装まで仕上げてから、その横にまた別の部屋を組み始めて…といったやり方ではなかったはずです。きっと、部屋の仕切りの位置に合わせてコンクリートで基礎を作り(基礎工事)、それから柱や板で全体の骨格を大まかに組んでから