7月18日に京都アニメーションを襲った放火殺人事件から1ヶ月ほどが過ぎた。犠牲者は35人を数え、加害者とされる人物を含め、現在も多くの身体的・精神的ダメージを負った人々が手当てを受けている最中だという。戦後最大とされる規模の事件ということもあり、その巨大にして凄惨なダメージの内容を、ネットやテレビなどの各種メディアが連日報じ続けている。 それらの詳細はここでは振り返らない。だが、とてつもなく痛ましい事件であることは疑いようもない。被害に遭われた方々が受けた深刻な傷は、想像することすら耐え難い。また、同社が制作していた作品のファンからも、悲しみの声が続いている。現場近くに設置された献花台には、酷暑のなかファンが列を作っている。涙を流している。彼ら彼女らにとってもこの事件は、耐え難いものであっただろう。 筆者も同様である。事件当日の一報を受けてから今日に至るまで、続報を知るたび、周囲の人間がこ