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クッキーに代わる技術まとめシリーズ第1回「3rd-party cookieのない2年後のアドテックに向けた動きまとめ」からすでに3年経っていますが、3rd-party cookie廃止まではあと1年です。 廃止に向けてPrivacy Sandboxの名前で知られている代替技術は一般公開が進められています。Chromeを利用されている皆様はすでにユーザへの広告機能有効化の告知をご覧になり、「理解した」ボタンを押されたかと思いますが、ここで有効化したものを含めて、主要ブラウザの各種代替APIについて説明したいと思います。 Chromeのターゲティングや計測API有効化承諾画面ちなみにEUでは「理解した」と「設定」ではなく、「Turn it on」と「No Thanks」の選択になっています(しかもボタンの色が同じ)。 それでは2021年のシリーズ第2回の投稿から約2年ぶりとなる今回は、前回ご紹
Privacy Sandbox等のクッキーレスアドテックに関する前回の記事から1年が経とうとしています。1年間様々なベンダーから提案が公開され、議論も進化のペースが激しく、しばらくまとめを断念していました。今年に入ってからもGoogle (ChromeとAds)やAppleからクッキーレス、IDレスアドテックについて発表が相次ぎましたが、主要提案の開発とリリーススケジュールが明らかになり、発散から収束フェーズに入ったと思われるので、一度状況まとめておきます。 振り返り Privacy SandboxはGoogle Chromeの開発チームが提案する、3rd-party cookieとフィンガープリンティングの代替技術(サイトを跨いだ計測とターゲティング機能、アドフラウド防止機能)およびサイトを跨いだユーザ単位のトラッキング防止機能の総称です。3rd-party cookieの段階的な廃止自
ご無沙汰しております。11月6日に、CNAMEレコードを使って付与された1st-party cookieの規制機能を搭載したiOS14.2がリリースされましたので、その内容をまとめます。いつものことですがマーケティングよりブラウザの細かい話です。正式発表前なので誤りの可能性がありますがご了承またはご指摘ください。 規制の仕組みまず規制されるのは、AppleのWebKitエンジニアJohn Wilanderさん(ITPの発明家)が「Third-party CNAME cloaking」として定義するものです。 Third-party CNAME cloaking means a first-party subdomain resolves to a third-party domain which does not match the resolution for the top frame
今年の1月にGoogleより3rd-party cookieの廃止が発表されました。 この発表がきっかけでユーザのプライバシー保護とオンライン広告のエコシステム(ターゲティング広告、計測、アドフラウド対策)の維持を目的とする技術的な取り組み「Privacy Sandbox」に注目が集まりました。 実はPrivacy SandboxだけじゃないGoogleの提案ばかり注目されがちですが、プライバシーに配慮した技術提案を行っているのは、それだけではありません。アドテックとブラウザにおいてNo.1のシェアを誇るGoogleは、シェアの高さゆえに実はプライバシー保護に一番消極的で、Safariに比べると2年ほど対応が遅れています。 プライバシー保護に関わる技術的な取り組みはPrivacy Sandboxの他にも、Webを支える技術の標準化を担うW3C(World Wide Web Consorti
iOS13.4やSafari13.1と一緒に新しいITPがリリースされました。主な変更点は二つ。 * 全ての3rd party cookieをブロック * Local Storage等、クッキー以外のストレージを最後のインタラクションから7日後に削除 インタラクションとは、クリック・タップ・入力のことで、ドメイン毎に監視され、7日以内にインタラクションがないドメインのLocal Storageは削除されます。 その他に、JavaScriptからdocument.referrerで取得する全てのクロスサイトリファラーのダウングレード("https://store.example/baby/strollers/deluxe-stroller-navy-blue.html"の場合、"https://store.example/"しか取得できなくなる)、および5秒以内の自動ページ遷移の検知も追加さ
1月1日にカリフォルニア州のプライバシー関連法CCPAが施行されました。EUのGDPR(2018年5月施行)に続いて特に注目されているデータ保護・プライバシー関連法律の1つです(世界には他にたくさんありますが)。そして日本では今年(2020年)、「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直し」法案が国会で提出される予定です。 CCPAでは、ここで要点がまとめられている通り、消費者について以下の権利が定義されています。 ・企業のデータ収集の運用について開示請求する権利 ・個人情報のコピーを受け取る権利 ・個人情報を削除してもらう権利 ・個人情報を第三者に売却しないよう求める権利(いわゆるオプトアウト) ・上記権利を行使したことに基づいて差別されない権利 単体で説明するより、GDPRと日本の個人情報保護法と各項目を並べて比較した方が分かりやすいと考え、年末から比較表を作り始めました。比較表が完成に近
朝起きたらSlackに新しいメッセージが届いていました。 (と書いて、もう1週間経っていますが) 次期ITPで実装されると思われる機能です。現時点ですでに3種類の変更が見えてきているので、一旦まとめておきたいと思います。前回はITP3としてリリースされると思っていたものが2.1,2.2,2.3に分割されてリリースされたので、バージョン番号の予測だけやめておきます。時期としては早くても3月(Safari 13.1)でしょうかね。 3rd party cookieの規制強化まずは3rd party cookieの規制強化です。Safariの今までの3rd party cookieの制限を(色々省略して)まとめると ・バージョン1.0(2003年)から持っていないcookieの読み書きをデフォルトでブロック ・ITP1.0からはさらにインタラクション(click, 入力)の記録がなく、そしてトラ
先月ITP2.3が発表されましたね。 ITPの短い歴史では初めての事後発表になってしまい、リリースまでに対応できないサービスが多かったと思いますが、アドエビスは3月末から準備を進めていました。 3月20日に届いた、Slackに仕込んだ自動ITP仕様変更検知から始まりました。 7月に、他のブログ記事でも紹介されたように、 ITPの仕様変更はwebkitのコミット履歴やbugzillaを調査すればわかるのですが、いち早く変更を検知するために、ITP実装の心臓部であるResourceLoadStatisticsMemoryStore.cppというファイルのコミット履歴RSSをSlackに登録しています。なお、ITP2.1のdocument.cookieの制限ように、トラッカー(prevalent resource)判定に関係ない機能は別ファイルに実装されていてこの仕組みでは検知できないので注意が
3rd-party cookieの引退とブラウザのアドテック進出 クッキーに代わる技術まとめシリーズ第1回「3rd-party cookieのない2年後のアドテックに向けた動きまとめ」からすでに3年経っていますが、3rd-party cookie廃止まではあと1年です。 廃止に向けてPrivacy Sandboxの名前で知られている代替技術は一般公開が進められています。Chromeを利用されている皆様はすでにユーザへの広告機能有効化の告知をご覧になり、「理解した」ボタンを押されたかと思いますが、ここで有効化したものを含めて、主要ブラウザの各
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