たしかに無茶苦茶に見えるルールだ。 インターネットでは「道徳に訴えかけているだけ」「ネットの素人が思いつきで考えたもの」「現実に即していない」「表現の幅を狭める」など様々な批判・反対意見がさっそく噴出している。そのどれも一理あるだろう。一方で今回のルールについて「社会を統治する側」の立場で考えると、また少し違った様相が見えてくるようにも思う。 国でも自治体でも、あるいは会社や学校でもそうだが、ある共同体を治めるときには(法律や条例や社則など名称はさまざまではあるが)ルールをつくるものだ。そのルールについて「ルールがあったからといって、常識的な生活を営んでおけばそんなルールを違反するかどうかなど気にせず生活できるものだ」と多くの人は考えている。しかし実際はそうではない。 共同体におけるルールとは往々にして「普通に生活していたら、ほとんどすべての人が大なり小なり破らないといけないが、普段はそれ