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GPT-4o
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ノーベル物理学賞を受賞したこともある偉大な科学者であり、愉快な先生でもあるリチャード・ファインマン(1918 - 1988)が推奨した学習メソッドである「ファインマンテクニック (The Feynman Technique」というのがあります。 今回はこの、知ってるだけでなく、使えるものになる学習をしたいときに最強のファインマン学習メソッドについて紹介したいと思います。 ところでまず最初に断っておきたいのは、ここでいう学習とは本を読み流して何らかの概要を知っているとか、試験のために暗記したりするといったものではなありません。 学んだことを他の人に説明することができ、様々な状況でそれらを自由に活用することができるという意味においての学習です。 以下、要訳。 もし何かをほんとうの意味で学んだのであれば、それはあなたにとって残りの人生で使い続けることができる武器となります。そして、なにか新しいこ
こういうラインチャートを作ってツイートしたりすると、いつも「Y軸に0を含んでない!」と指摘してくる人達がいます。 0から始まっていないので、一部を大げさにして、自分に都合のいいようにデータを見せているだけだ!というわけです。 しかし、結論から言うとラインチャートは0を含んでなくてもオッケーです。 というのもこの「0を含むべき」というのはバーチャートに関してのルールであり、ラインチャートに関するものではありません。このあたりの誤解が「Y軸に0を含んでない!」という批判につながっているのだと思います。 例えば、バーチャートの場合は私達の視覚はそれぞれのバーの長さを比べて、元の値の大きさを比べようとします。 こちらは男女間の平均給料の差を比べたバーチャートです。 このチャートは一見すると、左側の女性の給料が右側の男性の給料よりもずいぶん大きく見えますね。この2つのグループの違いは直感的に2倍ほど
パワポのスライドと箇条書きが人間を駄目にする 今から20年前の2003年、データの可視化やインフォメーションデザインの先駆者として有名なイエール大学の教授エドワード・タフティが「パワーポイントの認知スタイル」というエッセイを発表しました。 彼はこのエッセイの中で、パワーポイントのようなスライド形式はプレゼンテーション自体の質を低下させ、余計な誤解や混乱を招き、さらに言葉の使い方、論理的な説明、そして統計的な分析といったものが犠牲になるため、スライドをつくる人の思考回路にダメージを与えると主張します。 こうした主張に賛同する人は現在でも多くいて、その典型的な例がアマゾンです。アマゾンではミーティングの前に文章形式の資料が配られ、ミーティングの最初の5分はそれぞれがこの配られたレポートを黙って読むことから始まるという話は多くの方も聞いたことがあるのではないでしょうか。(リンク) 実は、アマゾン
よくスタートアップやSaaSの世界などでノーススター(北極星)指標が注目されます。自分たちのビジネスを成長させるために組織の全員が一丸となって追うべき1つの指標というものです。 例えば、アクティビティの指標であるDAU(Daily Activity Users)やMAU(Monthly Active Users)であったり、またはエンゲージメントを測るためのDAU/MAU、またはそれこそ売上やMRRであったりするかもしれません。 データや数値を元にビジネスを成長させようということで、こうした「ノーススター」指標を決め、ダッシュボードなどで毎週、毎月モニターし始めます。 ところが、ここから誰もが話したくないことが起き始めます。 たいていの組織や企業の中の人達はこの指標をだんだん見なくなる、または本気にしなくなります。 実際見ている人は経験あると思うのですが、こうした指標の数値は良くなったり悪
ビジネス・コンサルタントがChatGPTのようなAIを使うと仕事のアウトプットにどういった影響があるのかという疑問に答えるための実験を、ハーバード、ウォートン、MITといった大学とボストン・コンサルティングが行った結果の発表が最近ありました。 Navigating the Jagged Technological Frontier: Field Experimental Evidence of the Effects of AI on Knowledge Worker Productivity and Quality - リンク この実験では、アメリカではビジネスコンサル業界でもトップクラスのボストン・コンサルティングから全コンサルの7%にあたる758人の本物のコンサルタントを世界中から集め、その人達を3つのグループに分け、実際に彼らが普段行っているようタスクを行うというテストを行いました
次世代データサイエンティストが身につけるべき4つの最重要スキル 4 Skills the Next Generation of Data Scientists Needs to Develop - リンク データサイエンスやデータ分析プロジェクトが成功するかどうかは、データからいかにワクワクする知見が得られたかとか、いかに最先端の手法を使って分析したかはあまり関係がありません。 むしろ、ビジネスのドメイン知識を持っているか、ビジネスが抱えている問題意識を共有できているか、データからわかったこと、わかってないことを明確にビジネスの言葉で伝えられるかといったことが非常に重要です。 このことに気づけないと、せっかく頑張って勉強し、さらに時間をかけて様々な角度からデータを分析したとしても、その仕事は相手に適正に評価されず、そのことに失望してしまうことになりかねません。 そこで、今回は最近ハーバード
今回は、みなさんがこれからのキャリアまたは自分の仕事を考えていく上で、私が最も重要ではないかなと思う話を紹介したいと思います。 数多くある予測モデルの中でも最もシンプルで古くから使われている線形回帰を使ったキャリアの構築に関する話です。 これはもともと、私がExploratoryという会社を創業する頃にある知人が紹介してくれた、スタンフォード大学のJohn Ousterhout教授によるコンピューターサイエンスのクラスの生徒に向けた話で(リンク)、どう自分の専門となるスキルを伸ばしていくか、さらにどういう人を雇っていけばよいのかを考える上で、今でも北極星のように指針を与えてくれるかのような素晴らしい話です。 以下、訳。 みなさんに週末の間にちょっと考えてほしいことがあります。それはちょっとした傾きの差が最初にあった差を覆すということについてです。 こちらのチャートを見てみてください。 これ
最近ChatGPTというシリコンバレーにあるOpen AIという会社によって開発された言語モデルを元にした対話型のAIが流行ってますね。これまでのチャットボットに比べてしっかりした文章を書けるし、性能もそれなりに良いので多くの人たちに色んな意味で衝撃を与えていました。 ところが、最近アメリカでこのChatGPTに対して政治的な質問をした人たちが、見事なまでに民主党を擁護する、またはプロモートするような結果が出てくることを発見しました。 先にバックグラウンドを話しておくと、アメリカには共和党と民主党という2つの大きな政党があります。昔は共和党がビジネスより、民主党は若者や移民よりというイメージがあったのですが、ここ最近はむしろ多くの企業が民主党よりだったりします。 そうした傾向がとくに強いのがシリコンバレーで、この地域の企業のトップからさらに従業員の多くが圧倒的に民主党に献金をします。(青:
さようなら、データサイエンス! この10年近く、世の中には大風呂敷を広げたデータサイエンスのプロジェクトがたくさんありました。どこかに貯めたビッグデータを使い、様々なデータをつなぎ合わせ、最新のAIのアルゴリズムを使い将来を予測し、私達が問題に気づく前に問題を解決してしまいましょう!といった感じの浮ついた話がたくさんありました。多くの企業にデータとかデジタルという名のつくオフィサーが出現し、プロトタイプとして終わることになるプロジェクトを何本も走らせている、そんなバブルの時代がありました。 しかしここ数年のコロナによるビジネスの縮小、世界的なインフレと金利上昇、地政学的リスクやエネルギーの高騰などによって、経済が不景気になり、私の住むアメリカでは多くの企業で大量の解雇が始まっています。これはアメリカだけではなくヨーロッパや日本も同じような傾向があるのではないでしょうか。 ウォーレン・バフェ
AmazonやSpotifyなどが、自分が「好む」だろうコンテンツを優先的に表示する仕組みであるレコメンドエンジンは、今や当たり前となっています。しかし、こうしたシステムによって表示されるものは、必ずしも自分がほんとうに「好む」ものであるとは限らず、見当違いなものが多かったり、ある一定のもの(例えばたまたま最近クリックしたもの)にものすごく偏っていたりなど、イマイチであるという体験を持ってる人も多いのではないでしょうか。 これは、レコメンドエンジンだけに限らず、データ分析や予測モデルの構築の際も同じです。顧客が「好む」であろうものを知ろうとデータ分析し、そこから得られた知見を元に何らかの施策を打ったり、顧客に何かを提案したりするのですが、そう簡単に結果が出るものではない、というのはやったことがある人であれば経験があるのではないでしょうか。 これはユーザーの「好み」とユーザーがとる「選択」は
みなさん、「情報カスケード」という言葉、聞いたことありますか? これは、みんな個人的には何かがおかしいと思っているにも関わらず、自分の属する集団が「正しい」と思っていることをいつまでも「正しい」と思い込んでしまうことになる仕組みのことです。 カスケードとは階段になっている滝のことで、直訳すると情報が上の方からどんどんと勢いを増して広まっていくということになります。問題はその情報が間違ったものだったとしても、それらはどんどんと広がっていくだけでなく、一度勢いをつけると止めるのが難しく、さらに、一度この情報カスケードによって作り上げられた世界に入ってしまうと、まるで「無限ループ」のようにそこからなかなか抜け出すことができなくなってしまうのです。その結果、一度出来上がってしまうと、いつまで経ってもその「間違い」を集団で信じ続けてしまうという、厄介な仕組みです。 こういう話をすると、「デマを信じる
データ関連の仕事のオファーをもらい、いざ新しい会社で仕事し始めたところ、期待していたものと現実の間に大きなギャップがあり失望してしまうということはよくあります。そこで、どういったことがよく問題になるか、それらを事前に明らかにするために就活インタビューの際にどういったことを質問すべきかをまとめた記事があったので、こちらに要訳として紹介します。 Red Flags to Look Out for When Joining a Data Team 以下、要訳。 1. データがない 入社したら、そもそも分析対象となるデータがまったくなかったり、または整理されていなかったりアクセスできなかったりするというのはよくあります。 これは、まだ顧客があまりいないスタートアップやデータを自社で管理していない企業などにありがちです。 どんなデータを収集しているのですか?またはあなたのシステムから取り出しているの
ビッグデータといった言葉が流行ると、多くのデータ量によってより良い予測モデルが作れるようになる、より多くの知見が得られるようになる、より良い意思決定ができるようになる、などと思い込みがちです。 しかし、ほんとうにそうなのでしょうか? そこで、今回は少し古い記事になるのですが、起業家のアダム・ロビンソンという人が、より多くのデータはより良い意思決定につながらないどころか、むしろそれは危険な間違いにつながってしまうこともある、という点を今から半世紀前ほどに行われた研究をもとに解説している記事を見つけたので、こちらに紹介します。 以下、要訳。 ほぼ全ての投資家が、若いときに言われたか、直接でなくとも彼らが卒業したビジネス・スクールの決まりきったカリキュラムを通して推奨されたことがあります。 それは、世界のことをより多く理解すれば、彼らの投資結果はよりよくなる、ということです。特にデータに裏付けさ
これは私達の行っているデータサイエンスのトレーニングで、日本でもグローバルでもよく聞かれる質問です。実は2年ほど前にこの質問に正面から真摯に答えていた"Machine Learning vs. Statistics"という、とても素晴らしい記事があるのですが、今日は、そちらの記事をみなさんに紹介してみたいと思います。 ちなみに、筆者のTom FawcettとDrew HardinはSilicon Valley Data Scienceというデータサイエンスのコンサルティング会社で、多くの有名企業がデータサイエンスを使ってビジネスの問題を解決するための支援を行っていました。ちなみに、その会社の方は去年、Appleに買収されています。さらに、Tomは、「Data Science for Business」(翻訳書:戦略的データサイエンス入門 ―ビジネスに活かすコンセプトとテクニック)という有名
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