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コーヒー沼
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トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 新元号「令和」が2019年4月1日に発表されました。 発表時、菅官房長官が掲げた「令和」と書かれた書の「令」の字に違和感を持ったのはわたしだけではないでしょう。 そこで「令」の字体についてまとめてみることにしました。 上の表は古代から現在までの「令」の代表的な字体を示そうとして選んだ字形です。 上の5例は内閣や省庁が告示や発表、使用している代表的な文字です。 左から「当用漢字表」「当用漢字字体表」「学習指導要領」「常用漢字表」「元号発表時」の字形です。 「字形」とした理由は
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 何年も前のことで、忘れちゃいそうなので、メモしておきます。 2015年1月18日 文化庁文化部国語課の武田康宏さんから、『「手書き文字の字形」と「印刷文字の字形」に関する指針』の作成について意見を聞きたい旨、メールをいただく。「指針の作成」というのは、常用漢字表の「(付)字体についての解説」の内容を,もっと分かりやすく説明したガイドを作ろうというものなのだという。 1月21日 武田さんが拙宅にいらっしゃる。下記の点についてお願いした。 ◉いくら前文に「正しい字体は1つではな
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 先日(2017.9.30)桑沢デザイン研究所で行われた「佐藤敬之輔 再考 明日のタイポグラフィを考える」でのこと。 パネリストの葛西薫さんの「葛」はどの字体なんですか?という話題が出た。 つまり下部が「人+L(ひとかぎ)」なのか「ヒ」なのかという質問。 葛西さん曰く「どちらでもいいです」。 さすがに字体のなんたるかを知っている人だと敬服した。 葛西さんは子どもの頃、お母さんからは「メ+L(メかぎ)」だと教わっていたが、後に印刷物を見たら「人+L(ひとかぎ)」だった。それで手
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 紙型 金属活字を使って本を印刷するときは、活字を組んだ版を厚紙にプレスして型を作ります。 これを紙型(しけい)といいます。 この紙型に鉛を流し込んで版をつくり、その版にインキをつけて印刷します。 売れる本は何度も印刷するのですが、初刷りと17刷りを比べると後者はサイズがかなり小さくなっています。 http://tonan.seesaa.net/article/397491267.html?1499748332 ボクは、最初に作った紙型を何度も使うものだとおもっていました。
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 手動でベタ組みの調整をしてみます。 金属活字の組版で、どのように調整していたかを追体験してみようという試みです。 なぜこんなことをするのかというと、アプリケーションの設定に役立つと考えたからです。 おかしなところがあったらご教示ください。 ではやってみましょう。 文字サイズは24級です。 24級で本文を組むことはまずないとおもいますが、小さいとわかりにくいので大きくしました。 それと24は8で割り切れるので都合がよいのです。 金属活字の組版の追体験といいながら、写真植字の単
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所
『仮名で見分ける活字ガイド』を改訂しました。 ◇秀英8pt ◇大日本法令印刷8pt(岩田母型8pt) を追加しました。 PDFデータ(2~5ページ分) kumihandojo02-3_02-05.pdf 〈追加した部分〉 秀英8ptは「か」「が」、「さ」「ざ」、「た」「だ」、「と」「ど」の字形が違います。 この資料は「大熊肇の組版道場」で配付しているものの一部で、この後に、昔から近年の印刷物が30種ほど掲載してあって、使われている活字や組み方の変遷などをみんなで考えます。 使われている活字名は伏せてあり、みんなで考える。 ルビに肩付きと中付きが混じっています。ケースバイケースなんですね。なるべく作業を少なくしてる。
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘(2014/05/09)の小駒勝美さんからのご教示の内容を確認するため国立公文書館で『官報』に発表された当時の「当用漢字表」と「正誤」の原本を確認してきました。 これまで国立国会図書館所蔵の「当用漢字表」の画像を使っていましたが、不鮮明で困っていました。 国立公文書館では原本を直接さわることができ、しかもデジタルカメラでの撮影可なのです(三脚使用は不可)。 「当用漢字表」は昭和21年(1946年)11月16日の『官報』号外に掲載されました
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 30年ほど前、1年間だけ書道教室のお手伝いをしたことがあった。 子供が書いてきたお習字に朱で直したり丸をつけたり、お手本を書いたりしていたのだが、どうにも腑に落ちない字があった。 それが平仮名の「さ」だ。 平安時代の「さ」は〈Aの運筆〉のように、横線を左から右に書き、そのまま逆時計方向に運筆して右から縦線(斜め線)に続く。 これが草書や平仮名の運筆であり、効率的でエコな運筆だ。 ところが小学生のお習字は〈Bの運筆〉のように、横線を左から右に書き、止まって、左に引き返して、時
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 著者のサンキュータツオさんはお笑い芸人なんだけど、早稲田大学第一文学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻博士後期課程修了。文学修士。一橋大学非常勤講師。という経歴。文体論の研究をしている人。先日TBSラジオの「メキキの聞き耳」で漫才師の昭和のいるこいるの漫才の分析を聞いて感心しました。 辞書200冊をコレクションしているそうだが、先日これまたTBSラジオの「安住紳一郎の日曜天国」で、「本当の辞書のコレクターはこんなもんじゃない、5000冊持っている人がいる
野崎邦臣著『漢字字形の問題点』(天来書院)が届きました。 たいへんな労作です。頭が下がります。 まず驚いたのは、筆者の野崎邦臣さんは、東京大学の東洋文化研究所附属図書館蔵の康煕字典の内府本(東大本)が本当に原刻本かどうか、北京図書館(現在は中国国家図書館)まで行って照合して、間違いなく原刻本だと確認したということです。 その証拠として、刀部の「刳」にある版木の疵をあげています。 それではわれらが書香文庫・境田稔信さんが蔵する康煕字典はどうなのか? 書香文庫本 同じように疵がありました。あ~良かった。
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 おねえちゃんたちがお店で名乗っている名前を「源氏名」といいますが、本来「源氏名」というのは平安時代の女官たちが『源氏物語』にちなんで名乗った名前のことです。 最狭義には『源氏物語』54帖の巻名のいずれかそのものに限られたのですが、巻名にはないけれど源氏物語に登場する人物などを含むようになり、さらに源氏物語とは直接の関係ないが源氏物語を連想させるような雅な名前もつけられるようになるなどして〈拡張〉されていったそうです。 『源氏物語』54帖の巻名にない名前を、仮に「拡張源氏名」
アイデア編集部編『もじのみほん 仮名で見分けるフォントガイド』誠文堂新光社を買いました。 とても良い本ですが、これに載っているのは現在発売されているデジタルフォントだけで、金属活字や写植は調べられません。 ボクが作った「仮名で見分ける活字ガイド」のPDFをアップします。 主な本文用の金属活字、写植などの特徴的なひらがなをまとめたものです。 金属活字のひらがなは原寸で載せています。 これは「組版道場」で配布している資料です。 〈追記2012/01/25〉 下記のPDFデータを修正(「*」印を「晃文堂系」と訂正)しました。 120125-2.pdf
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 日本の号数活字のサイズです。 なぜか四号の半分のサイズがありません。 アメリカンポイントが決まったのが1886年ですから、美華書館の活字をアメリカンポイントで換算するのはあまり意味がないとおもいます。 美華書館から輸入した号数活字は日本でサイズを整えられました。 昭和2年に、築地活版の宮崎榮太郎がはじめて築地活版の号数活字をアメリカンポイント換算で何ポイントになるか発表します(板倉雅宣『号数活字サイズの謎』Vinette 12 朗文堂より孫引き)。 縦の列は倍数関係がありま
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 「涼」と「凉」は異体字として扱われている。 説文篆文では偏が「水」だから、干禄字書(拓本版は摩滅していて見えないので江戸版本を参照)は「涼」を〈正〉とし、「冫+亰」を〈俗〉としている。「凉」は載っていない。五経文字に「冫は訛」とある。 中国では古くは「氵」が書かれていたが、唐代末(懐素の頃)以降は「冫」が多くなる。 我が国には「氵」と「冫」の両方が入ってきたようだ。 平安時代になっても藤原行成は「氵」と「冫」の両方を書いている。 弘道軒に「涼」と「凉」の両方があるが、「涼」
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 江戸時代は「木+成」と書きますね(江戸時代の「成」は上の横線を省略します)。 なぜこんな字体になったか考えてみますと、草書で下部の「林」を縦・縦・横・左払い・右払いという風に書いたのを「成」と誤ったのだろうとおもいます。 木が成って森になるという会意的な洒落になっているのかもしれません。 下部を点4つにした字体からできたのではないかとも考えてみたのですが、ちょっと無理っぽいです。 その理由の1は、画が増えちゃうからです。 理由の2は時期の問題です。点4つにした字体がよほど前
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 リン・ベントン(Linn Boyd Benton、1844年 - 1932 年)が考案し、1884(明治17)年(1885年とする資料もある)に特許を取得。米国ATF社(American Type Founders Inc.)が社内用に使用。 註:ベントン彫刻機の特許を1885年とする資料 〈http://www.typeproject.com/type_archive/chronology.html〉 註:ベントン彫刻機を1884年に考案とする資料 〈http://www
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 期 日:2011年2月16日 場 所:嘉瑞工房 参加者:高岡重蔵さん、高岡昌生さん、小池和夫さん、上田宙さん、立野竜一さん、大熊肇 1900年(明治33年)、猪塚良太郎生まれる(1901年・明治34年生まれとも)。 猪塚良太郎が経営していた「三友舎社交印刷店」(以後「三友舎」と表記)の前身は「一志舎」という印刷所で、明治時代に創業。弘道軒清朝のオリジナルも所有していたとおもわれる。 「一志舎」の経営者が猪塚良太郎の父から印刷所を担保に借金をし、返済できなかったため「一志舎」
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 恭賀新年 昨年までは正月になってから年賀状を書いていました。 というのは、すべからく手紙というのは書いた日の日付を書くものであって、年賀状のように届く日付を書くのはおかしいとおもっていたからです。 ところが認識が変わってきました。 『武士の家計簿』の著者・磯田道史さんが発見した古文書(磯田さんが出演したNHKラジオで知った)によると、どうも年賀状の起源は手紙ではなく名刺らしいのです。 現在の名刺は挨拶がわりに交換することが多いのですが、漢代の名刺は一種の不在票でした。 訪ね
干禄字書には見慣れない異体字があります。 たとえばこういうものです。 左と真ん中は〈俗〉なのに右の字はなぜか〈通〉とされています。 正字はこれです。 これがなぜしんにょうみたいになっちゃうのでしょう。 ちなみに上の字種の草書はこうなります。 しんにょうのある字の草書を3つあげてみました。 草書ではしんにょうは「L」の形になるのです。 上の異体字は「匚=はこがまえ」や「匸=かくしがまえ」の「L」の部分を草書のしんにょうとまちがえてできた字だと考えられます。 つまり「匚=はこがまえ」や「匸=かくしがまえ」が「一+しんにょう」になってしまうのです。 これは「匠」の異体字の実例です。
「鬱」が新常用漢字に入るそうです。 この字、読むには読めるのですが、どう書いたら良いのでしょう。 9種類の千字文から「鬱」を抽出してみました。 ※一番上の左の図版に誤字発見 誤 随 正 隋 (元さんのご指摘によります。2010/11/25) 「鬱」はこんな風に書かれてきました。 井上千圃は文部省活字の版下を書いた人なのですが、活字と同じ字体は書いていませんね。 ※文部省活字には「鬱」がありません。 蘇軾は「鬱」の「※」の部分に「米」を書いているという情報が届いたので、蘇軾の「鬱」を集めてみました。 「赤壁賦」の「鬱」が「米」なのかな? 拡大しましたが、「※」にも見えるし「米」にも見えますね。
トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 板倉昌宣著『活版印刷発達史』印刷朝陽会の193頁に小さく載っていたものを拡大してみました。 筆ではなくペンで書いたものだと思います。 江戸っぽい崩し方ですね。 最初は6割ぐらいしか読めませんでした。トホホ。 ネットで検索したら http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/1996Moji/05/5901.html の『歴史の文字 記載・活字・活版』の小宮山博史さんの文に、三谷幸吉『本木昌造平野富二詳傳』に載っていた釈文が引いてありました。
明朝体の「口」は右下の隅の縦線が横線の下に突き出しているが、学参フォントの「口」は突き出していない。これは教科書体の形に倣っているから。 上の図は拙著『文字の組み方』の105頁に掲載したもの。 教科書体の「口」の右下の隅の縦線が横線の下に突き出していないのは、①の運筆によるからである。しかしこのような運筆になるのは右上の角が鋭角に折れるから。 楷書には右上の角が鋭角でないものもあり、そのような字は②のような運筆なるから、右下の隅の縦線が横線の下に突き出す。 明朝体が楷書の字体に従う必要はないが、もし明朝体の骨格を手書きすれば②の運筆になるはず。 文字の骨格によって文字の運筆が変わり、文字の運筆が変わることによって文字の骨組みは変わる。
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