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ブログの方はひさびさになってしまいすみません。 あちこちで今年の映画ベスト10が選ばれていますが僕はどうもこれが得意でなく、 代わりに「ヒットしなかったけど、あれよかったのにな」という映画を振りかえってみたいと思います。あんまり名誉じゃないかもしれませんが。 「大コメ騒動」 これすごい良かったのにな。コロナがきついタイミングだったのもよくなかったのかもしれないけど、井上真央すごいんだなというのを再認識。ストーリーも、女性の連帯の難しさと、それを越える連帯を描いた脚本がすごくよかった。 「まともじゃないのは君も一緒」 清原果耶のここまでのベストアクトってこれなんじゃないの?というくらい良かったんですが、みなさん見に行きませんでしたね。後悔しますよほんとに。それくらいよかった。 「騙し絵の牙」 そこそこ入ったかも知れませんが、もっとヒットしていいくらい出来がよかった。 あのね、とにかく宣伝がし
どちらも自分として書きたいことが書けた記事なので、もしよければ読んでみてくだされ bunshun.jp bunshun.jp
あまり光栄なので『ほんとに載るのか?』と発売まで黙っていましたが、『シン・エヴァンゲリオン』のこと、『花束みたいな恋をした』の批評に感じた違和感、『あのこは貴族』や『名探偵コナン』のこと、色々書きました。東京では映画館が閉鎖になってしまいましたが、このタイミングだからこそ映画を応援する雑誌を書店で手にとって頂けたら幸いです。メインは斎藤工、広瀬すずと吉永小百合の対談、話題のアンソニーホプキンスのインタビューに、町山智浩氏宇多丸氏宇垣美里氏ら豪華執筆陣、しかも伊勢谷友介さんとピエール瀧さんも。伊勢谷友介さんとピエール瀧さんを同時に載せてくるのはさすが週刊文春です。なにがさすがなのか深入りはさけますが、そしてなんと値段がたったの660円です!アマゾンや楽天でも買えます リンク
[ネタバレあり]草彅剛主演『ミッドナイトスワン』見てきました。誰もが認めるであろうことを最初に言うと、俳優陣がまず圧倒的に素晴らしい。僕も過去に何度か書いてきた草彅剛のズバ抜けた演技力は今作でも発揮されているし、クラシックバレエで輝かしい成績を持つものの演技は未経験の14歳、服部樹咲を「ほとんど喋らせない」と言う演出で上手く使い、視線と表情の演技だけで宮崎あおいの再来のような存在感を出している(もともとクラシックバレエが世界レベルで上手い子を、逆回しのように「上達していく」ように見せる演出も素晴らしい)。水川あさみら他のキャストも全て目を見張るような演技を見せている。演出も前半は無駄がなくそれでいて繊細で、クラシックバレエとストリップショーを交差させた名作『フラッシュダンス』を彷彿とさせつつ、『万引き家族』のトランスジェンダー版ともいえる構造を描き、これは世界レベルでも勝負できる日本映画な
執筆者の中に1人だけ浮いてる人がいます このたび論創社から9月18日に刊行される『定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2020年前半』 (論創ノンフィクション 005) に参加させて頂きました。 リンク 斎藤 環「『医療』に何が起こったか」 雨宮処凛「コロナ禍の貧困の現場から見えてきたもの」 上野千鶴子「コロナ禍とジェンダー」 今野晴貴「コロナ禍の労働現場」 斎藤美奈子「パンデミック文学のパンデミックに寄せて」 CDB「緊急事態の夜空に」 武田砂鉄「アベノマスク論」 仲正昌樹「コロナ禍と哲学」 前川喜平「『全国一斉休校』という人災」 町山智浩「新型コロナ日記 イン アメリカ」 松尾 匡「コロナ下で進む日本経済の『転換』」 丸川哲史「コロナ禍と東アジア(ポスト)冷戦」 宮台真司「崩壊する日本の『絶望』と『希望』」 望月衣塑子「コロナ禍とメディア」 森 達也「禍福は糾える縄の如し」 安
松岡茉優の挑戦をアシストしたのは山﨑賢人の衛星的演技だと思う デジタルフライデー様で映画『劇場』について書かせていただきました。 friday.kodansha.co.jp 「原作と読み比べた差異で初めて見えてくる映画版の意図がある」ということは色んな場面であって、「ここ変えたんだ」「ここカットしちゃったの?」というのはそのまま映画の演出や脚本への賛否につながる。そういう意味ではこの『劇場』という映画、単体で見たら「永田くんクズだなあ」という所だけに目がいってしまうところがあるんですけど、又吉直樹の原作を読むと「あっ、こんなに変えたんだ、これは沙希の映画になってるなあ」とすごく思う。 原作の永田って、もっと雄弁なんですね。ダメ男はダメ男なんだけど関西弁で演劇論、芸術論をまくしたてる男で、良くも悪くも情念が濃くて押しが強い。又吉直樹の小説というのは『火花』もそうなんだけど、そうしたアウトサイ
『けいおん!』『ガルパン』『リズの青い鳥』の吉田玲子脚本で実写化した青春映画の傑作 デジタルフライデーで「のぼる小寺さん」の記事を書かせて頂きました。 friday.kodansha.co.jp 記事にも書いたけど元モーニング娘。工藤遥、想像以上に良かった。初主演でこれだけ役者の資質のど真ん中にピンポイントでハマる役に出会えるというのは、実力もあるけど強運なんだと思います。 工藤遥とにかく声がいいんですよ。彼女のハスキーボイスというのは特撮の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』みたいな役でハイトーンで張り上げる時は、アニメ声優みたいにキャラクタライズされたポップな味が出るんだけど、低い音域でボソボソっとつぶやく時、その声がハスキーにかすれてるとすごくリアルでセンチメンタルに響く。役者として強烈な武器を先天的にノドが持ってるんですね。 若手女優界は今めちゃくちゃ競争が激しく
神保町シアターで映画『ジュブナイル』がリバイバル上映されている。これを書いているのが16日で、公開は17日までだから、ちょっと間に合わないかもしれないが、改めて映画館で見て素晴らしい映画だった。 この映画は特撮CG屋だった山﨑貴監督の初監督作品、デビュー作である。この映画には山﨑貴監督の初心、映画人としての最も良き部分、「キャラクターのテクスチャはがしてメタフィクションぽいことやって評価あげようかな」などという邪心が入る前の、純粋な気持ちで子供のためのジュブナイルを作っていた頃の山﨑貴監督の初期衝動が輝いている。お前まだドラゴンクエストユアストーリー根に持ってんのかよ。ごめん。でもこの映画を見ればあれも水に流してしまう、それほどの傑作である。 2000年公開の映画なので、当時の最先端だったVFX効果などはやや古くなっている。時を超えても色あせていないのは俳優たちの素晴らしさ、そして誠実に練
延期になったドラえもんとしまじろうの席割りを『初恋』にわけてくれ! どうしても今、この瞬間に全力で薦めたい映画というものがある。たとえその映画が冒頭から生首が切り落とされる暴力描写でPG12にレートされていても。たとえ世界を覆うコロナウィルス騒動の影響で、映画館の出足が壊滅し、興行的に苦戦していても。台風の直撃で初週が壊滅してしまったアニメ映画『空の青さを知る人よ』がそうだったし、三池崇史監督の最新作『初恋』もそういう映画である。「ああ、三池監督のそれ系の映画ね」とあなたは思うかもしれない。でもこの映画には、「三池崇史監督の振り切れた快作で、ベッキーの振り切れた怪演がみどころでうんぬん」と言ったありきたりの説明の十倍くらいの情報と構造が詰め込まれている。脚本の中村雅氏の力が圧倒的だと思う。 脳腫瘍で引退を宣告されたボクサーとヤクザに追われる少女、という予告編の映像の切れ味から、ある程度出来
初めまして。CDBという名前でツイッターをしています。ツイッターのモーメントという機能で映画の感想をまとめていたのですが、これがなんとツイッターが自社で始めたくせにスマホから編集できなくなる、おまけに過去のモーメントも全ては見られなくなるという有様で、映画の感想を保存するために生まれて初めてブログを始めました。みなさんよろしくお願いします。
16人だった。ちゃんと数えた。『バイバイ、ヴァンプ』公開3日目の日曜日の夜、ユナイテッドシネマお台場のスクリーン5、114席である。ただの16人ではない。人口1000万人の東京都でこの映画を上映しているのは、このユナイテッドシネマお台場のスクリーン5だけなのである。なのに114席に対して16人なのだ。その前日土曜日に見た観客からは、12人だったという報告もあった。岩波ホールで単館上映している中東ドキュメンタリー映画より客がいねえ。しかもその16人のうち、女性はたった2人だった。残りの14人は僕も含め、お互いをハンドルネームで呼んだり、映画を見ながら手もとにメモしているような明らかに映画ブロガーやらツイッタラーやらのネタ拾い、たった2人だけの女性も彼らとなんらかの知り合いで、出演者のファンの女子ではないように見えた。一人一人聞いたわけじゃないのでちがったらごめんだけど。 この映画に出演してい
ナウシカ歌舞伎を映画館で見てきた。1週間限定で、前後編のうち前編である。4300円。破格の値段だ。しかも3時間15分ある。前編だけで3時間である。途中に15分の休憩がある。インド映画みたいである。 しかしこれがめちゃめちゃ面白かったのである。4300円、小劇場で演劇を見るくらいの値段だがまったく高くなかった。 僕は歌舞伎を見たことはない。漫画やCMなどのサブカルチャー内での戯画化された歌舞伎、隈取の俳優が「いよぉ〜」と見栄を切る歌舞伎のパロディなら見たことはある。正直それらの歌舞伎パロディを見て「カッコいい」「魅力的だ」と思ったことはなかった。教養高い人物好きなたちが高い金を払って見に行く伝統芸能。美術館に所蔵された江戸時代の骨董品。そういうイメージであった。 しかし本物、超一流の歌舞伎役者が演じる「風の谷のナウシカ」はやっぱりものすごかったのである。それは超一流の噺家の落語がそのへんのバ
毎回毎回叩かれてる映画のことばっかり書いてる気がするが、映画『ヲタクに恋は難しい』が袋叩きになっている。ツイッターの批判ツイートのRT数は2.8万。(追記:その後削除された。別に消さなくてもいいと思うがバズりすぎたのが理由とのことである)比較に出すのもなんだが、あの『ドラゴンクエストユアストーリー』より叩かれている。3万RT近いトップツイートの批判は、『「オタクは気色悪い」という作り手の偏見や蔑視がビンビン伝わる』という内容だった。ツイッター、というかSNS全体のメインエンジンは今や疑いもなくオタクである。「実写映画の連中が俺たちをバカにしているらしい」というストーリーに火がつくとここまでバズってしまうわけだ。 うーん。 そうか? 別に逆張りとかではなく、公開金曜日の初日に「ヲタ恋」を見た僕には映画がオタクへの偏見や蔑視で作られているとは思えなかった。 実際問題、原作からはかなり変えている
普通に面白い。配給は洋ケモナー映画として細田守監督に推薦をもらうべき 劇場映画『CATS』がバカにされまくっている。何しろ欧米でも酷評大喜利みたいなのをやっているらしく、我らが欧米崇拝ジャポンも本家があれだけバカにしているのだから、と安心してバカにできるわけである。というわけでみんなバカにしている。なにしろビジュアルがキモいという小学生にもわかるような特徴があるのでバカにするのにエスプリだなんだという手間がかからないのである。 でも本当か? 今日見て来たけど、すげー面白かったぞ「CATS」。 いや、確かにとっつきは悪かった。CG着ぐるみはなんだか八頭身ドラえもんみたいでキモかったし、やたらグラグラとカメラを揺らすので映画酔いした。 でもそれを帳消しにしてあまりあるくらい面白かったと思う。 これは僕がミュージカルの『CATS』を今まで見たことがなく、「キャッツという物語はこういうことだったの
僕の映画感想は橋本環奈ちゃんの『セーラー服と機関銃』をツイッターで絶賛したところから始まっている。これである↓ twitter.com 『セーラー服と機関銃』は興行的にはあまりヒットせずいろいろ言われたりしたものの、その後の橋本環奈ちゃんの女優業は高確率で当たり続きだと思う。最近では『キングダム』もよかったし、『銀魂』も大好評だ。とりわけ『かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦-』は監督の演出のリズムもふくめて素晴らしかった。 成功した橋本環奈ちゃんムービーにはある法則がある。アンリアル、非現実的な映画になればなるほど橋本環奈ちゃんは強いのである。とりわけアニメの美少女キャラを実写で演じるということにかけてはもはや日本の映画界で「橋本環奈ちゃん無双」の状態であると言っても過言ではない。理由は言うまでもなく、橋本環奈ちゃんが現実離れして可愛いからである。そして小さい。152cmという身長
…描いてはみたもののこの絵、有村架純と石原さとみに全然見えないな。まあこれは似顔絵と言うより有村架純と石原さとみのメタファーだから。いつか画力上がったらちょっと描き直すわ。 えー、『りっすん』様で、女性クリエイターの仕事について書かせて頂きました。 www.e-aidem.com 記事の中では文字数の関係でぼんやりした書き方にとどめていますが、この『コーヒーが冷めないうちに』という映画の原作本、数十万部売れてるんですが、サンマーク出版の本なんですよね。サンマーク出版をwikiりますと、 「精神世界・スピリチュアル、自己啓発、心理学、哲学などの書籍を扱い、出版不況の中、スピリチュアル系の本で売り上げを伸ばしている」 という非常に味わい深い説明が出てまいりまして、まあ古くは『母原病』『脳内革命』とかですね、あるいはこの、江本勝『水は答えを知っている - その結晶にこめられたメッセージ』ですとか
詳しくはNHK公式のツイートを引用させていただきます。 NHK「クローズアップ現代+」公式 ✔@nhk_kurogen 今日から金曜まで、#急上昇現場 行ってみた という新しい取り組みを始めます。注目するのは「トレンドワード」。言葉が生まれた現場を5人のディレクター・記者がその日のうちに取材に行き、記事を夜11時目標で公開します。https://www3.nhk.or.jp/news/special/net-trend/ … コメントや応援お願いします。#クロ現プラス 33 23:50 - 2019年11月5日 Twitter広告の情報とプライバシー 26人がこの話題について話しています NHK「クローズアップ現代+」公式 ✔@nhk_kurogen #急上昇現場 行ってみた 初日はトレンドワード「#結婚タイムリミットは」を追いました。これは”診断サイト”と呼ばれるもののお題の一つ。どんな
今年のハロウィンのコスプレではジョーカーが大人気だった。まるでもうジョーカーの方がスーパーヒーローで、バットマンがヴィラン(悪役)みたいな雰囲気だ。どう見てもアーサーとはかけ離れた社会的に強い立場の人たちを含め、誰もかれもがジョーカーに自分を重ねる。 よくネットでキャラかぶりがネタにされているけど、スティーブン・キングの作り出したペニーワイズというキャラクターはいくつかの面でジョーカーと重なっている。どちらもピエロ(クラウン)だ。映画『IT THE END それが見えたら終わり』は映画『ジョーカー』と同時期に撮影されていて、お互いのスタッフはお互いの作品をまったく見ていないはずなのだが、二つの作品はまるで表と裏のように背中合わせに対応している。まるでお互いがお互いのスピンオフ作品のようだ。不思議な偶然だが、優れたスタッフたちが時代と向き合うとこういうことが起きるのだろう。今作ではペニーワイ
リアルサウンド様で映画『お嬢ちゃん』について書かせていただきました。 realsound.jp 記事でも書いたんですが、萩原みのりさん、なんで今までスターになってなかったのか不思議なくらい演技が上手い。モデルでも即時成功しそうなくらい華があるし。 今や日本の若手女優のトップの一人と誰もが認める松岡茉優さんが『勝手にふるえてろ』まで主演作がなかったという逸話は有名ですけど、俳優、それもテレビや映画のような大きなメディアがからむと、実力がある人がすぐに花咲くとは限らないんだなあとあらためて思います。ちなみに、映画秘宝11月号では大槻ケンヂ氏の対談に招かれ、同年代の女優の活躍がまぶしくて映画のキャスト発表が見られなかったという鬱屈を語っています。 リンク この映画の中に出てくる「みのり」はとても鮮烈で、しかも深みと奥行きのある魅力的な人物像なんですけど、舞台挨拶やインタビューで見る萩原みのりさん
モデル雑誌の表紙を飾る時、写真の中の玉城ティナはいつも完璧な美少女に見える。全芸能界を見回しても二人といないのではないかと思うほど大きく印象的な目。「人形のよう」「絵から抜け出したよう」と観客によく形容されるそのルックスは、彼女をあっという間にトップモデルに押し上げ、女優の道を開いた。 でも映画やドラマで見る玉城ティナには、写真よりも多くの情報が含まれている。そこには声があり、表情から表情への動きがある。心の迷いがあり、繊細で微妙な感情がある。動画で見る玉城ティナは「お人形のように美しい」女優ではなく(それでも他を圧倒する程度には美しいのだが)、人間的な親しみ、曖昧さに満ちている。 言ってしまうと、動画で見る玉城ティナはわりと性格の良さというか人柄の親しみやすさ、「普通にいい子」というのがにじみ出てしまっていて、あんまりミューズ然、ファムファタール然としていないのである。ファムファタールと
最終回によせて、文春オンライン様で『なつぞら』について書かせて頂きました。 bunshun.jp 書きたいことはほぼ上の記事で書いたのですが、文字数的に入らなかったこともあれこれ。 『なつぞら』ってたぶん、視点によって賛否がわかれるドラマだと思います。 例えば「奥山玲子をドラマ化するはずだったのにレジェンドヒロインとかイケメンとか色々出し過ぎてテーマがボケた、東映動画の労働争議も書けてないじゃないか、磯プロデューサーは日和った」という批判はその視点でみれば確かにそうなんですけど、僕の視点は逆で、 「そもそも朝ドラ100回記念作品、広瀬すずが主演しレジェンドヒロインが大挙出演することが最初から決まってる枠に、磯プロデューサーが力業で奥山玲子を(非公式とはいえ)題材にねじこんだドラマ」 という感じなんですよね。 放送前にはアニメファンの間ですら彼女を知らない人って沢山いたと思います。ましてや一
そもそも最初から「つよポン主演」という時点で色々な方面の色々な圧力がアレしてるところにですね、まあ共演Aさんの目下公判中でしかも罪状否認で推定無罪という非常に言及するのも難しい状態の問題が加わっちゃいまして、そんなこんなで延期になってた「台風家族」なんですけど、あなたこれがまさかの大傑作ですよ。見に行け。悪いこと言わないから。こんな面白い映画をいろいろなアレで宣伝が難しい感じにすんじゃねえよまったくもう。 草彅剛さんの演技力についてはもう「クソ野郎と美しき世界」「まく子。」など何回か言及してるんですけど、「新しい地図」の中でダントツなのはもちろん、これ日本の俳優全体でもアウトロー俳優として相当なレベルだと思う。例えば同じ「新しい地図」には香取慎吾がいて、彼と草彅剛は昔から親友だけど、俳優としての方向がちょうど正反対なんですよね。香取慎吾は「凪待ち」で一気に評価をあげたと思うけど、あの体格で
『アラジン』は6月7日日本公開の映画で、今日は8月20日である。今まで何やってたんだよお前、と言われるかもしれないが、あまりにもヒットしているからどうせロングランするだろう、もっとガラガラになってから見ようと思っていたら全然ガラガラにならないまま夏が終わりかけているわけである。興行収入100億円突破。ディズニー実写映画史上3位。上にはもはや『アリス・イン・ワンダーランド』と『美女と野獣』がいるだけである。すげえなオイ。日本人ってそんなに『アラジン』という話好きでしたっけ?シンドバッドとアラジンとアリババがつねに混乱している僕はこの超絶大ヒットの理由がわからないままいつか見ようと思い続けていたのだが、遅ればせながら映画を見て理由がわかった。非常に身もフタもない結論だが、映画そのものが出来が良くて面白いのである。脚本が巧みで俳優が良い。自分で書いていうのも何だがなんとつまらない批評なのだろうか
映画『勝手にふるえてろ』感想。映画が良すぎたので例によって興奮しながら書いている。まあ映画が良かった時の僕の感想いつもそうですけど。この映画まで『ちはやふる』若宮詩暢役でいくつか受賞した以外に受賞歴のなかった松岡茉優さん(信じられない)はこの後『万引き家族』で一気にブレイク。今年は受賞ラッシュとなりました。いろんな作品に出まくるのかな?と思ったけど、体調もあり、今のところ出演作はわりと絞っていると思う。この映画が初主演なんですけど、初主演で自分の演技の資質のど真ん中を捉えた作品に巡り会えるというのはすごい強運だと思うんですよね。これは広瀬すずの『ちはやふる』もそう。名女優、大女優と言われる人だって「なんか不本意だなこのヒロイン」ってやつをいくつもこなしながら「当たり役」に出会うものなんだけど、松岡茉優も広瀬すずも初打席初ホームランのごとく初主演を場外にかっ飛ばしている。 映画『勝手にふるえ
一晩考えましたが、要するにこういうことじゃないかと思うんですよね どうも一昨夜は取り乱しまして失礼しました。↓ www.cinema2d.net 書いた記事に嘘はないものの、どうも映画を見た人同士の共有や反論ではなく「見てないけどこういう内容なら見なくていいな」という方向でバズっている節があり、これは意図するところではないんですね。どんな映画も、見ないで切るべきではないと思う。ちょいちょい念を押してはいるものの、やっぱり文章全体の勢いで「とにかく最初から最後までクソ映画らしい」という文脈で読まれてしまっているらしいのですが、 最後を除いては映画としてかなり良い ことを力説しておきたいんですね。なんかもう「あなたの記事を読んで見に行かないことを決めました!ありがとう!」みたいなコメントがバンバン来るからさ。そういうことが言いたかったんじゃないんですよ。あの、見た人と共有するために書いてるんで
僕は基本的に駄作をいじって笑う、とか、失敗作をみんなでボコボコに叩くというノリがあんまり好きではない。創作なんて基本的に嘘っぱちなんで、ぶっ壊そうと思えばどんな名作だってグチャグチャに批判できるわけである。誰かが必死に書いて震える手で差し出したラブレターを目の前でビリビリと破けば、そりゃ確かに告白してきた相手よりは優位に立って見下すことができるだろうけど、基本的には僕は誰かに向けて下手くそなラブレターを書いて恥をかく側にいたいと思っている人間である。その方が人生が楽しそうだし。 だからこの『ドラゴンクエスト ユアストーリー』が2019年8月2日に封切られるやいなやあらゆる人からボロクソに言われているのを見て「ああまたか」と思ったし、「もしかしたらCGクオリティが低かったり、原作のゲームとは違うラストだったりして不評なのかな、でもそういう中でも作り手の意図とか思いが読み落とされていたりするか
たぶん国民が見たかったのは『ラピュタ』みたいなやつだよ!でも名作 『天気の子』のネタバレを含みます。タイトルがネタバレっぽかったので直した。 リアルサウンド映画部様で『天気の子』の記事を書かせていただきました。まずはこれ、正直にポジティブな感想なのでリンク先の記事を読んで頂きたい。良い映画だと思います。ここまで良くなってるとは思わなかった。 realsound.jp 『天気の子』そのものについての評価は上の記事の中で書きたいことは書いてしまった感があるんだけど、わりと今回、僕マジで新海誠監督の実力をあらためて見直した部分があります。『君の名は。』は東宝がシナリオチームを組んで間口の広いエンタメに仕上げた部分があって、大ヒットして新海誠監督の権限が強くなったら悪い部分出ちゃうんじゃないかな?ラストでいつものあの感じになって家族連れがドン引いちゃうんじゃないかな?という危惧はいろんな人が出して
6月28日の公開からずっと、映画『凪待ち』に主演した香取慎吾への絶賛が続いている。最初から興行規模は大きくなく、内容も家族連れやカップルが喜ぶような楽しいものではないにも関わらず、観客動員も好成績を上げている。本来『凪待ち』は単館やミニシアターを中心に公開されるジャンルだと思う。それが大手シネコン系列で公開され、アニメやファミリームービーと名を連ねて観客を動員するのは言うまでもなく主演の香取慎吾のネームバリューが大きく、彼は演技に対する評価だけではなく、映画の公開規模をワンランク上に引き上げてしまうスター性もあらためて証明したことになる。実際、俳優として香取慎吾の将来は明るいと思う。この映画を見て香取慎吾を俺の映画に欲しいと思う映画監督は引きも切らないだろう。それほど『凪待ち』の彼は素晴らしいと思う。光がすぐそこに見えているのに足元に口を開ける心の暗闇に引きずり込まれていく、その悪夢のよう
岡田恵和のピンポイント当て書き脚本で中条あやみの魅力大爆発ムービーに (ある程度のネタバレを含みます) 中条あやみさんは自分でもインタビューなどで言及しているが、バリバリに器用なタイプの女優ではないと思う。「昔のオーディションで『モデルじゃなくて女優として来てるんだからちゃんとやって』と監督に言われてもう辞めようと思った」とテレビで告白したこともある。 www.daily.co.jp 何というか、日本映画で求められがちなガーッと大声で爆発する演技が苦手で、一定以上の大声が出ない線の細い女優と思われてるところがあると思うのだが、今回は岡田恵和脚本が明らかに中条あやみにピンポイントで照準を絞った当て書きで彼女の魅力を100パーセント引き出していた。中条あやみフルチューン最適化ムービーだと思う。 今回の中島美嘉の名曲『雪の華』を映画化した今作の特徴は「オリジナルストーリーである」というところで、
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