歴史上の人物や著名人の墓を巡って、故人の足跡に思いをはせる人を「墓マイラー」と言います。歴史好きの女子「レキジョ(歴女)」やウオーキングブームにも後押しされ、楽しむ人が増えています。 東京都心にある港区の「青山霊園」を訪ねてみました。1874年に初の国営墓地として開園(現在は都営)し、後藤新平や乃木希典、吉田茂ら数多くの著名人が眠っています。霊園は一般公開され、入り口の管理事務所で著名人58人の墓を記したガイドマップが無料でもらえます。マップの「墓所番号」を頼りに墓を探しますが、園内は簡単な標識しかなく、初心者にはかなり難しいようです。 作家の志賀直哉は、墓所番号「第2号1種イ11側2番」です。遺骨は80年に盗難が判明し今も見つかっていません。近くには歌人の斎藤茂吉と維新の志士、大久保利通の墓がありました。簡素な茂吉の墓と対照的に、利通は戒名などを刻む「竿石」部分だけで5メートルはあろうか