2011年4月29日大本山護国寺にて行われた東日本大震災49日特別慰霊法要でのダライ・ラマ法王の談話を翻訳しましたので公開します。 このたび日本全体が、特には地震、津波、原子力発電所の放射能漏洩といったひどい逆縁が起こったことで、多くの方の命が失われ、御家族を失ったご遺族も沢山居られます。まずはすべての日本人の方、そして特に被災地のみなさまにお悔やみ申し上げますとともにお見舞い申し上げます。 先日の地震の災害状況は世界中のニュースで報道がなされました。そのニュースを聞いた時に私も「ああ、なんてことだ」と思いました。一般にどのような土地の方でも苦しみを望まず幸福を望んでいる人しかないのです。ですからそういった自然災害による苦境が起こった時には、強い悲しみが起こります。原発事故による放射能漏洩は半分は人災といえるのでしょうが、こうした災害が起こった場合に、ひどく憂い、心がくじけてしまうわけです