サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
GPT-4o
www.newsweekjapan.jp/kobayashi
サラさんが行方不明となったロンドンのクラパム・コモンの追悼場所に捧げられた花や手紙(3月17日)Dylan Martinez-REUTERS <女性を同じ人間として見ていないような犯罪は、人種や宗教、性的指向などに基づく犯罪と同じ憎悪犯罪だ、と女性たちは言い始めた> 英イングランド・ウェールズ地方(英国の総人口の約90%が住む)では、今秋から「性・ジェンダーが起因となった犯罪」を記録する試みが始まる。 すでにいくつかの警察署はこれを実行しているが、同地方の全43の警察署で義務化されることを政府閣僚が17日、議会で発表した。 現在、司法改革を目的とする調査委員会「ロー・コミッション」が「ヘイトクライム(憎悪犯罪)関連法」に女性蔑視(ミソジニー)による犯罪を含めるかどうかを調査中で、年内には結論が出る予定だ。 女性蔑視をヘイトクライムにするため運動を続けてきた野党・労働党のステラ・クリーシー議
今年5月、ダイヤモンドリーグ開幕戦の800メートルで快進撃を見せるセメンヤ選手 Ibrahem Alomari-REUTERS <「レイプのような検査をされた上、選手生命を絶たれれば自殺するしかない」──セメンヤを「生物学的に男性」と決めつけた社会の無知が、「DSD(性分化疾患)」をもつ人々をいかに追いつめているか、日本DSD患者家族会連絡会のヨ・ヘイル氏に聞いた> 国際陸連の新規則で立ちはだかる大きな壁 7月末、南アフリカ出身の陸上女子中距離キャスター・セメンヤ選手(28歳)が、この秋に開かれる世界陸上ドーハ大会に参加しないことを代理人を通じて発表した。 男性に多いホルモンであるテストステロン値が生まれつき高いセメンヤ選手は、今後も女子陸上選手として競技に参加できるのか、できないのか。 この問題は過去何年もくすぶってきたが、昨年4月、国際陸上競技連盟(IAAF、「国際陸連」)が、テストス
「ブレグジットをやっちまえ(Get Brexit Done)」というジョンソンの訴えがイギリス人に響いた(12月11日) Hannah McKay−REUTERS <イギリス人は3年前の国民投票でEU離脱を選択してしまったことを後悔していると思ったが、フタを開ければ、強硬離脱派のジョンソンが歴史的大勝を収め、再度の国民投票を提示した労働党は大敗した。一体何が起こったのか> イギリスで12日、下院(定数650)総選挙が行われ、ボリス・ジョンソン氏が率いる保守党が単独過半数を超える365議席を獲得して、圧勝した。ここまでの議席数は、1987年のマーガレット・サッチャー首相以来。今年7月末の首相就任時には「イギリスを壊す男」とも言われたジョンソン氏はなぜ勝てたのか。 一方、社会主義的政策で若者層を中心に人気を得ていた労働党のジェレミー・コービン党首。世論調査では保守党との差を当初の20ポイントか
<10月末に迫ったEU離脱を阻止しようと野党各党が共闘を誓った矢先、政権は1カ月議会を閉会することに。独裁者まがいの一手に英国民の反応は> 「欧州連合(EU)から、10月31日までに必ず離脱する」と確約している、ボリス・ジョンソン英首相。 離脱後、EUとどのような関係を築くかについての合意がなくても、「とにかく絶対に離脱する」と言い続けてきた。いわゆる「合意なき離脱(ノーディール・ブレグジット)」である。合意なしの離脱は「崖から飛び降りるような離脱」とも評され、さまざまな負の影響が生じると予測されている。 最大野党・労働党を始めとする野党勢力や与党・保守党内の穏健離脱派勢力は、何とかして、この合意なき離脱を止めようと必死だ。 8月27日、野党各党の代表者が集まり、このような離脱の阻止に向けて共闘していくことで合意した。具体的には、10月末に予定される離脱の延期をEUに要請するよう、首相に強
アメリカのトランプ大統領やイスラエルのネタニヤフ首相はパレスチナ人を陥れる「物語」を拡散してきた(6月18日、ガザ) Ibraheem Abu Mustafa-REUTERS <著者は戦場でそれを実感した。イスラエルがガザに侵攻すると、ウクライナにいた彼の下にSNSを通じて情報が入ってきた。メディアよりはるかに早く> 「戦争の本質が変わった」。中東を専門に取材する米ジャーナリスト、デイヴィッド・パトリカラコス氏は新著『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』(江口泰子訳、早川書房)で指摘する。 同氏がこの点について初めて実感したのは、2014年春。紛争が続くウクライナ東部に入った時だ。主要メディアの報道よりも、個人が発信するツイッターによる情報の方がはるかに早かった。 同年6月、イスラエルがガザ侵攻を開始すると、ウクライナで取材を続けていたパトリカラコス氏のスマートフォンやラップトップに、ガ
「上流階級なのに冗談が通じる」として労働者階級にも人気のジョンソンだが本心は見えにくい Hannah Mckay-REUTERS <国王の血筋なのに風貌も言動も型破り。「合意なき離脱」も辞さないというジョンソンがイギリスの首相になって大丈夫なのか> 次にイギリスの首相になるのは誰か? 欧州連合(EU)からのイギリスの離脱(「ブレグジット」)がなかなか実現せず、国民の間に政治家への怒りと不満が充満する中、メディアが連日報道しているのは、与党・保守党の党首選だ。 6月7日にブレグジットの行き詰まり状態の責任を取る形でメイ首相が保守党党首を辞任。これを受けて、党首選が火ぶたを切った。保守党政権下、党首はイギリスの首相となる。 「我も我も」と多くの候補者が手を挙げたが、現在、最有力視されているのが前外相で離脱強硬派のボリス・ジョンソン(55歳)だ。 金髪のぼさぼさ頭の下には、眠そうな目。外相時代に
4月11日、アサンジの釈放を求めて記者会見を行ったウィキリークス幹部 Hannah McKay-REUTERS <先週、在英エクアドル大使館で逮捕されたとき、アサンジに対する扱いは、2012年8月にエクアドルが彼を「英雄」として受け入れたときとは比べ物にならないほど悪化していた。メディアの世界でも、アサンジに対する評価は急降下中だ> 4月11日、内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者で、在英エクアドル大使館に7年間籠城してきたジュリアン・アサンジ容疑者(47歳)が大使館内で逮捕された。 アサンジは、2010年、米軍のアフガニスタンやイラク駐留中の大量の機密文書をウィキリークスを通じて公表し、「報道の自由の戦士」として称賛された。その「メガリーク」を大手メディアが大々的に報道し、アサンジは「メディアの寵児」となった。しかし、今や、トレードマークだった白髪のショートカットは姿を消した。長髪を
EUと合意した協定案が2度否決された上、8つの代替案のいずれも賛成過半数に至らなかった英議会(3月27日) Reuters TV/REUTERS <EU離脱、とくに「合意なき離脱」は経済社会に大きな混乱を招くといわれながら、EUとの合意は2度下院で否決され、代替8案への賛否を下院で聞いてもすべて否決。英議会は崩壊寸前?> 英国の欧州連合(EU)からの離脱(「ブレグジット」)が、迷走に迷走を重ねている。 2016年6月の国民投票で離脱が決定され、この3月29日には離脱するはずだったが、どうやって離脱するかについて議会内で意見がまとまらず、とうとう期日が延長されることになった。「第2次世界大戦後、最大の政治危機」ともいわれる事態を迎え、議会制民主主義を生んだ英国は空中分解中だ。いや皮肉なことに、議会制民主主義に徹しているからこそ身動きが取れなくなっている、それが今の崖っぷちの英国だ。 新たな
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『www.newsweekjapan.jp』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く