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韓国の首都ソウルから新幹線KTXで3時間弱、初めて釜山の駅に降り立った。あいにく船旅ではなかったが、私の頭の中では「釜山港へ帰れ」のメロディーがリピート再生されていた。タクシーに乗ってホテルへ向かう道中、運転手さんは日本語で東京に住んでいた頃の思い出を話してくれた。今は月に3度も、釜山と九州の間にある対馬に船で行くそうだ。温泉に入って食事をして日帰りで行くのが楽しみだという。すでに成人して兵役を終えた二人の息子さんは、日本食の味に敏感なのだそうだ。 翌日の午前中、国立の釜山大学校(PNU)を訪問した。10カ月前に慶應と釜山大学校は学生交換協定を結んだ。環太平洋大学連合(APRU)で何度も顔を合わせた国際担当のイ・ムーンスク教授が迎えてくれた。大雨が降る中だったが、学生寮や図書館などを見せてくれた。図書館の中にはおしゃれなカフェのようなコーナーや先端IT企業のオフィスのような快適な場所が作ら
田中浩也研究室の對馬 尚さん(受賞当時:環4)が日本図学会2015年度秋季大会における研究発表で、研究奨励賞を受賞しました(受賞日:2016年5月14日)。日本図学会は1967年に発足し、機械工学、情報工学、建築、美術・デザイン、被服学など多彩な分野の専門家が集まり、分野横断的に図形や幾何学等について研究発表や情報交換等を行う学会です。春と秋に開催する大会の研究奨励賞は、大会で発表した若手発表者の研究発表を対象とし、優秀な研究に贈呈されます。
総合政策学部、環境情報学部、政策・メディア研究科においては、2023年9月1日より、以下のとおり新任教員が着任しました。どうぞよろしくお願いします。 政策・メディア研究科 専任講師 木原 盾 私は計量社会学と社会人口学の理論や手法を用いて人びとの国際移動に関する研究をしています。博士課程ではアメリカの大学院で学び、明治・大正期に日本からアメリカ合衆国本土へ移住した人口について、さまざまな種類の統計データを収集・整備・分析して研究をしていました。SFCでは教員として社会学、人口学、国際人口移動に関する授業や研究会を担当しつつ、これまでの研究を発展させて、明治以降から現代に至るまでの日本から海外への移動人口や、海外から日本への移動人口に関する研究を学生たちと共に進めていきたいと考えています。また、日本の今後の移民政策や移民統合政策の在り方についても検討していきたいと思っています。 環境情報学部
音のない世界におけるデザインをオープンソース化することで、 互いの距離を近くしたい 和田 夏実 Natsumi Wada 学部:環境情報学部4年 出身校:長野高等学校(長野県) 私は両親が聴覚障がい者であったことから、音のない世界と音のある世界の間で育ってきました。こうした自分の成育環境、さらには大学入学後、国内20 校、国外10 校のろう学校をフィールドワークのため巡った結果、障害学の基本である「障害の社会モデル」に基づいて環境を変える必要性と、その難しさを感じました。そこで「障害の社会モデルを達成するために、音のある世界と音のない世界をつなぐものづくりのあり方の設計」を自分の卒業プロジェクトのテーマとしました。本プロジェクトでは、センサーやLED を差し込むだけで、簡単に入力と出力を組み替えられる電子工作キットを製作。それを素材に聴覚障がい者向けにワークショップを行い、そこで出されたア
2023年春、 『総合政策学をひらく』を刊行します。 本書をつうじて、 30年先の世界を歩み抜くために必要な学問とはなにか、 を考えます。
~文部科学省・全国高等学校教育改革研究協議会特設WEBサイト他で公開~ 慶應義塾大学SFC研究所プラットフォームデザイン・ラボラトリ(神奈川県藤沢市、以下SFC研究所)と福岡県立東筑高等学校(北九州市八幡西区、以下東筑高校)は、『論理コミュニケーション トータルロジックス特別版』を、全国の高校と高校生の誰もが無償で自由に利用できるように公開します。これは、SFC研究所の15年にわたる研究により培った論理的な論述力育成及び計測ノウハウと、東筑高校による5年間の高校現場での授業「トータルロジックス」で培った指導ノウハウをテキストとして編集したものです。 『論理コミュニケーション』は、多数派に依存しないで自らの主張を論理的に主張する実践力を育むことを目的とした「論理的に聴く」「論理的に構築する」「論理的に伝える」といった社会で必須とされるコミュニケーション力を習得するための実践的テキストです。2
「未来を考える」ための教育と研究に取り組むSFCにおいて、総合政策学部は「政策を考える」ための学問を展開してきた。私たちは、この学問を通じて、未来を見通す展望力、状況を捉える分析力、政策を設計する構想力、政策の意義を訴える説得力、政策を実施する実行力とともに、それらを総合する力を備えた学生を育てることに尽力してきた。 総合政策学は、あるべき姿を絶えず問い続けることが求められている学問である。キャンパスが創設されてから10年余が経過した2003年、叢書『総合政策学の最先端』が刊行された。それから20年余が経過した2022年に、総合政策学の新しいブックプロジェクトが立ち上がり、その成果として2023年春に全5巻からなる叢書『総合政策学をひらく』が刊行される。このセッションでは、私たちがこのブックプロジェクトを通して、SFCの総合政策の現在と未来をどう世の中に打ち出そうとしているのかを提示したい
「総合政策学をひらく」プロジェクトのねらい、編者トークセッション(ORFセッション)の動画を追加しました 慶應義塾大学総合政策学部(湘南藤沢キャンパス)では、来春、全5巻からなる「総合政策学をひらく」を刊行します。 刊行に先立ち、2022年11月20日SFC Open Research Forum(ORF) 2022のセッション「総合政策学をひらく」で、トークセッションを行いました。 セッションの模様を動画にしましたので是非ご覧ください。 ・ブックプロジェクトのねらい(約6分) ・編者トークセッション「総合政策学のリアリティ」(約10分) ●ご参考 Webサイト「総合政策学をひらく」 関連動画(再生リスト「総合政策学をひらく」) (参考NEWS)SFC Open Research Forum(ORF) 2022開催報告
2022年4月1日に12代目の湘南藤沢キャンパス事務長として就任しました中峯です。就任後、はや9ヶ月という時間が経過し、暑い夏を経て、キャンパスが一年で一番美しく映える紅葉の季節もまもなく終わりを迎えようとしています。時が経つのも早いものだと実感する毎日です。そんな私がこのキャンパスで働くのは実は二回目のことになります。前回は2011年6月から2015年10月までの4年5ヶ月を学事担当課長として務めさせていただきました。その際には、総合政策学部と環境情報学部に現在在学する皆さん全員に適用されている「14学則」の策定に携わらせていただきました。また、今から20年近く前のことになりますが、当時信濃町キャンパスに勤務していた私は、2004年3月に卒業された看護医療学部一期生の皆さんを大学病院看護部に受け入れるための採用業務に従事し、現在に至る流れの整備に尽力いたしました。現在も看護医療学部の学生
環境情報学部教授脇田玲研究室の政策・メディア研究科博士課程3年山辺 真幸さんらの作品が、可視化情報シンポジウムの授賞式において、第33期可視化情報学会賞の「技術賞」を受賞しました。 第33期可視化情報学会賞の「技術賞」は、可視化情報に関する技術の活用、普及、教育において、社会に顕著な貢献をしたと認められる可視化に関する技術あるいは機器の作者や開発者に授与されるものです。 【受賞作品】 新型コロナウイルスゲノム系統樹3次元可視化 山辺 真幸さん(政メ博3)の受賞コメント 本研究は昨年度の可視化情報学シンポジウム、アートコンテスト大賞受賞に続き、今回の学会賞(技術賞)という大変名誉ある賞に選出いただきました。共同開発者の中川草先生(東海大学医学部)、主査の脇田先生をはじめ、本研究の成果を報道番組や科学展示に活用していただいたNHKのご関係各位に、改めてお礼申し上げます。本研究では、ゲノムサーベ
よく知られているように、SFCは、様々なバッググラウンドを持った学生、教員、職員が集う場だ。留学生の数で言っても、2022年6月現在、総合政策・環境情報・看護、それから大学院の政策・メディア、健康マネジメント合わせて400人以上 、実に多様な国籍、言語、信仰、文化、慣習を持った人たちが集まっている。誰もが過ごしやすいキャンパスを目指して、ハード面も少しずつ整備が進んでいる。そうした取り組みの中から今回は、すでに10年ほど前に整備され、日常的に使われている、けれども、どうやら学内でもあまり知られていない、イスラーム教徒たちの礼拝スペースを紹介しよう。 イスラーム教徒は、明け方、昼、午後、日没、夜と一日5回の礼拝をする。明け方や夜の礼拝はもちろん自宅でできるが、昼や午後、授業の取り方によっては日没の礼拝の時間も、キャンパスで過ごしているイスラーム教徒が多い。このイスラーム教徒たちが礼拝を行える
長きにわたり、タウ館横に設置されていたパラボラアンテナ ―Cバンド地球局設備― が8月3日、撤去されました。民間では珍しい、直径7.6メートル、送信出力100ワットもある大型アンテナでした。(アマチュア無線が趣味の方には通じると思いますが、国際通信のために JC222 というコールサインも付与されていました。) このパラボラアンテナは、衛星インターネットに関する研究の実証実験のために、1999年10月に設置されたものです。慶應義塾大学、郵政省通信総合研究所(現:国立研究開発法人情報通信研究機構)、(株)日本サテライトシステムズ(現:スカパーJSAT(株))の3者による共同研究の一環でした。この共同研究はAI3プロジェクト(Asian Internet Interconnection Initiatives Project)と名付けられ、代表を村井純慶應義塾大学教授が務めました。 AI3では
SFCにおける活動の中心は「研究会」。教員と学生が共に考えながら先端的な研究活動を行っており、学生は実社会の問題に取り組むことによって高度な専門性を身につけます。 徳井直生 研究会の特色 徳井研究会ではAIを利用して人間自体の創造性を拡張する手法を模索しています。グループワークと個人研究があり、グループワークはメディアアート、ビジュアル表現、音楽などでトピックが分かれています。グループによって進行の仕方は様々で、論文の読み込みや過去の作品のレビューで議論を深めたりしています。個人研究では作品制作もあれば、エンジニアリングのような基礎研究を行っている学生もおり、アート・音楽のような表現の部分と工学的な素養の部分とを両立させることを大切にしています。 AIというと、省力化や最適化、人間と機械の置き換えのようなイメージがありますが、そうではなく、徳井研究会では、これまで人間だけでは行えなかった創
キャンパスに住もう はじめての人も、ひさしぶりの人も、 遊びにきてほしい。 H(イータ)には、 森に囲まれた広い庭がある。 芝生に寝転んで、池を泳ぐカモたちを眺める。 大きな図書室も、スポーツジムも、 ものづくり用の工房もある。 世界中から面白い人がたくさん集まってきて、 朝から夜までにぎやかだ。 刺激もあれば、癒やしもある。 そして、夜から朝まで。 わたしたちの暮らしは、Hとともに。 キャンパスは、まだまだ面白くなる。 ソルト・ハウス H village 共用棟 キャンパスから居住棟に向かうときに、必ず通るのが食堂や多目的スペースをふくむ共用棟です。一つひとつの個性が出会い束ねられる場所なので、味の「基本」ともいうべき意味を込めて「ソルト・ハウス」になりました。
7月になった。あっという間に梅雨が終わり、猛暑の日が続いている。春学期は残すところ数週間、無事にここまできた。多くのことが、「3年ぶり」というフレーズとともに語られている。教室で対面の授業をすることさえ、あたらしい体験のように感じられるから不思議だ。 授業の開始時刻に合わせて研究室を出て、わずかな時間だが教室に向かってキャンパスを歩く。教室には学生が何名かいて、少しずつ席が埋まってゆく。そんなあたりまえだった光景も「3年ぶり」だ。学生たちの顔が、パッチワークのように画面に並んでいるのとはちがう。気温が上がって、マスクをしたまましゃべるのは苦しくなってきたが、やはり間近に体温を感じられるのはいい。 1か月ほど前、ネットのニュースで大学生たちの近況について書かれた記事を目にした。ずっと「ステイホーム」を強いられながら過ごしていたことで、学生たちは(もちろん教職員もだが)、すっかりオンラインに慣
情報処理学会 第74回ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究発表会にて、柄澤さん(環4)が「学生奨励賞」、高さん(環4)と泉川さん(総2)が「UBIヤングリサーチャー賞」を受賞 情報処理学会 第74回ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究発表会にて、環境情報学部教授中澤仁・同准教授大越匡研究室所属の柄澤匠さん(環境情報学部4年)が「学生奨励賞」を、高澤雄さん(環境情報学部4年)、泉川茉莉さん(総合政策学部2年)が「UBIヤングリサーチャー賞」を受賞しました。「学生奨励賞」は学生の研究推進を奨励するための賞であり、学生枠で投稿した論文に対してプレゼンと論文の質を総合的に判断して表彰されます。「UBIヤングリサーチャー賞」は大学院1年生までの学生枠で投稿した論文に対してプレゼンと論文の質を総合的に判断して表彰される賞です。 【学生奨励賞】 ・柄澤 匠さん(環境情報学部4
2022年度春学期から大学の授業は原則として対面による授業となり、キャンパスにも活気溢れる環境が戻ってきた。ここ最近の「おかしら日記」も皆さん対面授業について言及しているのは、対面で和やかに講義を進めることができる状況に安堵していることの表れなのであろう。 「対面授業」とはそもそも何かということについて普段疑問を持つ人はいないと思う。しかし、「サイバネティック・アバター(Cybernetic Avatar(CA))」による講義は「対面」なのか「遠隔」なのか問題提起をしてみたい。 サイバネティック・アバター(CA)とは、自分の身代わりのサイボーグとしてのロボットや3D 映像等によるアバターのことである。人の身体的能力、認知能力及び知覚能力を拡張するICT 技術やロボット技術を含む概念で、来るべきサイバー・フィジカル社会において現在の私達がスマートフォンを利用しているのと同じように日常生活で自
SFCを取り巻く環境が大きく変わろうとしていることはご存知だろうか。2013年に首都圏中央連絡自動車道(圏央道)に寒川北インターチェンジが供用開始。2021年3月には、東名高速道路に綾瀬スマートインターチェンジが開通した。これで都心からのアクセスは各段によくなった。また、キャンパスから湘南台駅までの道路(遠藤高倉線)は拡幅される計画であり、渋滞も緩和する見込みだ。 未来創造塾もSFCの開展を示すシンボリックな存在である。2020年度、「未来のキャンパスは自分たちで創る」をコンセプトに掲げた滞在型教育研究拠点「βヴィレッジ」全7棟が竣工し、現在はΗ(イータ)ヴィレッジ学生寮の建設が順調にすすんでいる。また、2021年3月には、未来創造塾の敷地のすぐ側に湘南藤沢国際学生寮もオープンした。これから、SFC周辺地区の滞在交流人口は確実に増えていく。 さらに、SFC周辺の「健康と文化の森」地区は、2
中山俊宏さんに初めて会ったのは、大学院の博士課程の頃だった。ある勉強会での報告を終えて会場の外に出ると坊主頭にサングラスをかけた中山さんがいた。研究会の主宰者が「入ってくれば良かったのに」と声を掛けると、「いや、遅れてしまったので、挨拶だけでもと思って」とはにかみながら笑っていた。 その後、日本国際問題研究所で中山さんが主宰する勉強会に入れてもらう機会があった。「なんで坊主頭なんですか」と聞くと、「アメリカの軍人と話すときに親近感を持ってもらいやすいんだよね」と笑っていた。 しばらくして再会すると、髪がずいぶん伸びていた。「どういう心境の変化なんですか」と聞くと、「女子大でああいうヘアスタイルはどうも受けないんだよね」と。日本国際問題研究所から津田塾大学へと移籍していた。 アメリカ政治の潮流について語る中山さんの話の深さには何度も舌を巻いた。その源流が、アメリカの共産党について分析した博士
環境情報学部教授手塚悟研究室の柚山大哉さん(環境情報学部1年:受賞当時)が国立研究開発法人 情報通信研究機構が主催する長期ハッカソンプログラム SecHack365にて優秀修了生に選出されました。 SecHack365は、25歳以下を対象とした365日の長期ハッカソンであり、モノづくりの機会を得ながら高いレベルで革新的な研究・開発ができる人材の育成を目指して開催されます。参加者は様々な分野で活躍するスペシャリストからなるトレーナー陣から指導を受け、作品作りに取り組み、他のメンバーとも共有しながら切磋琢磨し、一人では開発し得なかった作品を作り上げます。 優秀修了生は、アイディア・技術・表現の3つの軸から評価され、全作品の中でも特に優れた6作品を開発した人が選出されます。 柚山さんは、ソフトウェアルータという汎用的なコンピュータでネットワーク処理を行う「ソフトウェアルータ」を、オペレーティング
このたび環境情報学部教授 高汐一紀研究室の古谷優樹さん(大学院政策・メディア研究科修士1年:受賞当時)らの講演が一般社団法人電子情報通信学会クラウドネットワークロボット研究会の優秀講演賞を受賞しました。 電子情報通信学会クラウドネットワークロボット研究会(以下CNR研究会)は、ロボットやクラウドサービス、コミュニケーションメディア、それに伴う分野における諸課題に取り組む研究者および実務者のためのコミュニティです。 「CNR研究会優秀講演賞」は毎年4月1日より翌年3月31日までに開催されたCNR研究会が主催・共催等する研究会、ワークショップ等において優秀な講演を行った者が表彰されます。 「モダリティと対話者間関係性が共通基盤構築過程に与える影響の分析」 古谷優樹(政策・メディア研究科修士1年) 古谷優樹さんのコメント この度、受賞した研究は、ビデオチャット上での対話の進行具合と対話者間の社会
トンガの海底ケーブルが切れた。前にも書いたように、私は海底ケーブルが好きだ。もう四半世紀以上、海底ケーブルのことを考えている。 海底ケーブルって何ですか、どうやって修復するんですか、日本でもこういうことが起きますか。トンガのケーブルが切れた後、いくつか取材を受けた。 トンガの海底ケーブルがつながったのは、9年前の2013年だ。TeleGeography社が提供する海底ケーブル地図によれば、トンガの国際回線はフィジーとつながる827キロメートルの1本だけだ。これが切れてしまったのだから大変である。 とはいえ、トンガのケーブルは2019年1月にも切れている。外国船の錨がケーブルに当たったと考えられている。通常、海底ケーブルの修復には2週間かかるというが、この時は12日間で復旧した。 切れたケーブルの復旧には手間がかかる。保管してある予備のケーブルをケーブル敷設船という特殊な船に積み込み、現場に
2月24日、目覚めると世界が変わっていた。ロシアがウクライナに侵攻し、全く大義のない戦争が始まったのだ。そして、その日、私は重要な研究対象の一つを失い、これまでの研究人生で構築してきたセオリーは水泡と化した。 私は旧ソ連地域をフィールドに地域研究、国際関係を研究してきた。そして研究の出発点は、旧ソ連の紛争を解決するための研究を行いたいという気持ちだった。そして、アルメニアとのナゴルノ・カラバフ紛争を抱えていたアゼルバイジャンに留学もした。旧ソ連の紛争を紐解くにはロシアの行動が重要だということから、旧ソ連の小国からロシアの外交政策を検討してきた。そのプロセスの中で、国家の体裁を整えながらも国際的に承認されていない「未承認国家」をロシアが近い外国(ロシアにとっての旧ソ連諸国)を勢力圏に置くために利用していることから、未承認国家の研究を深めた。また、ロシアの周辺国がロシアと欧米、そして中国の狭間
3年前のできごとである。健康増進法が一部改正され、2019年7月1日より、大学等の施設では受動喫煙防止措置が厳しく求められることになった。具体的には受動喫煙防止措置がとられた屋外の場所(特定屋外喫煙場所)でしか喫煙できなくなる。つまり、当時あった喫煙場所を一旦すべて撤去して、特定屋外喫煙場所を設置しなければならなくなったのである。 このことに気づいたのは迂闊なことに2019年の新年度が始まって間もなくのこと(と記憶している。)だった。「まずい、あと3か月しかない...」至急、管財担当と相談して案を策定してもらった。キャンパス内の人流を逸れた場所に2か所、設置業者にもあたりをつけた。あとは会議体で承認をとって、工事を実施すれば期日に間に合うと安堵。ところが、である。会議で提案したところ、「出来合いの喫煙所じゃ面白くないよね」「キャンパス内の喫煙者ってどこにどれだけいるんだろう...」「意外と
政策・メディア研究科委員長 加藤 文俊 大学院政策・メディア研究科を修了するみなさん、おめでとうございます。この2年間、研究活動にかぎらず日常生活のさまざまなことが制約を受けていましたが、無事に成果をまとめて学位を授与されたこと、心より敬意を表し、お祝い申し上げます。とりわけ修士課程のみなさんは、その多くが入学とともにCOVID-19の影響を受け、そのまま学位授与式を迎えることになりました。留学生のみなさんも、オンラインのやりとりばかりで、とても窮屈な思いが続いていたはずです。博士課程のみなさんは、学位審査に向けた最後の段階では、ただでさえプレッシャーを感じるものですが、この大変な状況でやり遂げたのは誇るべきことです。 やむをえない事情ではあるものの、とても心苦しく、みなさんの進捗をうかがっていました。現場志向の学問を標榜している私たちであればこそ、この状況でさまざまな創意くふうがあったこ
SFCにおける活動の中心は「研究会」。教員と学生が共に考えながら先端的な研究活動を行っており、学生は実社会の問題に取り組むことによって高度な専門性を身につけます。 島津明人 研究会の特色 研究会のテーマとして、「こころ」を扱っています。「こころ」は目で見ることができず、つかみどころのないもの、と思われがちなので、「こころ」に近づいていくためにどのように可視化を図っていくか、を大事にしながら、「こころ」の実態に迫っています。 また、こころの中でも特に"心の健康"について扱っています。一般的なメンタルヘルスの研究では、うつ、不安、落胆、苛立ち、ストレスといったこころの不調に着目することが多いですが、メンタルヘルス、"こころの健康"というのは本来ニュートラルな言葉で、活発さや喜びといったポジティブな意味合いも含んでいます。 こういったこころのポジティブな側面についての研究は、世界的に見てもまだ発
情報処理学会 第20回情報科学技術フォーラムにて、環境情報学部教授三次仁研究室所属の武山 尚生さん(環境情報学部4年)らの論文が「FIT論文賞」を受賞しました。 この論文は総務省令和3年度 電波資源拡大のための研究開発「同期・多数接続信号処理を可能とするバックスキャッタ通信技術の研究開発」の成果の一部となるものです。 「FIT論文賞」は平成14年度からスタートした情報処理学会と電子情報通信学会情報・システムソサイエティおよびヒューマンコミュニケーショングループ合同の会議「情報科学技術フォーラム(FIT)」において、選奨セッションの中から特に優秀と認められた論文に贈呈される賞であり、FIT 学術賞選奨規程にもとづきFIT論文賞候補論文(10件以内)の中から、FIT学術賞選定委員会で論文の審査(採点)を行い、特に優秀と認められた論文に贈呈される賞です。 【FIT論文賞】 「高次統計量を用いた高
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