村上春樹さんの長編小説は、私をいつもわくわくさせてくれます。『ねじまき鳥クロニクル』全3巻を読んだのは仕事で訪れたロンドン。読み始めたら止まらなくて、撮影の合間はもちろん、ホテルのお風呂でも読み続け、2日で一気に読んでしまった記憶があります。夏目漱石の小説もそうですが、村上さんの小説は海外で読むと、とてもしっくり来る感じがするんです。『ノルウェイの森』はヨーロッパに向かう飛行機の中で夢中で読みました。読んでいる最中に、機内のモニターにNorwayの地図が現われた時は、小説の世界とシンクロしているような気持ちになりました。 2009年5月に『1Q84』が出た時は東京にいて、とにかく出版が待ちきれなくて、発売後すぐに読み始めました。私はJ-WAVEでBOOK BARという本の紹介番組をやっているのですが、リスナーからの反応がすごくビビッドで驚いたのを覚えています。ランキングではずっと1位で、文