サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
コーヒー沼
yearman.hatenablog.com
この数年で「地頭(じあたま)の良いヤツには叶わない」とか聞くようになったのはいつだろうかと考えることがあります。調べてみると2007年に出版された『地頭力を鍛える: 問題解決に活かす「フェルミ推定」』という本が広がるきっかけとして大きかったようです。 honto.jp 地頭の意味に疑問 これは単なる私個人の感覚ですが,「地頭」って「鍛えられる」もんなんでしょうか。おそらく地力,地声,地毛のように「ありのまま」のような意味に馴染んでるせいで,「鍛える」とはコロケーションを作らないじゃないというのが頭をよぎります(地顔(素顔のこと)なんてのもあるんですね)。 ちなみにだいぶ前ですが,アンケートで「30歳になった人が地頭を鍛えて良くなるか聞いたところ,4割ぐらいは「ならない」と答えてます。 【直感で答えてアンケート】「地頭」は30代でも鍛えたら良くなりますか? — まつーらとしお (@yearm
この記事は「言語学な人々 Advent Calendar 2022」の1日目の記事として書かれました。 adventar.org (2022/12/01 8:57追記)「遅下がり」について加筆しました。 柴田さんと今田さん 私の尊敬する言語学者・音声学者のひとりに杉藤美代子先生(すぎとうみよこ,1919-2012)がおります。今ではPraatに代表されるソフトウェアが充実し,音響音声学的な分析はもはや常識となっていますが,杉藤先生は1960年代には機械を用いた音声分析を行っていました。また,企業と協力し,SUGI SpeechAnalyzerという手軽に音響分析のできるソフトを開発していました。 杉藤先生の業績のうち,特にアクセントの物理的動態の分析に関しては他の追随を許さないと言ってもいいと思います。例えば,日本語のアクセントは高さが弁別的であるというのは常識ですが,本当にそう言えるのか
北星の学生ってなかなかやるんですよ 勤務する北星学園大学には学生の自主的な活動に対してお金を出すしくみがいくつかあります。 cgw.hokusei.ac.jpこの助成に採用されると活動資金が出るのですが,その代わり年度末に活動内容を報告します。今日はその報告会がありました。 cgw.hokusei.ac.jp発表された3件の活動はどれもすばらしいもので,私自身が学部生だったときよりもよく勉強しているなあということがよく分かりました。だって,例えば学部生で国際会議に参加(聴講)するなんて僕のときには考えられませんでしたから。 研究までたどりつくと(もっと)よかった さて,その中のひとつに「規格外野菜の廃棄を減らすための啓蒙」とでも言うべき取り組みがありました。これは実習授業の中で出てきた社会的な問題について自分たちで考えて取り組みを行ったもので,こういうことができる人を本当に尊敬します。 今
これは「言語学な人々 Advent Calendar 2021」の1日目の記事として書かれました。 今年の8月に『自由研究 ようこそ!ことばの実験室(コトラボ)へ』が出版されました。はじめは「マンションの名前には何語が多いか」という記事を書こうと思っていたのですが,いろいろと気が変わり,本のことを書くことにしました。 コトラボ書影 ブログからお話が来た もともと私の興味関心のひとつに科学コミュニケーション(サイエンス・コミュニケーション)がありました。科学コミュニケーションというのは,科学の課題について一般市民にも考えてもらいつつ,科学者(研究者)が社会の思いを知るためにとるコミュニケーション活動だと考えています。 理工系を中心にサイエンス・カフェが開かれることが増えましたが,施設の一般公開や市民向け講演会などもそういった活動に位置づけられると思います。考えを広げていけば,授業で自分の専門
ブログ界隈でここ4〜5年くらい行われている「アドベントカレンダー」という企画があります。これは,12月1日から25日にかけて日替わりで誰かが1日1エントリーの記事を書いていくというものです。言語学系でいつかやりたいなあと思ったのですが,今年は少しだけ余裕ある時期に思い出せたので,作りました! adventar.org どうしたらいいの? 執筆予定日を登録(早い者勝ち!) Adventarのサイトの右上[≡]ボタンからアカウントを作成する。GoogleやTwitterなどのアカウントから作成可能です。 書きたい日に「登録」を押して執筆内容(空欄可,変更可)を書いてください。うまく行かないとかあれば,松浦が日付だけ押さえるので連絡してください。 → 執筆 どこかに書く すでにをお持ちのブログやウェブページに書いていただくので構いません。URLを貼り付けるだけなので,ブログサービスでもHTML手
石黒圭さんより『文系研究者になる:「研究する人生」を歩むためのガイドブック』を頂きました。 表紙 例によって簡単な紹介と雑感です。 「研究する人生」の見取り図 いつもだと目次を書き出すのですが,今回は出版社のページへのリンクに留めます。 books.kenkyusha.co.jp というのも,かなり細かく分かれているのです。これでかなり圧倒される人もいるんじゃないかと思いますが,石黒さんは研究する人生をすごろくに例えることで,全体を見通しています。 「研究する人生」すごろく 大学院生のキャリア形成についてはこの20年でかなりの情報が提供されるようになってきました。私は2000年に大学院へ入学しましたが,当時はこのような本はほぼなく,論文執筆やアイデアをまとめる,留学などといったことについては東郷雄二さんの本で学んだぐらいでした(余談ですが,この本で私はアウトラインエディタというものに出会っ
注:この記事は2021年9月16日1:00頃いったん公開しましたが,同日13時前にかなり改訂を加えました。 私は見ていないのですが,「林修のニッポンドリル」という番組で外食チェーンの「とんでん」が取りあげられたところ,内容より発音に反応する道民が多かったようです。具体的には,ナレーションなどは「ロンドン」と同じアクセント(と\んでん)だったそうですが,道民的には「混乱」と同じアクセント(とんでん ̄)になります。そのため,例えば下の道民アカウントによるアンケートではフラットな発音(とんでん ̄)の方が圧倒的に優勢になっています。 今テレビを観てて家族で議論になってるのが「とんでん」のイントネーション。頭にアクセントが来るナレーションなんだけど、アクセントなしのフラットな発音だよね?と。 皆さんは? — ボンチチ (@LiarIII) 2021年9月15日 実際の発音の例も見ましょう。下の動画は
何の因果か,2つの学会で大会関係の委員を引き受けることになりました。どちらでもオンライン大会のことを主に担当する感じです。新しもの好きなところがあって,思いつきのまま動くので,振り回される人が増えてしまうのを不幸に思いつつ,僕なりに思うところはあるので,いろいろ考えてみてます。 その一つがポスター発表についてです。最近は言語学系の国内学会でもポスター発表が根付いてはきたように思います。根付いたといっても大会によってばらつきはあり,20件近く集まることがあると思ったら,別の大会では2〜3件ということも珍しくなく,まだあまり選ばれない形式だよなあとは思います。 オンラインでの発表は口頭発表ならzoom一択という感じになってきているように思います。でもポスターに何を使うかは正直試行錯誤な感じがします。僕の方でいくつかサービスを試したんでそのレビューを簡単にしておきます。 zoom:質問が出にくい
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『yearman.hatenablog.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く