東京工業大学の北野政明教授や細野秀雄栄誉教授らは、二酸化炭素(CO2)と水素から化学の基礎原料であるメタノールを作り出す触媒を開発した。従来の製造方法はセ氏200度以上の条件が必要になるが、新触媒は室温で対応できる。製造時のエネルギーを低減できるほか、温暖化ガスであるCO2の有効活用にもつながるとみている。開発した触媒は主に金属の一種であるパラジウムとモリブデンでできている。パラジウムとモリブ
銅の特性プラス優れた性質を備えた銅合金が活躍 有史以来、人類は銅をベースにしたさまざまな合金を利用してきました。青銅や黄銅はその代表例です。銅は導電性や熱伝導率が高く、展延性に富む金属です。その特性を活かしながら、さらに優れた性質が加わった銅合金が産業界で存在感を発揮しています。 常識を超えた強度を持つベリリウム銅に広がる用途 そのうちで、ベリリウムを2%程度含む「ベリリウム銅」は、最高レベルの強度を備えた超合金です。銅特有の導電性と強度は二律背反と考えられてきましたが、この常識を打ち破って、ステンレスに近い強度を併せもつ異次元の特性バランスを実現させました。加えて、優れたバネ性、耐熱性、耐疲労性、耐食性、加工性を備えています。 このような特性から、ベリリウム銅は信頼性の高い導電性バネ類や接点の材料として、エレクトロニクス製品から通信インフラ、モビリティーにまで幅広く活躍しています。家電や
京都大学発スタートアップのTSK(京都府精華町)が、有機化合物を合成する触媒に鉄を用いる「鉄触媒」の実用化に乗り出す。触媒にレアメタルではなく鉄を使うことで、希少資源の調達不安を抑えコスト低減につなげる。有機ELなどに使う新たな化合物合成への適用を目指す。京大が全額出資する京都大学イノベーションキャピタル(京都市)を引受先に1億円の第三者割当増資を実施した。TSKは韓国大手有機ELメーカーに勤
クジラを捕獲せず目視などの方法で生態調査を終えた船が、南極海から宮城県の塩釜港に戻りました。調査が行われたのは、日本がIWC=国際捕鯨委員会を脱退したあと初めてです。 今回の調査は脱退後としては初めてで、19日朝、南極海で1か月近く調査を行った船が塩釜市の塩釜港に戻りました。 調査では双眼鏡でクジラの数や種類を確認したほか、皮膚を採取してDNAを調べたり、200日余りにわたって行動を確認できる発信器をクジラに取り付けたりしました。 捕鯨ができないため正確な年齢や何を食べているかなどは分かりませんが、今後の分析で繁殖エリアや泳いでいる海域を明らかにして、適正な資源管理に役立てることを目指しているということです。 クジラの生態調査は来年以降も続けられる予定です。 日本鯨類研究所の磯田辰也主任研究員は「乱獲によって一時絶滅の危険もあったシロナガスクジラを20頭余り発見できるなど、資源が戻っている
>>英語版はこちら(English) カーボンファイバー(炭素繊維)はスポーツ用品などに使われ、軽くて丈夫なことが知られています。近年では、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)として、航空機や宇宙機器などにも使われています。しかし、実用化の歴史が浅く、まだ未知の部分もたくさんあります。そこで、世界中の企業や機関で研究が行われていますが、本学でもその研究が進められています。 優れた特性をもつ炭素繊維強化プラスチック(CFRP) 炭素繊維強化プラスチックとは、非常に強度が高く硬い炭素繊維と、それを束にして積み重ねエポキシ樹脂等のプラスチックで焼き固めて作られた複合材料のひとつです。炭素繊維は、合成繊維を高温で蒸し焼きにして製造されています。 炭素繊維を強化材にしたプラスチックということで、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と言うわけです。 このCFRPの特徴は、まず、軽量であることです。鉄鋼
超電導などの研究に不可欠のヘリウムが供給不足に陥り、研究機関が悲鳴を上げている。2018年度に比べ価格が2倍以上に高騰し予算を圧迫、入手できずに実験を中止する例もある。再利用などで対応を急ぐが、供給量の増加は見通せない。研究者は長期的な危機管理対策が必要だと訴える。【関連記事】ヘリウム不足「深刻」、再利用訴え 日本物理学会などヘリウム品薄感強く データセンター関連が需要けん引「実験装置を止めれば、100人以上の学生が学位論文を書けない」。東京大学物性研究所の山内徹・技術専門職員は頭を抱える。山内氏が管理する装置は物質の磁気的性質を測定でき、次世代の超高速計算機と期待される量子コンピューターの開発にも使われる。測定に不可欠なヘリウムの価格が、4月から3月末の2倍以上に跳ね上がった。18年度の購入費は
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