2年前の1月、空調部品大手サンデンホールディングス(現サンデン)の米テキサス州にある現地法人に、スーツ姿の男性がさっそうと現れた。サンデンの営業社員が会議室に案内すると、「米アップルの部品担当」を名のる男性はおもむろにファイルを開いた。そこには電気自動車(EV)と空調部品の設計図が描かれていた。「我々はEVをつくる。ひいては高機能部品に関する知識が必要だ。力を貸してもらえないか」両社はその
2年前の1月、空調部品大手サンデンホールディングス(現サンデン)の米テキサス州にある現地法人に、スーツ姿の男性がさっそうと現れた。サンデンの営業社員が会議室に案内すると、「米アップルの部品担当」を名のる男性はおもむろにファイルを開いた。そこには電気自動車(EV)と空調部品の設計図が描かれていた。「我々はEVをつくる。ひいては高機能部品に関する知識が必要だ。力を貸してもらえないか」両社はその
電気自動車(EV)用駆動モジュール「電動アクスル(イーアクスル)」の戦いの火蓋が切られた。モーターとインバーター、減速機を一体化させたEVの心臓部ともいえるコア部品の市場競争である。電動アクスルを造る企業が世界に200社もあるともいわれる中、“先制攻撃”を仕掛け、他社を一歩リードするのが日本電産だ。 「多少無理でも全て受けろ」──。こう社内に号令を発したのは、同社会長(最高経営責任者)の永守重信氏だ(図1)。いち早く電動アクスルにビジネスの将来性を感じ取った同氏は、とにかく自動車メーカーから引き合いがあったら、それらを全て受注せよと社内に厳命を下した。
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