折れた男体山頂上の剣。右に根元が残っている(現在は、写真右奥の二荒山神社奥宮社務所に保管されている)=日光市で 今年で開山千二百三十年を迎えた栃木県日光市の男体山(標高二、四八六メートル)山頂のシンボルだった鉄製の大剣が折れてしまい、関係者が対応に苦慮している。山を管理する日光二荒山神社中宮祠(ちゅうぐうし)(同市中宮祠)は、七月三十一日から八月七日まで営まれる登拝大祭までに対策を講じたい考えだが、見通しは立っていない。 (石川徹也) 同神社によると、剣は長さ約三メートル、幅約十五センチの鉄製で、大人三人でやっと持てる重さ。一八七七(明治十)年、茨城県結城地方の人が、宇都宮市の刀鍛冶に作らせて奉納したとされる。 剣は、山頂の三角点横の岩をうがって、天にそそり立つように突き立てられた。片刃の刃は、神同士で争ったとの伝説が残る群馬県の赤城山の方向に向けられていた。 この岩は、日光山を開祖した勝
ギリシャ・アテネの国立考古学博物館(National Archaeological Museum)で展示される古美術品(2012年3月18日撮影)。(c)AFP/ARIS MESSINIS 【4月9日 AFP】巨額の負債にあえぐギリシャで、世界有数の考古学的遺産が国家財政の重荷となりつつある。政府が認可する発掘プロジェクトは資金難で延期され、盗掘が横行し、博物館や美術館では人員不足を背景に貴重なコレクションの盗難が多発している。 「ギリシャの歴史的遺物がわれわれの呪縛となってしまった」――。ある考古学者は先ごろ、考古学予算削減に抗議するメディア向けイベントでこう嘆いた。 ■増える盗掘、「いっそ発掘しないほうがいい」? ギリシャ政府はこの2年間、欧州連合(EU)と国際通貨基金(International Monetary Fund、IMF)による融資の条件として求められた支出削減に取り組んで
大阪府などが世界文化遺産登録を目指す「百舌鳥(もず)・古市古墳群」(4世紀後半~6世紀前半)の構成資産候補とされていた堺市内の「古墳」2基が、中世以降に土を盛って築かれた「塚」であることが、堺市教委の発掘調査で分かった。 2基はすでに候補から除外された。同古墳群には、日本最大の「仁徳陵古墳(大山古墳)」をはじめ、周辺の87基が資産候補に挙げられているが、調査を必要とする古墳が多く、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)への正式推薦までに、さらに絞り込まれそうだ。 大阪府立大の敷地内にある「聖塚古墳」と、南西約500メートルの「舞台塚古墳」。いずれも小規模ながら、皇族が葬られた陵墓の可能性がある大型前方後円墳「ニサンザイ古墳」(5世紀後半頃)の近くに位置することから、同古墳の被葬者の臣下らが葬られた同時期の古墳とみられてきた。 このため、府などは2007年、この2基を含め、堺、羽曳野、藤井寺の
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