読書の方法と無方法 ― なぜ読めないのか? 2006年04月07日 “難しい”文章や本を読むのが苦手な人というのは、何が苦手なのだろうか。 その理由ははっきりしている。“難しい”本を読めないのは、順追って最初から読んで行こうとするからだ。どの一行にも意味があると思って(もちろん意味はあるのだが)、そしてまた後の行、あるいは後の段落は、最初の行や最初の段落を理解しなければ理解できないと思って、最初からきまじめに読もうとする。 そして「こりゃあ、ダメだ」と言って投げ出す。これではどんなに自己研鑽を進めても“難しい”本は読めない。 すべての文言が理解できる本などというものは、ほとんどあり得ない。“本が読める人”というのは、むしろ読み飛ばすことができる人のことを言う。 どんな難しい本も、必ず2行や3行くらいは“わかる”文章に出会うことがある。そういった2行や3行が5頁おき10頁おきに1ヶ所、2ヶ所