ECUのプログラム容量は、日を増すごとに巨大化している。 昔は1面だけだった部分のマップも複数面用意されて、状況によって切り替えが行われる。 たとえばDITの場合、アイドルマップだけでも8面。これに間違った数値を入れると車が動かなくなる。それだけ各マップ・各コンピュータ間の協調制御が緻密に行われていると言える。 昔は512Mだったロムも、1Mになり、1.5M、今は2Mが主流で、4Mになるのも時間の問題だろう。 しかしよく考えていただきたい。 可変バルブやタンブル流制御など、あれだけの複雑で緻密な制御の根幹が、たったの2Mである。 「実際はこの2Mの指令だけで動いてるはずがない!」というのが、普通の感想ではないだろうか。 ECUは学習し、都度補正値を生成して実行させる。 人の脳と同じだ。 経験したことは覚える。 ああ、こういう時はこうすれば効率がいいな、と。 学習領域を狭めて、つねに同じ数値