長崎県対馬市の寺から仏像と経典を盗んで韓国に持ち出そうとしたとして、窃盗や関税法違反(無許可輸出未遂)などの罪に問われた韓国籍の自称住職、金相鎬被告(70)の初公判が19日、長崎地裁(宮本聡裁判長)であった。金被告は「(窃盗などを)共謀した事実はない」などと述べ、起訴内容を否認した。 事件では金被告を含む韓国籍の男5人が窃盗などの疑いで逮捕、起訴された。残る4人の初公判は3月4日に同地裁である。 起訴状などによると、金被告ら5人は共謀して昨年11月24日、対馬市の寺にある文化財保管庫のドアをバールで壊して侵入。市有形文化財の誕生仏1体と大般若経360巻(時価総額約1億1千万円)を盗み、同市の新厳原港国際ターミナル税関検査場で申告せずに、仏像などを韓国に輸出しようとしたとされる。