さて、ちょっと質問をいただきました。 医学部生にお勧めの病理の教科書はなんでしょうとのお題。 病理学の勉強の仕方はまたじっくりとまとめて行きたいと思っていますが、今日は医学部の学部生、コメディカルの方が使う教科書としておすすめのものを挙げてみたいと思います。 さて、医学部生が医学部で学ぶ「科目としての病理学」は、病態病理を中心とする総論を学んだ後に臓器ごとの病気をまなんでいく座学の部分と、顕微鏡でみられる組織像を学ぶ病理組織診断学の各論(座学+プレパラートやバーチャルスライドでの実習)の部分に分かれますね。 この二つの部分+初期研修医ぐらいまでに読んだらいいかなぁというような本についていくつか教科書を紹介しますが、その前に、とっかかりになるような初学者向けの読みやすいものも紹介してみたいと思います。 まずは病理の全体像をつかむ入門・読み物・概要書から 医学部生やコメディカルやその学生さん向
前回この原稿を書かせていただいたのは2021年であり、2年半ほどが経ってしまった。この間に、コロナが猛威をふるっていたが、この原稿を書くきっかけとなったmRNAワクチンのおかげもあってか何とか終息しつつあるように思える(実際はまだまだ広まっているのかもしれないが)。しかしそれよりも何よりも、その間に二人の偉大な先達を失ってしまった。キャップ構造発見者のお一人である古市泰宏先生と、私の指導教員でもある志村令郎先生である。怠けていたわけではないが、日々の教育・研究にかまけているうちに、お二人に読んでいただく機会がなくなってしまった。残念極まりない。もっとも、志村先生に読んでいただいた場合、「そんなことも考えてなかったのか!」とお叱りを受けそうである。編集幹事も甲斐田さんから小宮さんに代わられたが、小宮さんにも執筆をご快諾いただいた。もともと私の経験談(失敗談)を若い方達に聞いてもらうという趣旨
mRNAワクチン:新型コロナウイルス感染を抑える切り札となるか? 投稿者 飯笹 久(島根大学学術研究院医学・看護学系) 最近、ニュースなどで新型コロナウイルスのワクチンとして、mRNAワクチンという言葉をよく目にする。このワクチンについて、最近何人かの医療関係者から質問をいただいた。RNA 学会でも多くの方が、このワクチンに興味と不安を持っていると思う。そこでワクチンの解説について鈴木さんと甲斐田さんに連絡をとったところ、了承を得ることができた。今回の話は偶然にも古市先生のエッセイと一部重複しているが、それぞれ異なる視点からのものであるので、2つの話を読んで総合的にmRNAワクチンを理解していただければと思う。 まずこのワクチンの新しい点を説明し、またmRNAワクチンを出しているBioNTech (ファイザー) 社とModerna社の製品の違い、最後に考えられる問題点ついても解説したい。
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