地球史に日本の年代名が初めて記される見通しとなった。国立極地研究所などの研究チームが国際学会に提案していた約77万~12万6000年前の地質年代の名称「チバニアン」(千葉時代)。審査をめぐって国内の反対者から「妨害」が続いていたが、チームは地元自治体との協力で最悪の事態を回避し、結束力を世界に示した形となった。 チバニアンの根拠となったのは千葉県市原市の渓谷にある地層。提案に反対する人物が昨年7月、隣接地に賃借権を設定し、立ち入りを拒めるようにした。現場で研究ができなくなれば、年代名の基準地としての認定や命名は困難になる。 研究チームがこの動きに気付いたのは昨年12月。既に2次審査を通過し、実質的に最後の関門である3次審査に入る矢先のことだった。困惑するチームに対し、市原市は立ち入りの妨害を禁止する条例の制定という妙手を提案した。地層の科学的な価値を守ると同時に、チバニアンの発祥地として地