捕鯨訴訟/感情論排し公正な判断を 南極海での日本の調査捕鯨の中止を求め、オーストラリアが国際司法裁判所(ICJ)に起こした訴訟の口頭弁論が終結した。判決は早ければ年内に言い渡される。 豪は「条約違反」と主張 この訴訟は豪州が2010年5月に起こしたもので、日本がICJで訴訟の当事国となったのは初めてだ。日本が勝利すれば調査捕鯨は維持できるが、不利な判断が示された場合には判決に即した軌道修正を迫られるとみられる。 豪州は日本の調査捕鯨について「実態は商業捕鯨で、国際捕鯨取締条約違反だ」と主張。これに対し日本は、条約で規制を免除された「科学調査のための捕鯨」に完全に合致するとしている。 条約に基づいて設立された国際捕鯨委員会(IWC)は1982年の総会で「商業捕鯨モラトリアム(一時停止)」を決めた。これを受け、日本が始めたのが調査捕鯨だ。 そもそもモラトリアムは90年までに頭数を調べて見直す条