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ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (19)

  • "意図に基づいた愛"を実践する方法(読書メモ:『How to Not Die Alone(独身のまま死なないために)』) - 道徳的動物日記

    How to Not Die Alone: The Surprising Science That Will Help You Find Love (English Edition) 作者:Ury, Logan Piatkus Amazon 久しぶりに洋書の紹介。 書のタイトルは How to Not Die Alone: The Surprising Science That Will Help You Find Love (『独身のまま死なないために:愛を探すための驚きの科学』)。副題に"科学"という単語が含まれている通り、著者のローガン・ウライは行動科学者。 ハーバードで心理学を学び、Google社で行動経済学者のダン・アリエリーとチームを組んで研究した(その研究の成果は『予想どおりに不合理』に取り入れられている)後に、「自分がこれまでに学んできた行動科学のツールを恋愛関係にも応用

    "意図に基づいた愛"を実践する方法(読書メモ:『How to Not Die Alone(独身のまま死なないために)』) - 道徳的動物日記
  • 賃金と「社会の認識」は関係あるのか?(読書メモ:『資本主義が嫌いな人のための経済学』②) - 道徳的動物日記

    主義が嫌いな人のための経済学 作者:ジョセフ・ヒース NTT出版社 Amazon 『資主義が嫌いな人のための経済学』の第10章のテーマは「同一賃金」であり、「貧困に対策するためには最低賃金を上げなければいけない」や「男女の賃金格差を是正するためには、女性が多い仕事の賃金を上げなければいけない」といった、左派が提唱しがちな主張が批判されている。 また、このから10年以上後に出版されたデビッド・グレーバーの『ブルシット・ジョブ』やマイケル・サンデルの『実力も運のうち』、それらの著者が論じているような「エッセンシャル・ワーカーの賃金を上げよ」論に対する批判としても成立する議論とみなせるだろう。 まず、ヒースは、右派の人々は市場は「自然的正義」という見方をとっていたことを指摘する。「競争市場でならば、稼ぎ手が組織にもたらす価値とまったく同等な賃金を各労働者に振り当てられると期待できた」(p

    賃金と「社会の認識」は関係あるのか?(読書メモ:『資本主義が嫌いな人のための経済学』②) - 道徳的動物日記
  • 中立的で客観的な考え方ができる人がこんなにも少ない理由 - 道徳的動物日記

    その部屋のなかで最も賢い人 ―洞察力を鍛えるための社会心理学― 作者: トーマス・ギロビッチ,リー・ロス,小野木明恵 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2018/12/22 メディア: 単行(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 『その部屋のなかで最も賢い人 -洞察力を鍛えるための社会心理学』の冒頭で出てくる小ネタが面白かったので、紹介しよう。 このでは、社会心理学の知見が教えてくれる人間の心理についての様々な特質、および複雑な個人的問題や社会問題に対処するうえで社会心理学の知見はどう活かせるか、ということが論じられている。第1章のトピックは、「客観性の幻想」、つまり、「私たち人間は、自分の知覚が現実と一対一で対応していると反射的に思い込むだけでなく、自分自身の個人的な知覚が特別に正確で客観的であると思いがち」(p.23)という性質について論じられている。 客観性の幻想は、車

    中立的で客観的な考え方ができる人がこんなにも少ない理由 - 道徳的動物日記
  • 反共同体主義としてのリバタリアニズム(読書メモ:『自由はどこまで可能か』) - 道徳的動物日記

    自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門 (講談社現代新書) 作者:森村 進 講談社 Amazon タイトル通り、思想や哲学としてのリバタリアニズムの入門書。 書の初版は2001年ともう20年以上前であるし、わたしが書を最初に読んだのも学部生だったときだ。書の書評やレビューはネットの内外にて既に大量に書かれているだろうから、この記事では書の内容を要約するということはせず、先日に読み直したときにとくに印象に残った箇所……第4章「政府と社会と経済」で、共同体主義(コミュニタリアニズム)や共和主義などの「連帯感」を重視した発想に対して批判を行なっている箇所を主に紹介しておこう。 経済的不平等は社会内部の連帯感を損なう、と言われるかもしれない。だが、リバタリアンはそもそも相互に人間性を認め合うという、礼儀正しい尊重以上の濃い連帯感が社会全体の中に存在しなければならないとは考えない。濃い連

    反共同体主義としてのリバタリアニズム(読書メモ:『自由はどこまで可能か』) - 道徳的動物日記
  • 「男性のつらさ」論についての雑感 - 道徳的動物日記

    前回の記事の続き…と言いたいところだが、大したことが書けそうにないので箇条書きで。 ●議論が盛り上がるきっかけとなった「男性のつらさの構造」記事では、男性のつらさの原因の一つを「女性の高望み」と分析していた。そして、それに対する解決策の一つとして「女性の意識改革」を主張したために、あちこちから批判されることになってしまった。 しかし、いわゆる「女性の上方婚」志向が存在して、それが男性にとっての経済力獲得プレッシャーやそれに伴うストレスや孤立の原因となっていることは、事実だと私も思う。進化心理学や経済学、あるいはジャーナリズムや文学など様々なジャンルのメディアにおいて、「女性の上方婚」の存在の実証やその原因の解説、具体例などを見つけることができる。普通に生きていて友人や知人や見知らぬ人々の会話をしていたり、SNSにおける人々の書き込みを見ていても、「女性の上方婚」志向の存在は感じられるものだ

    「男性のつらさ」論についての雑感 - 道徳的動物日記
    ancv
    ancv 2023/12/02
    “恋愛・性・結婚・家庭という話題となると、現実から乖離したイデオロギー的かつ理想論的な主張が行われがちな傾向がある。そのために、大多数の人々が抱いている一般的な感情や感覚というものが軽視されがちだ。”
  • 女性哲学者が少ないのは、哲学が女性差別的であるから? - 道徳的動物日記

    昨日にアップしたGoogle社員による「反多様性メモ」についての記事では「一般的に、女性は男性よりも数学やソフトウェア・エンジニアリングに対する関心が低い傾向にある」「Googleの社員やソフトウェア・エンジニアの大多数が女性であることの原因は、男女差別ではなく、興味関心の対象に男女間で生得的な違いがあるためだ」という論点を扱った。 それに関連して、「哲学を専攻する学生や哲学の博士号を取得する院生に女性が少なく男性が多いことの原因は、男女差別ではなく、興味関心の対象に男女間で生物学的な違いがあるためだ」という趣旨の主張を行っている記事を紹介しよう。 heterodoxacademy.org https://www.aei.org/articles/does-philosophy-have-a-woman-problem/ Heterodox Academyに掲載されたこの記事は、女性哲学者

    女性哲学者が少ないのは、哲学が女性差別的であるから? - 道徳的動物日記
  • 「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン  - 道徳的動物日記

    The sociological religion of no biological differences between the sexeswhyevolutionistrue.wordpress.com 昨日に引き続き、進化生物学者・無神論者のジェリー・コインのブログからまたまた記事を紹介。 「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン アカデミック業界にはタブーであって自由な議論を行えない二つの論点が存在する、ということを私は生物学者として学んできた。第一の論点は「人種」…または、人口間の遺伝的な差異である。文化人類学者たちは、人種は「社会的に構築された」と言う。たしかに、それぞれの人種を明確に区別することのできる有限数は存在しないのだから、その限りにおいては文化人類学者たちの主張にも真実は含まれている。しかし集団間には遺伝的な

    「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン  - 道徳的動物日記
  • Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか? - 道徳的動物日記

    jp.reuters.com www.bbc.com やや時機を逸している感はあるが、今更ながら、Google社員のジェームス・ダモアが社内文書にて男女の生物学的性差などを論じながらGoogleの多様性制度を批判したために解雇されてしまった事件について、軽く英語記事を紹介してみようと思う。 www.nydailynews.com まず紹介したいのは、倫理学者のピーター・シンガーが8月10日に発表した「なぜGoogleは間違っているか:ジェームス・ダモアが社内文書のために解雇されたことは正当なのか?」という記事。 ダモアの文書についてのシンガーは以下のようにまとめている: ・まず、ダモアの文書は「一部の種類のジェンダー・ステレオタイプには、その根拠となる理由が実際に存在する」ということを論じている。具体的には、男性と女性とを比較すると女性の方には「他人に対して関心を抱きやすい」「分析を行った

    Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか? - 道徳的動物日記
  • 愛情と結婚の進化論と人類史 - 道徳的動物日記

    ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史(上) (NewsPicksパブリッシング) 作者:ニコラス・クリスタキス ニューズピックス Amazon 『ブループリント:「よい未来」を築くための進化論と人類史』では、基的には進化心理学や文化進化論などの考え方に基づきながら、人間には「社会性」がどのような形で備わっていて、どういう条件が揃えばそれらが表出されるか、といったことが論じられている。 こののメインとなる主張は、"私たちの遺伝子には社会や集団の「青写真(ブループリント)が組み込まれている"、というものだ。 世界には様々なかたちの社会があるとはいえ、どんなかたちの社会でも存続できるというわけではない。現に存続してきた社会とは、それが表面上はどれだけ多様であっても、根となる構造は共通しており「青写真」に基づいているのだ。逆に言うと、「青写真」を無視した構造の社会(人工的に

    愛情と結婚の進化論と人類史 - 道徳的動物日記
    ancv
    ancv 2023/11/08
    “配偶者がいない男性は、自分が属する集団内で暴力に訴えるか、ほかの集団を襲撃するかして、紛争を引き起こす。一夫一妻制を採用した政治体、国家、宗教では、このような暴力の発生率が下がり、”
  • 『男にいいところはあるのか?:文化はいかに男性を搾取して繁栄するか』 - 道徳的動物日記

    Is There Anything Good About Men?: How Cultures Flourish by Exploiting Men (English Edition) 作者:Baumeister, Roy F. 発売日: 2010/08/12 メディア: Kindle版 前回の記事でも紹介した、心理学者のロウ・バウマイスターの著作『Is There Anything Good About Men? :How Cultures Flourish by Exploiting Men(男にいいところはあるのか?:文化はいかに男性を搾取して繁栄するか)』を読み終えたので、軽く内容をまとめてみよう。 このでは、進化心理学と文化進化論の考え方を用いながら、社会における男性と女性それぞれの役割や扱われ方などが分析されている。バウマイスターは「エッセイ」であると表現しているが、学術的な

    『男にいいところはあるのか?:文化はいかに男性を搾取して繁栄するか』 - 道徳的動物日記
  • 「有害な男らしさ」論のイデオロギー - 道徳的動物日記

    まとまった文章を書く気力がないので、最近の議論を見ていて思ったことをだらだらと。 日のインターネットでは「男のつらさ」とか「男性の孤独」というトピックは周期的に話題になるが、今月は特にそれらの話題についての議論が盛んだ。 議論のきっかけは、noteで公開された「男性のつらさの構造」という記事であるようだ。 note.mu また、「男性のつらさ」という話題からは離れるが、今月は「有害な男らしさ」についての議論もちらほらと目にするようになった。例えば、例えば、月頭に公開された、池田小学校殺人事件の犯人である宅間守について分析した記事ははてブ数も500を超えており、かなり多くの人の目にとまったようだ。 gendai.ismedia.jp 「有害な男らしさ」の解決策としては「文化教育を変化させたり、男性が自分の弱さや苦悩を素直に表明できる環境を作ることで、男性を有害な男らしさから解き放とう」と

    「有害な男らしさ」論のイデオロギー - 道徳的動物日記
  • 読書メモ:『多文化時代の市民権:マイノリティの権利と自由主義』 - 道徳的動物日記

    文化時代の市民権―マイノリティの権利と自由主義 作者:ウィル キムリッカ 晃洋書房 Amazon 読んだのは一ヶ月前なので、多少記憶から抜け落ちているところもある。 また、原初が出版されたのは1995年と約三十年前であり、書のテーマとなる民族的マイノリティや移民の問題は、その後に色々と状況が変わって問題はますます複雑になっている(とくに移民の問題は日でもあれこれ騒がれているところだ)。そいいった状況の変化に合わせながら、ウィル・キムリッカは書の後にも『土着語の政治』や『多文化主義のゆくえ』など、アップデートされた多文化主義論を出版し続けている。……とはいえ、どちらのもそれぞれ邦訳を読んできたが、キムリッカの基的な主張は書から変わってない*1。また、他の二冊は執筆当時の社会の状況をふまえた時事論的な要素が含まれているのに対して、『多文化時代の市民権』は政治哲学の理論書という側面

    読書メモ:『多文化時代の市民権:マイノリティの権利と自由主義』 - 道徳的動物日記
  • リベラリズムにとって「手続き」と「平等」が大切な理由(読書メモ:『リベラリズム:リベラルな平等主義を擁護して』) - 道徳的動物日記

    リベラリズム: リベラルな平等主義を擁護して 作者:ポール・ケリー 新評論 Amazon ジョン・ロールズなどの特定の思想家の解説や思想史のではなくリベラリズムの「理論」への入門書が数少ないことには先日にも言及したが、今月の上旬にめでたく邦訳が出版されたポール・ケリーの『リベラリズム:リベラルな平等主義を擁護して』は現代の英米政治哲学におけるリベラリズム理論へとしっかり入門させてくれる、稀有なだ*1。 書でとくに中心的になるのが、ジョン・ロールズに由来する「政治的リベラリズム」と、ロナルド・ドゥオーキンなどに代表される「リベラルな平等主義」である。 …私は、書の主題はリベラリズムと呼びうる多様なアプローチのうちの一つであるとだけ主張する。私は、規範的政治理論としてのリベラリズム、もっと正確には、政治的リベラリズムと呼ばれうるものを扱う。政治的リベラリズムとは、もっと広いリベラル

    リベラリズムにとって「手続き」と「平等」が大切な理由(読書メモ:『リベラリズム:リベラルな平等主義を擁護して』) - 道徳的動物日記
  • 女性のための進化心理学?:『ジェンダーの終わり』読書メモ(2) - 道徳的動物日記

    The End of Gender: Debunking the Myths about Sex and Identity in Our Society (English Edition) 作者:Soh, Debra 発売日: 2020/08/04 メディア: Kindle版 先日の記事で書いたように、『ジェンダーの終わり:性とアイデンティティに関する迷信を暴く』ではトランスジェンダーやノンバイナリーに関する話題がメインとなるが、第7章や第8章ではヘテロセクシャルの女性や男性に関する進化心理学的な議論がなされる。6章以前のセンシティブな議論に比べると他愛のない話題になるのだが、個人的には7章以降の方が面白かった。 第7章では「デートとセックスにおいて女性は男性のように行動しなければならない」という、ジェンダー平等的な規範が「迷信」として批判される。 この章で著者が主張しているのは、「恋愛

    女性のための進化心理学?:『ジェンダーの終わり』読書メモ(2) - 道徳的動物日記
  • 読書メモ:『ジェンダーの終わり:性とアイデンティティに関する迷信を暴く』(1) - 道徳的動物日記

    The End of Gender: Debunking the Myths about Sex and Identity in Our Society (English Edition) 作者:Soh, Debra 発売日: 2020/08/04 メディア: Kindle版 裏表紙の賞賛コメントには『人間の性を考える: 心は「空白の石版」か』の著者でもあるスティーブン・ピンカーや『共感する女脳、システム化する男脳』の著者であるサイモン・バロン・コーエンの名前があるところから、「男女の生物学的な性差に関するかな」と思って購入してもらったのだが、実際にはトランスジェンダーやノンバイナリー(Xジェンダー)に関する議論が中心のだった。 また、内容としては明らかに「保守」寄りのものである(そのためか、ヘザー・マクドナルドやベン・シャピロなどの保守論客も裏表紙に名を連ねている)。そして、この

    読書メモ:『ジェンダーの終わり:性とアイデンティティに関する迷信を暴く』(1) - 道徳的動物日記
  • 『ガリレオの中指』、『人はなぜレイプするのか』、学問における事実とイデオロギーの関係 - 道徳的動物日記

    Galileo's Middle Finger: Heretics, Activists, and the Search for Justice in Science 作者: Alice Dreger 出版社/メーカー: Penguin Books 発売日: 2015/03/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 今回紹介するのは、私が最近読んでいるである、アリス・ドレガー (Alice Dreger)の著書『ガリレオの中指:異端者、活動家、正義の探求(Galileo's Middle Finger: Heretics, Activists, and the Search for Justice)』に書かれている内容。 『ガリレオの中指』は、活動家や学者たちのアイデンティティやドグマやイデオロギーがいかに科学的探求を歪めてきて、不都合な科学的知見を発表する科学者を攻

    『ガリレオの中指』、『人はなぜレイプするのか』、学問における事実とイデオロギーの関係 - 道徳的動物日記
  • 「保守的フェミニズム」 by ニーナ・シランダー - 道徳的動物日記

    www.psychologytoday.com 今回私訳して紹介する記事は、ニーナ・シランダーの「保守的フェミニズム」。 原文記事の先頭に付いている紹介によると、彼女はトラウマや酒や薬物などの乱用の治療を研究している臨床心理学者(博士号取得候補者)であるらしい。女性問題や公共政策にも関心がある、とのこと。 記事中で主張されている「保守的フェミニズム」には、個人の自己決定権だけを重視するのではなく家庭や社会のなかで役割を果たすことを通じた自己実現を強調する共同体主義的価値観も含まれていれば、資主義や西洋社会の利点を認めて強調する(合理主義的?)価値観も含まれているようだ。前者の価値観と後者の価値観は必ずしも一致するわけではないし、どちらか片方は認められてももう片方は認められない、という人も多いだろう。しかし、一般論として、現代のフェミニストや左派の多くはどちらの価値観にも否定的であるから、

    「保守的フェミニズム」 by ニーナ・シランダー - 道徳的動物日記
  • 男性はなぜ孤独であるのか(トマス・ジョイナー『Lonley at the Top』) - 道徳的動物日記

    以前に趣味で読んだ洋書の内容を紹介するシリーズ。今回の記事には自殺の話題が含まれているので、読む際には注意してほしい。 Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success 作者: Thomas Joiner Ph.D. 出版社/メーカー: St. Martin's Press 発売日: 2011/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 今回紹介する『Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success』の著者トマス・ジョイナー(Thomas Joiner)はアメリカの心理学者で、自殺とその予防について専門的に研究している人だ。『なぜ人は自殺で死ぬか(Why People Die by Suicide)』などの著作がある。一般向けに書かれたであるが、ジョイナー自身が自殺

    男性はなぜ孤独であるのか(トマス・ジョイナー『Lonley at the Top』) - 道徳的動物日記
  • 読書メモ:『BOYS 男の子はなぜ「男らしく」育つか』 - 道徳的動物日記

    ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか 作者:レイチェル・ギーザ 発売日: 2019/03/01 メディア: Kindle版 男性たちが持つ「男らしさ」は先天的に備わっているものではなく、社会関係やメディア表象などを通じて後天的に身に付くものである、ということを主張する。要するに、ジェンダー論にありがちな社会構築主義的な議論を説くである。 「男らしさ」とか「女らしさ」とかをめぐる議論ではとかく社会構築主義が主張されがちで生物学的な要因が無視されがちであり、ちょうど一年ほど前にそのことについて文句を言う記事を書いた*1。とはいえ、「男らしさ」に社会構築的な要素がまったくない、と主張するのも馬鹿げた話ではある。男性であるわたしが自分の人生を振り返ったり知人のことを観察したりしてみても、「あの時は男らしさを押し付けされそうになってイヤだったな」とか「あいつは明らかに所属している集団の影響

    読書メモ:『BOYS 男の子はなぜ「男らしく」育つか』 - 道徳的動物日記
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