週刊「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の人気漫画「美味(おい)しんぼ」で、東電福島第1原発を訪れた主人公が鼻血を出した描写が波紋を広げた問題をめぐり、10日、これらの場面を収録した単行本111巻「福島の真実2」が発売された。鼻血の描写は残した上で、主人公らの発言が一部修正された。 主人公が医者と話す場面では「(鼻血は)原発内での外部被ばくが原因ではありませんね」と因果関係を否定する表現に変更。実在の有識者が「福島がもう取り返しのつかないまでに汚染された」と話していた場面も、「震災前の政府の基準に従えば、住んではいけない所に多くの人が住んでいる」に変わった。 一方、政府に詳細な調査を求める発言が加わったり、実際の放射線量のデータを注として提示したりもしている。