実をいえば後期のJホラーで「プロット」や「物語」を重視した映画監督は二人いて、それが鶴田法男と中田秀夫だったかと思います。(『口裂け女2』の寺内康太郎も入れれば三人)そして、Jホラーが元々の特性であるPOVに収束していく(白石晃士と長江俊和の二人がこの流れの担い手ですが、長江さんに関しては最近小説家に転身してしたようです。)一方で、中田秀夫が一九六〇年代の話型がしっかりしたいわゆる「怪談」形式を志向したのは、考えてみれば正しい判断だったと今にして思うわけです。 その『怪談』に先行して小中千昭が脚本家として参加している『怪 〜ayakashi〜』があるわけで、その点一つとっても「アニメーション」のJホラーの中での役割が重要だったんだ、とヒノキオさんの地獄少女のレビューを読んで自分の不勉強を後悔することしきりだったり。 また、鶴田法男は『呪怨 白い老女』の三宅隆太とのタッグでテレビスペシャルの