地震が起こると、動物は普段とは異なる行動をすることがある。2024年元日に起こった能登半島地震で最大震度7の揺れに襲われた北陸でも、そうだった。震度5強を記録した石川県宝達志水町に住む御年99歳、深井かず子さん宅の猫ハナ(メス、13歳)は、激しい横揺れで開いた玄関の戸をすり抜けて家を出て行き、一晩帰ってこなかった。余震が続く夜、かず子さんの娘・紀美子さんはハナの安否が心配で眠れなかった。深井さん母娘が当時の心境を語ってくれた。 (末尾に写真特集があります) 川に流されていた子猫をもらう 深井さん母娘とハナの出会いは13年前。紀美子さんが職業訓練校の講師をしていたころ、生徒の子どもが段ボール箱に入って川に流されていた子猫4匹を助けた。そのうちの1匹を深井さん宅に引き取り、現在に至っている。「選んだわけではないけれど、一番かわいい子が来たね」と青い目の子猫を歓迎した。「わかりやすい名前がいい」