共同通信の世論調査によると、森友学園問題を巡り公文書改ざんを強制され、近畿財務局職員が自殺したとされる問題について、政府は再調査する必要があるとの回答が82.7%に上った。
共同通信の世論調査によると、森友学園問題を巡り公文書改ざんを強制され、近畿財務局職員が自殺したとされる問題について、政府は再調査する必要があるとの回答が82.7%に上った。
森友学園との国有地取り引きに関する交渉記録の情報公開請求に対し、財務省が実際には存在する文書を「すでに廃棄した」として開示しなかったことをめぐる民事裁判で、大阪地方裁判所は、「意図的に不開示にした違法な行為で、相当に悪質だ」と批判し、国に賠償を命じました。 しかし、その後、財務省の佐川元理財局長の国会答弁に合わせて意図的に廃棄されたことや、職員が保管するなどして残っていた文書もあることが明らかになり、大学教授は国に1100万円の賠償を求める訴えを起こしていました。 25日の判決で、大阪地方裁判所の松永栄治裁判長は「財務省は国民主権の理念に反する極めて不適切な動機で記録を廃棄し、残っていた文書も意図的に不開示にした。違法行為は明らかで、相当に悪質だといわざるをえない」と批判し、33万円の賠償を国に命じました。 判決について、原告の代理人の阪口徳雄弁護士は、故意に開示しなかったと認定した点を評
西村康稔経済再生担当大臣は6月24日、会見を開き、現在の専門家会議の廃止を発表した。今後は新型インフルエンザ等対策有識者会議のもとに、新型コロナウイルス感染症対策の分科会が設置される。 同日、日本記者クラブで記者会見を開いていた専門家会議の尾身茂副座長はこの件について問われ、この専門家会議の会議体の変更については「知りませんでした」と明かしている。 構成員の選任、今月中に 西村経済再生相は記者会見で、今後も感染拡大防止と経済活動との両立を目指していくとし、専門家からの助言を受けることに変わりはないと語った。 その上で、今後は「特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)との関係をより明確にするため位置づけを改め、新型インフルエンザ等対策有識者会議のもとに、新型コロナウイルス感染症対策の分科会を置く」方針を示した。 これまで、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は新型コロナウイルス感染症対
「持続化給付金」の事業を国から委託された社団法人が、業務のほとんどを大手広告代理店に再委託していることについて、梶山経済産業大臣は問題はないという認識を示しました。 これについて、梶山大臣は2日の記者会見で「いろんな業務が混じっている。ウェブでの申請に限っていて、どういう人材をどこに張り付け、どういう手順を踏んで支給するかという中で、こういった形を取った」と述べました。 そのうえで、電通に直接委託しなかった理由について、梶山大臣は「過去に電通が直接補助金などの交付事務を受託した際に、受け取った人から国の制度に応募したのに振り込み元が『電通』だったことから、問い合わせが集中したことがあった。そのため電通からは直接受託しないことを原則としていると聞いている」と述べ、再委託に問題はないという認識を示しました。 経済産業省は、業務を民間に委託するために公募を行い、競争入札の結果、「サービスデザイン
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う支援策として、20日から始まった「雇用調整助成金」のオンラインの申請システムで、申請した人の名前や電話番号などの個人情報がほかの申請者に見られる状態になっていたことが分かり、厚生労働省は現在、受け付けを中止しています。復旧のめどは立っていないということです。 しかし、申請するための専用の画面にアクセスすると、ほかの申請者の名前やメールアドレス、それに電話番号などが見られる状態になっていたということで、一般の申請者からの問い合わせを受け、現在、受け付けを中止しています。 厚生労働省によりますと、同じタイミングでシステムに登録すると本来、個別に割りふられるはずのIDが同じになり、個人情報が見られる状態になっていたということです。 受け付けを中止する前に登録を済ませた人はおよそ2000人に上るということですが、このうち何人の個人情報が漏えいしたかは分かっていない
なぜ病床数を12→322へ増やせたか ――鳥取県では、新型コロナウイルスの感染者がゼロのうちから様々な対策を講じ、県内初の感染が分かってからも、平井知事の記者会見での説明が「わかりやすい」とSNSでも話題になっていました。 平井伸治知事(以下、平井) 新型コロナウイルスが中国で注目を集め始めた頃から、大きな影響がいずれ来るかもしれない、先手を打つことができればと考えてきました。実は私たちにとって、2009年に流行した新型インフルエンザ対策が記憶に新しいんですね。当時、鳥取県内にも感染が広がりました。「これは始まると早いだろう」とにらんで、1月21日から新型コロナウイルス対策の組織を鳥取県庁に立ち上げました。新型インフルエンザの時、我々が取り組んだ感染症対策をベースにして考えていこうと。 県内には高齢者の方が多く、基礎疾患を持つ方もいらっしゃる。そうした方々を抱えながら、病院の数は決して潤沢
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政府と民間が資金を出して運営する官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」が出資した事業のうち、少なくとも七件が機構の株主企業六社に関連していたことが本紙の取材で分かった。公的資金が株主企業に還流された形で、機構の中立性が揺らぐ可能性がある。機構の投資先を決める内部組織に投資先企業の役員がいたことも判明。識者は、公的投資の名目で私企業の利益を図る「利益相反」の疑いを指摘する。 (大野暢子) 本紙は、機構が二〇一四~一九年に公表した出資三十二件の内容を事業報告などから調べ、株主六社に関係する出資を計七件確認した。総額は百九十六億円。出資全体の三割にあたる。 株主の出資額の二十倍超を支援した例もある。機構は一四年九月、中国・寧波への商業施設出店事業に百十億円の出資を決めた。この事業は、機構に五億円を出資する株主の「エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング」(大阪市)が中心を担っ
各府省から送られてきた数々の不開示決定通知書。首相との面会に関する文書は「不存在」と記されていた=東京都千代田区で4月10日撮影 「霞が関には闇から闇に消える文書がある」 2017年の春、こんなミステリアスな話を官僚OBから聞いたのがきっかけだった。私は同僚と「公文書クライシス」取材班を発足させた。2年以上に及ぶ取材で見えたのは、あらゆる手段を使って記録の公開を避けようとするすさまじい隠蔽(いんぺい)体質だった。 私たちの取材に、20人近い現役官僚が重い口を開いた。彼らが明かした公文書を隠す手口は大胆かつ巧妙だ。 表に出したくない記録があれば、業務で使っている明らかな公文書であっても、「個人のメモだ」と言い張って情報公開請求の対象から外す。近年は電子メールで重要なやりとりをし、それが残っているのに「メールは電話で話すのと同じだ」などという理屈で公文書にはしない。ウェブで公開されている公文書
公文書を「国民共有の知的資源」とうたう管理法の理念が、あまりにも軽んじられている。 「桜を見る会」の招待者名簿廃棄問題は、安倍政権が公文書管理の制度を恣意(しい)的に運用している疑いを深めた。ポイントは二つある。 まず、内閣府は5月、共産党議員から資料請求を受けた直後に今春の開催分をシュレッダーにかけていた。公文書管理の指針は2年前の改定で、保存期間を1年未満とできる軽微な文書の種類を定めた。内閣府はこれを根拠に名簿を廃棄した。 だが、他の省庁は招待者名簿の基になる省の推薦者名簿を1年以上保存している。翌年以降の名簿作成などに必要だからで、招待者名簿だけがすぐに廃棄されるのは不自然だ。 もう一つは名簿の電子データの削除だ。削除後も最長8週間は外部媒体にバックアップデータが残る仕組みで、議員の請求を受けて復元できた可能性もあるが、そうしなかった。菅義偉官房長官は「バックアップデータは組織で共
我が家はベネッセの顧客情報流出で、詫びQUOカードをもらった口なんですが、 ベネッセ本体に初の賠償命令 情報漏洩事件で東京高裁 :日本経済新聞 事件ではシンフォームで働く派遣社員が顧客情報を流出させたとされる。ベネッセによると、流出した個人情報は約2895万件と推計される。 そのときは、「まあ、こどもちゃれんじで相当お世話になったし、個人情報流出は覚悟していたところもあるからな」と鷹揚に構えていました。 でも今回の問題では、ベネッセには拭いきれない不信感を抱きました。 文科相 「大学入学共通テスト」採点の委託業者に厳重抗議へ | NHKニュース 20日の衆議院文部科学委員会で、国民民主党の城井崇議員は、ベネッセが、その当時行った首都圏の高校の教諭向けの研究会で、みずから採点業者であることをうたって、自社の模試などを宣伝する資料を配布していたと指摘しました。 これについて、萩生田文部科学大臣
「半額補助」守らず 性暴力被害の相談を受け支援するワンストップセンターの運営費(機能強化を含む。2018年度)をめぐって、安倍内閣は、国の財政支援が総計で2億5000万円(44カ所)必要だったのに予算の範囲に収めようとして、24カ所で計8000万円削減していたことが分かりました。予算不足への対応が急務となっています。 性暴力被害者ワンストップ支援センターの運営は、各都道府県の事業です。国は「性犯罪・性暴力被害者支援交付金」(17年度新設)で、運営費の2分の1を補助するとしています。 本紙が情報公開請求した資料によると、交付金を申請した44都道府県の運営費は5億477万円。2分の1の2億5238万円が交付金所要額とされました。しかし、交付金の予算額は1億7280万円です。実際の補助は3分の1にとどまります。 首都圏のある県の交付金申請文書に添付された県予算見積調書には、「補助率1/2だが、他
厚生労働省の統計不正問題で第三者委員会がまとめた調査結果について、その原案を厚生労働省が作成していたことがわかりました。専門家は「これでは第三者の調査とは言えない」と指摘しています。 厚生労働省によりますと、調査結果の報告書は厚生労働省の人事課が原案を作成し、それをもとに第三者委員会が取りまとめたということです。 厚生労働省は「第三者委員会には事務作業を担う人員がいなかったため、事実関係の部分を中心に事務局を務める人事課で原案を作成した。問題だとは考えていなかった」と説明しています。 企業などが設けた第三者委員会の調査に詳しい久保利英明弁護士は「第三者による調査は対象組織の人にタッチさせないのが基本だ。調査結果の原案をどうするかは最も大事なポイントで、これを役所が行っているようでは第三者の調査とは言えない」と指摘しています。 この調査をめぐっては、厚生労働省の幹部が聞き取りに同席していたこ
政府が成立を目指す、水道事業を「民営化」しやすくする水道法改正案に関連し、海外で民営化の失敗例が相次いでいる問題で、公営に戻した海外の事例を、厚生労働省が3例しか調べていないことがわかった。調査は2013年に実施し、07~10年の事例だった。再公営化事例は00~14年に35カ国で180件あったとの報告もあり、野党側は再調査を求めている。 改正案は参院厚生労働委員会で4日午後にも採決され、可決される見通し。 再公営化の調査数は、この日の厚労委で立憲民主党の石橋通宏氏が厚労省から確認したと明らかにした。先進国5カ国と途上国5カ国を対象とした3例だった。厚労省が策定した「新水道ビジョン」に関する調査で、法改正のためではなかったという。 根本匠厚労相は「失敗した事例をしっかり分析し、水道法を改正して公の関与を強化する今回の仕組みにしている」と強調。「大事なのはその事案に共通する問題点、課題。本質の
政府の所得関連統計の作成手法が今年に入って見直され、統計上の所得が高めに出ていることが西日本新聞の取材で分かった。調査対象となる事業所群を新たな手法で入れ替えるなどした結果、従業員に支払われる現金給与総額の前年比増加率が大きすぎる状態が続いている。補正調整もされていない。景気の重要な判断材料となる統計の誤差は、デフレ脱却を目指す安倍政権の景気判断の甘さにつながる恐れがある。専門家からは批判が出ており、統計の妥当性が問われそうだ。 高めになっているのは、最も代表的な賃金関連統計として知られる「毎月勤労統計調査」。厚生労働省が全国約3万3千の事業所から賃金や労働時間などのデータを得てまとめている。1月に新たな作成手法を採用し、調査対象の半数弱を入れ替えるなどした。 その結果、今年に入っての「現金給与総額」の前年比増加率は1月1・2%▽2月1・0%▽3月2・0%▽4月0・6%▽5月2・1%▽6月
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