34歳になった。統計上は「若者」と括られる限界は35歳。普通の会社員なら意識の切り替えを余儀なくされるところだけど、そもそも普段から平成生まれを相手にしている大学教員としては、さすがに彼らと同じ若者だなどという自意識は持てない。さりとて変化することを止めたり、成長に限界を感じたりなんてこともまったくない。体力はむしろついてきているくらいだし、年齢を感じることと言えば、先月初めて髭に白髪を発見したことくらいか。いやこれはさすがにエグったけど。 立場の上で言えばこの春から昇進したわけで、いよいよのっぴきならない大人の世界が待っている状態だ。それは僕個人がどう思うかといったこととは関係のない領域だし、そういうことをめんどくさいとしか思えないほど不器用でもないおかげで、いまのところ困った思いはしていないけれど、もしかしたらそれも相対的な話なのかもしれない。ボーダーラインは、いつもそれを越える瞬間で