病気を抱えていた野生のキツネと、それを救った人間の男性。言葉では通じ合わない1人と1匹のあいだに、特別な友情が生まれた。キツネはいまでは森で男性を見かけると、尻尾をぶんぶんと振りながら駆け寄ってくる。一緒に森の散歩を楽しむ仲だ。 【動画】ダンロップさんを見ると、キツネは尻尾を振って駆け寄る 男性は69歳のボブ・ダンロップさんだ。イギリス南部、ケンブリッジシャー郡・リトルポートの小さな村で暮らす。人口1万人に満たない、田園の中ののどかな村落だ。 昨年12月のある日、野生動物の行動を観察しようとダンロップさんが設置した自宅屋外のカメラに、1匹の若いキツネが映り込んだ。キツネは、どこか苦しそうだ。地元紙のケンブリッシャー・ニュースによると、尻尾にできた疥癬に苦しんでいたという。疥癬は寄生虫による皮膚病で、激しいかゆみを生じる。 手を差し伸べたダンロップさん「好きで面倒を見ていました」哀れに思った