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ブックマーク / book.asahi.com (6)

  • 文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1|好書好日

    第128回文學界新人賞 受賞作品「ハンチバック」 親が遺したグループホームで裕福に暮らす重度障害者の井沢釈華。Webライター・Buddhaとして風俗体験記を書いては、その収益を恵まれない家庭へ寄付し、Twitterの裏垢では「普通の人間の女のように子どもを宿して中絶するのが私の夢」と吐きだす。ある日、ヘルパーの田中に裏垢を特定された釈華は、1億5500万円で彼との性交によって妊娠する契約を結ぶ――。 療養生活という名の引きこもり 取材は市川さんが両親と暮らす自宅で行われた。お母さんに案内された部屋で、市川さんと目が合った瞬間、その射貫くような眼差しに気圧された。市川さんは筋疾患先天性ミオパチーという難病により、人工呼吸器を使用しているため、発話に大変な体力を使い、リスクもある。そのため取材も、あらかじめメールで回答をもらい、補足のみ、最小限お話いただく形をとった。 目力の強さはそれが市川さ

    文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1|好書好日
  • 特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂

    記事:平凡社 坂龍一さん(2013年5月撮影) 撮影:榎佳嗣 書籍情報はこちら バッハの「マタイ受難曲」を聴くと、まさに「音楽に救われる」という感じがする ――東日大震災と原発事故はだれしもにとってたいへんショッキングなできごとだったと思います。坂さんはどうお過ごしでしたか。 坂龍一:うーん……、直後はやっぱり、音楽を聴く気になれませんでした。 ――音楽家の方でも、音楽が聴けなくなるんですか。 坂:ええ、(音楽家には)きっとそういう人は多いと思いますよ。それで、ずいぶんと経ってから……、ひと月ほど経ってからかな、やっと聴いてみようかなと思ったのは。 ――そのときに、慰めや励ましになったもの、あらためて立ちかえったものってありますか。 坂:それは、やっぱりどうしてもバッハの「マタイ受難曲」です。僕のまわりの音楽好きでも同じようにいう人は多いけれど、やっぱり特別な曲ですね。「また

    特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂
  • 「好書好日」は2周年を迎えました 「新しい生活様式」を考えるためのオススメ本を紹介|好書好日

    働き方を見直してみよう 働くことに対してモヤモヤを抱える人たちに向けた特集「働きざかりの君たちへ」など、好書好日では様々な「はたらき方」を提案する記事を随時掲載しています。リモートワークの推奨などで労働環境が様変わりするなか、今までの働き方を見つめ直してみたい方にお薦めしたい記事です。 ◆独立研究者・山口周さん 激変する時代と価値観に合わせ、働く意味を見いだすための3冊 山口周さんは、ベストセラー『ニュータイプの時代』で、旧来の価値観から、「組織間を越境する」といった新しい思考・行動様式で新たな価値を生み出す人が活躍する時代になるといいます。働き方も生き方も、パラダイムシフトの真っ只中。自身をアップデートしていくために、どんな意識を持って働くべきなのか、オススメのを紹介してもらいました。 ◆働き方を拡張する雑誌「仕事文脈」 やりがいでも能力開発でもない キャリアアップ、リーダーシップ——

    「好書好日」は2周年を迎えました 「新しい生活様式」を考えるためのオススメ本を紹介|好書好日
  • 本をご近所におすそわけする「読む団地」 暮らしているのはどんな人?|好書好日

    文・写真:土井大輔 がコミュニケーションの媒介に 「吸い寄せられるように、ここに住もうと決めた」と話すのは、会社員の長谷川大輔さん(26歳)です。Web制作会社に転職したのを機に、5月下旬、大阪にある実家から引っ越してきました。「が好きな人にはこれ以上の環境はないし、あまり読まない人もを手に取るいい機会になると思います」。これまで仕事関係のを中心に読んできたという長谷川さんですが、ここで最年少18歳の入居者に薦められた山里亮太さんの『天才はあきらめた』やアート系のなどに興味を持ったそうです。 「読む団地」の特徴は、がコミュニケーションの媒介となっていることです。共用スペースにはエッセイや小説、マンガなど約1500冊のがあり、入居者はこの場所で読んだり部屋に持ち帰ったりできます。これらはブックイベントや美容院などでの「間借り屋」を営むtsugubooks(ツグブックス)が選ん

    本をご近所におすそわけする「読む団地」 暮らしているのはどんな人?|好書好日
    daysleeeper
    daysleeeper 2020/07/09
    「読む団地」(ジェイヴェルデ大谷田)北綾瀬徒歩15分
  • 小学5年の竹宮ゆゆこさんを撃ち抜いたブルーハーツの曲 ドブネズミが美しいってどういうこと?|好書好日

    (なんだ!? なんだ!? なんだ……っ!?) 走って乗り込んだエレベーターの中で、服の上からでも見てわかるほどドコドコ脈打つ自分の胸を、あの日の私はじっと見つめていました。 小学校五年生の、あれは確か冬のこと。外はもう薄暗い夕方。 いつものように友達の家で遊んでいると、その子の高校生のお姉さんが帰宅してきました。 友達とお姉さんは、子供部屋をシェアしていました。お姉さんの勉強机の上には黒のミニコンポがドーンと鎮座していました。うちには当時ラジカセしかなくて、そのマットな黒の未知の機材には、以前から得体の知れないアンタッチャブルな迫力を感じていました。 お姉さんは制服のまま、おもむろにミニコンポの電源を入れ、 「音楽かけていい? あんたらも、そろそろこういうの聴いたっていいでしょ」 片手で一枚のCDを掴み、こちらに向けて見せてきました。ちらっとそっちに目を向けたその瞬間。 あ、となぜか、息が

    小学5年の竹宮ゆゆこさんを撃ち抜いたブルーハーツの曲 ドブネズミが美しいってどういうこと?|好書好日
  • 滝沢カレンの「砂の女」の一歩先へ|好書好日

    撮影:斎藤卓行 ある暑い夏の日。 昆虫探しに沸騰していた男、ヨシムネがいた。 新種の昆虫がないかを暑い夏だというのに毎日のように探す生活だった。 なかなか新種は現れず、明日から仕事だという夏の前日だった。 「いやぁ暑いな。今日も新種が見つからなかったらまた次の夏までお預けだな」とヨシムネは自分で決めていた。 その日は、降りたい駅を寝過ごしてしまい終点間際の駅でとっさに降りたヨシムネだった。 「来すぎたな。まぁでも草木がおおいし、なんか新種がある予感がするし、いいか」 ぼそっと自分の寝過ごしたことを気にしない発言をした。 その駅には人っ子1人おらず、駅員さんの姿すらなかった。 線路を見つめると暑さでゆらゆらとして見える。 灼熱を思いっきり吸い込んだ鉄の線路は見るからに暑そうだった。 風ひとつ吹かない駅。 静けさに響き渡るセミの鳴き声にヨシムネはぼっと見つめていた目線を起き直し、ワクワクし始め

    滝沢カレンの「砂の女」の一歩先へ|好書好日
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