東京・高田馬場駅から徒歩数分、事務所が入居する雑居ビルの玄関先に、汗を滲ませて現れた指宿昭一氏。胸元に弁護士バッジをつけていなければ、どこにでもいる普通のおじさんと言って差し支えないだろう。 ⇒【写真】名古屋入国管理局の施設で亡くなったスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんの遺族 だが、彼こそが今年3月、名古屋の入管施設で亡くなったスリランカ人女性の代理人を務め、外国人技能実習生制度廃止の陣頭に立ってきた人物なのである。46歳で弁護士となった後、14年間闘い続けてきた外国人技能実習生制度とは。そして、中高年からのリスタートとは……? 政府が国際社会からの追及を避ける外国人労働者問題――アメリカ国務省から「人身売買と闘うヒーロー」に選ばれ、どんなお気持ちですか。 指宿:1か月前に選出されると電話で知らされたのですが、急に“ヒーロー”と言われてびっくりしてます(笑)。仲間に会うたびに「“