コラム別に読む : 地図と愉しむ 東京歴史散歩 地形篇 [著]竹内正浩 - 青木るえか | BOOK.asahi.com：朝日新聞社の書評サイト

■山と谷のうんちくが愉しい タイトルに「愉しむ」とあるが、愉しめなかったなあ。いや、内容が薄いとかダメとかいうのではないのです。古図と、現在の地図や写真を並べて、東京の町がどのように変貌したかをわかりやすく紹介してある。第２部が「東京お屋敷山物語」で、昔こんなお屋敷があったところで……と、「お屋敷」を中心に見ている。愉しめなかった理由は、一にも二にもその「お屋敷」にある。明治の地図の「ナントカ伯爵邸」「カントカ子爵邸」、その広さを、現代の地図と比べられることで、まざまざと見せつけられるようだ。資産家打倒！の念がむらむらと湧き上がる。 しかし革命などなくても現在、お屋敷はバラバラに切り売りされて往時をしのぶものなどなく、金持ち（主に大名華族や実業家）はその財を失ったわけだ。それで私の恨みは雲散霧消したかといえば、切り売りされたってまだまだその土地は広く、さらにそこは一等地である。うちが一生働

[bt-shouichi]

昔の華族どもや金持ち連中の屋敷の広さと立地に対する恨みつらみ。今は切り売りされてしまっているのに、このナイスなひがみｗ

[interferobserver]

この手の「醜い心」は金持ちがきちんとノーブレス・オブリージュを果たしていれば、少なくとも自然には出てこないと思う。テーマ違いの書評にすら書いちゃうのは症状重いけど、かなり共感できてしまう……。

[siiko]

変わった読み方をする人なんですね。