北海道広尾町には音調津（おしらべつ）と言う小さな漁港がある。 元はアイ..

北海道広尾町には音調津（おしらべつ）と言う小さな漁港がある。 元はアイヌ語でo-shirar-un-pet と発し「川尻に・岩・がある・川」の意味になると言われている。 川はアイヌ語で「ベッ」「ペッ」で、芦別とか遠別とか「別」で漢字表記することが多い。 だからオシラベツを例えば「尾白別」とかにしても良かったんだけど、 江戸時代の文人か漁場の請負人か松前藩士か幕臣か、あるいは明治時代の開拓使の役人か、とにかく誰か知らないけどアイヌ語地名を漢字で表記しようとした時にセンスを発揮した。 すなわち、オシラベツの音から連想させて、港を意味する「津」の字を地名に当てた。当時から小さな港があったのだ。 音と調べ（メロディ）という字面も文脈的だ。音色が聞こえてくる港のような印象を与える良い地名にした。 もちろんこれは問題で、もともとの「川尻に岩がある川」の意味は日本語で上書きされた。 アイヌの人々が住んで

[nomitori]

台湾の高雄も、原住民の呼び名ターカウに大陸から来た漢族が打狗（ダーグォ）という字を当てて、それを日本人が高雄（タカオ）と字を変えて、戦後、字はそのままで高雄（カオション）となった…地名に歴史あり

[bokmal]

北海道の地名増田

[sierraromeo]

こんな感じの文章が挟まってるSF小説ある

[baroclinic]

なんでこんなの増田でやってるのか分からんけど好きなコラム

[anus3710223]

音調津……なんて素敵な響き……

[toomuchpopcorn]

この前は十勝支庁更別村で、今回はそこから南下した十勝支庁広尾町。｜地域密着ねたは好きだ。

[zefiro01]

ここは襟裳岬から黄金道路を車で一時間ほど北上して広尾本町に至る直前に有る昆布や鮭漁を主にやっている小さな漁港。わざわざ観光で訪れる場所でもないけど釣り客はそれなりに見た

[kamezo]

地名はおもしろい／なぜかサンクトペテルブルク→ペトログラード→レニングラード→サンクトペテルブルクを思い出した。

[yujimi-daifuku-2222]

何となく仕事して、子育てしてで人生あっという間に過ぎてしまう。/こうして時おり無目的に知識を摂取できるのは増田の美点。

[makou]

標津漁港もありますけど。あ、でも音調津のほうが古いのかな。

[Yaly]

一方、北海道寿都町には歌棄（うたすつ）と言う小さな集落がある。

[segawashin]

これは知らなかった。漢字を当てた北海道の地名では、朱鞠内と並ぶ字面の良さではないか。本来のアイヌ語の意味を上書きしてしまった問題は増田の指摘通りでもあるんだけど。

[quick_past]

これはいい増田。音＋調律。おとのしらべ。美しい

[ssids]

"ペッ"（川）由来でサロベツだったり紋別だったり長万部だったり、そして～別と付いているもの全部が"ペッ"由来でもないという

[pappagie]

士別と標津（どちらも「しべつ」）みたいな同音異字の地名も、漢字をあてるときの事情が知りたいなー（願望）

[shoh8]

地名には歴史が詰まってるなあ

[tomoya_edw]

民明書房のオチがあるかだけ気になって内容が頭に入らなかった。釣り増田は害悪。

[takeshi1479]

数年前に出張のついでに通ったなぁ。あれだよね、帯広空港へ行く飛行機から見えるよねたしか。

[aTogc]

歌棄(うたすつ)とかも好き

[knok]

そんな全国にある津の中でも三重県の津市は単独で強さを感じる

[filinion]

元がアイヌ語だから、「カップ」だの「チャロ」だの日本語として耳慣れない地名になるのはわかる。だがなぜ「ブイマ」が「冬窓床」、「トンケシ」が「富岸」なのか。「部位真」「屯芥子」とかじゃあかんかったのか。

[BigHopeClasic]

この十勝・釧根地方を中心とした酪農ベースの北海道近現代史にやたら詳しい増田の正体がいつも気になって仕方ない。

[Ayrtonism]

一つ賢くなった（セミナーなんかで言うところの「おみやげ」をもらった気分）。

[timetrain]

ゴールデンカムイを見ていて、あのあたりのいろんな用語の元の意味がわかるといいんだろうなと思うことはいっぱいあるわ

[kuroyuli]

はてなトップで記事タイトルが「元はアイ・・・」ってなってたから、元はアイドルの「おしらべつ」さんが活躍したことに由来する　とか勘違いしたｗ

[lady_joker]

親エントリとのギャップがすごい

[thesecret3]

札幌・・サホロベツは「大きな乾いた土地」・・ベツがつくけど川はないのかな。

[frantic87]

北海道にはよう漢字を当てたなって地名がいくつもある。オベリベリ→帯広とか。占冠（シムカップ）までいくと芸術。

[yuzuk45]

面白いなー

[mugi-yama]

なんかの専門誌（「月刊国語教育」とかそんなの）の巻頭コラムみたいな上品な文章だなあ

[tsubo1]

20世紀前半にロシアや東欧から山ほどアメリカに移民したのだが、彼らの苗字は元のスラブ語系のものからアングロサクソン系の音韻体系に上書かれて住民登録されたから、表記の揺れがある話とか思い出した。

[flirt774]

「自由」を作った福沢諭吉みたいな人。自国語を作るのはどんな気分かと考えてみたけど、プログラマーが日常行う名前付けが近いのかもと思った

[sds-page]

北海道は〇〇別の地名多過ぎと思ってたけどこういうパターンもあったんだな

[spark7]

「くさタイプの津」ワロタ