浮かぶNTTの真の狙い 東西の規制緩和が本丸か

日経クロステック榊原康 NTT法の見直し議論を巡っては、国際競争力の確保や政府保有株の放出に注目が集まりがちですが、NTT持ち株会社の最大の狙いは、NTT東西が抱える将来の課題に対して道筋をつけることにあるような気がしています。NTT東西の固定音声関連サービス収入はじわじわと減っており、今後もこの傾向は続く見通しです。これを補えるような製品・サービスを見いだすのは容易でなく、NTTグループ関係者からは「NTT東西は将来を展望できず、厳しい」といった悲観的な話ばかりが聞こえてきます。 日経ビジネス堀越功 私も同感です。NTTは今回のNTT法見直しを契機に、グループの中で最後に残るNTT東西の課題をクリアしようとしているのではないかと見ています。 「破壊者」と呼ばれた前社長の澤田純氏の体制以降、NTTグループは大きくその形を変えました。海外事業の再編に始まり、NTTドコモの完全子会社化による新