「新自由主義」や「自己責任論」は実在するか？（読書メモ：『＜学問＞の取扱説明書』） - 道徳的動物日記

改訂第二版〈学問〉の取扱説明書 作者:仲正昌樹 作品社 Amazon 久しぶりに写経っぽい読書メモ。 「新自由主義」という言葉自体にも気をつけなくてはいけません。日本語の「〜主義」、あるいは英語の＜〜ism＞という言い方はすごく曖昧です。「マルクス主義」とか「ヘーゲル主義」「カント主義」などの個人名が付いている時の「主義」は、その固有名詞と結びついてる特定の思想やイデオロギーに自覚的にコミットしていることを意味するわけですが、「自由主義」とか「社会主義」、あるいは「フェミニズム」になると、その幅がかなり広くなります。むしろ思想傾向とか、基本的な考え方の枠組みくらいのゆるい意味で理解した方がいいかもしれません。「民主主義」だと、そもそも英語にすると、＜democracy＞で、「主義」「思想」ではなくて、「制度」です。「資本主義 capitalism」も、思想的な意味での「主義」ではありません

[nt46]

労働者派遣法を改正しなければ生き残れないとする"生の哲学"が新自由主義だったのでは。引用部分から判断する限り、意図的に仲正は議論を周辺に散らして、"藁人形化"してるように見える。まあ元統一教会だし。

[kozakashiku]

"日本は欧米に比べて文学者や批評家が思想論壇のスターになりやすく…ふわふわとした精神論や情緒的なレトリック、ラディカルなだけの放言が目立ちやすい"

[Baru]

引用されている文章に80％同意。そもそも新自由主義にせよ自己責任論にせよ、批判側も擁護側も藁人形論法がまかり通りすぎ。定義と論理的思考をもっと大事にしようよ。

[takahire_hatene]

資本主義に対する疑念や、自制などはいっさいなく、ただひたすらに資本主義を否定するものをいちゃもんで攻撃している。マルクスの資本論の副題は「経済学批判」であるが、資本主義者は批判を無視し、攻撃だけする。

[howlingpot]

実証研究では、80年代から不安定就労層(無期契約正社員以外の零細自営業含む就労者)のシェアはほぼ一定で、派遣法改正直前の2002年より2007年の方がむしろ小さい。恐らく派遣法改正は既存の脱法請負等を代替しただけ。

[Domino-R]

とりあえず双方共に藁人形を殴っているだけらしいというのはわかった。

[maeda_a]

新自由主義者と名乗る人などおらず、ネオリベとは単に気に入らないものや人に貼りつけるレッテルでは、という批判は確かにある。 https://bit.ly/3C8ThvA https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=865

[lcwin]

「新自由主義」や「自己責任論」って経営や労働や家族社会における社会のあり方の問題がベース・・のイメージかな。ある種シンプルにでだいたい括弧書きの「サバンナ」や「弱肉強食」に置き換えられるというのはまあ

[toraba]

実在するもなにも「新自由主義」は「ネオリベラリズム（neoliberalism）」の和訳だから別に日本だけのガラパゴス概念ではないのでは？国際シンポジウム『新自由主義と保守主義』https://youtu.be/zJ8dsBU5kKY?t=588

[koo-sokzeshky]

素人意見ながら、内面化された価値観を俎上に乗せるために「〜主義」という言い方はもっと気軽に使うべきと思っている。けど過度な単純化やニュアンスの変質の問題はあるので、藁人形的用法への批判も理解できる。

[takashi1982]

仕事が忙しくなる前までは仲正氏の著書をひととおり読んでいたが、別の著作で（現代思想を扱っていても）自分も近代主義者だというような趣旨を述べていたのでロールズもそうだし丸山もある意味親和的だと思う。

[world3]

いい感じ。確かに時々いるよね「共産主義よりも資本主義の方が人を殺してる」とか言っちゃう左側の人。

[mouseion]

何故か今の自民党の政治は正に左派的な暴力革命を目指してるから酷いな。

[xxix29]

「新自由主義」や「自己責任論」の構成要素を列挙すると悪い要素しかでてこない感ある。現実の事物は何事も良い面と悪い面がある。悪い要素のみで構成されたものは批判者にとって都合のいい藁人形だろうな。