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フィクションを見る時だけ女になる男 - 真顔日記
私は男として日々を暮らしているが、フィクションを見る時は、女になることが多い。たとえば、漫画『君... 私は男として日々を暮らしているが、フィクションを見る時は、女になることが多い。たとえば、漫画『君に届け』を読むたびに、主人公の爽子に感情移入して、風早くんに恋をしている。『君と100回目の恋』という映画を観た時は、主人公の女に感情移入して、恋人役の坂口健太郎にときめいていた。そして、aikoの音楽を聴いている時の自分は完全にaikoである。 しかし日常で街を歩いている時は、かわいい女に自然と目がいく。かっこいい男は別に見ない。フィクションの中でだけ性別が逆転しているんだろうか。 『君に届け』は作品の仕組みとして、主人公の爽子にいちばん感情移入しやすいようにできていた。その心理がもっとも綿密に描かれているからだ。『君と100回目の恋』だとさらにあからさまで、あれは、坂口健太郎という存在にときめくために映画全体が設計されていたように思う。あの映画を観て坂口健太郎のほうに自然と感情移入する男がい
2021/03/06 リンク