『この世界の片隅に』は家制度を頭に入れて観るとよくわかる（一ノ瀬 俊也）

漫画、そしてアニメ映画で多くの人びとの心をとらえてきた『この世界の片隅に』。8月3日にはアニメ映画版が地上波で初放送され、12月には新作のアニメ映画『この世界の（さらにいくつもの）片隅に』が公開される予定だ。綿密な取材をもとにつくられたこの作品は、戦時下の人びとの日常を知るうえで多くのヒントがつまっている、と日本近現代史を専門とする一ノ瀬俊也埼玉大学教授はいう。今回は、この作品を題材に戦前の女性と家制度を考えてみたい。＊以下の文章には、作品の内容に関する紹介が含まれていますので、ご注意ください。 「居場所」探しの物語 こうの史代の漫画『この世界の片隅に』とそのアニメ映画版は、広島県呉市を舞台に、戦時中のある女性の日常生活をリアルに描いた物語である。空襲や原爆、そして敗戦という異常な事態のなかでも、人びとはかけがえのない日常を強く生きていたという作品のメッセージは、多くの人の心を動かしている

[mikanyama-c]

でも径子が固執するのは二人の子供であって家の中でのポジションではない。 作中もっとも現代人に近い感性を持つ彼女は家制度への反逆児でさえある(ゆえに盲目的に制度に従っているかのように見えるすずに苛立つ)

[el-condor]

径子さんの行動原理の一部はあんまり同意しないけれど、同作品が「家制度」の物語である側面を持つのは確か/現政権を支持するということは畢竟この作品の黒村家の在り方を支持することなんだけど理解されてるかなあ

[osaan]

ああそうか、今の若い人はもうこうしたことについて、肌感覚でわからなくなってるんだな。どんなに戦前に憧れても、もはやこの感覚はトリモロせないだろうし、それはいいことだと思う。

[BigHopeClasic]

居所指定権の事を知ると『いだてん』のスヤさんと池辺家の関係がわかりやすくなる／北条家は戦前の田舎としては相当リベラルな環境なんだけどその基礎と背景にあるものは知っておいたほうが面白くなる。

[s-eagle]

この見解には特に異論はないんだけど、旧海軍関係者の「家」は当時の一般的な「家」とは若干異なる風土があるので、あれをもって当時の一般的な姿だとはちょっと言い難い面があるなあ、とは思う。

[cha9]

すまん色々解釈違い。径子が帰ったのは大和を見て単純に息子を思い出したからで居場所が大事ならその後離縁してない。秀作とすずが照れたように見えるのはシラミのせい等等、アニメは見落とし多いので原作読んでくれ

[Ta-nishi]

昔ブログで書いた http://ta-nishi.hatenablog.com/entry/2018/05/30/135723 で、私の母が嫁ぎ先の苦労を実家で愚痴ったとき、「お前が悪い。嫁は嫁ぎ先に絶対に逆らうな」と取り付く島もなかった理由がより深く理解できた。離籍か。

[FutureIsWhatWeAre]

こうの史代の「平凡倶楽部」も家制度の話でもっと毒がある

[siomaruko]

「国家のため戦死した人の遺族には国から一時金や生活費（扶助料）が与えられたが」「妻が実家などへ出て行くと、戸主である夫の父が居所指定権を持ち出し、指定に背いたという理由で妻を離籍し、お金を独り占め」

[enemyoffreedom]

径子はむしろ"新しい女性"として描かれていたように思うが。まぁ家制度がテーマの一つであることはそれぞれの登場人物のありようからも察せられるが（特に逆像的に白木リンの）

[TACOMIC]

＃蛸十　＃蛸類神

[ilya]

2019/07/22

[Imamura]

「この物語は、最初から最後まで一貫して家制度の話であったといえる」。居所指定権をめぐって居場所を確保しようとする女性たちという視点

[questiontime]

この視点は今までなかったので、ファンは必読「この物語は、最初から最後まで一貫して家制度の話であったといえる。」