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最相葉月さんのエッセイ集『母の最終講義』、僭越ながらのレビューでござる - HONZ
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最相葉月さんのエッセイ集『母の最終講義』、僭越ながらのレビューでござる - HONZ
母の最終講義 作者: 最相葉月 出版社: ミシマ社 発売日: 2024/1/18 う~ん、あかんがな。読み始めてすぐ... 母の最終講義 作者: 最相葉月 出版社: ミシマ社 発売日: 2024/1/18 う~ん、あかんがな。読み始めてすぐにそう思った。エッセイとは本来こういうものを言うのだろう。う~ん。なにがあかんか、まずはその話から。 最相葉月さんといえば、押しも押されもせぬノンフィクションライターだ。『絶対音感』を読んだ時の衝撃-テーマへの迫り方の凄さ-は今でもよく覚えている。それだけではなく、エッセイの名手でもある。 ずいぶんと前になるが、「我が心の町 大阪君のこと」を、記憶が正しければ文藝春秋の巻頭エッセイで、読んだ。このエッセイが元になって、後年、真中瞳主演の映画「ココニイルコト」が作られたほどだから、大きな広がりを感じたのは私だけではなかったのだ。エッセイの舞台が大阪だったということともあるが、その視線の温かさにすっかりファンになった。 ちなみに、この映画、まだ無名だったころの堺雅人が「大阪君」の