「平家物語」と勧善懲悪の謎（最終回） - jun-jun1965の日記

前に出た大塚ひかりには『男は美人の嘘が好き :ひかりと影の平家物語』（一九九九）という著作がある。大塚は、『源氏物語』や『古事記』については鋭い議論を繰り出すが、この『平家』論はあまり鋭くない。女性論を中心としており、文庫化（二〇一二）された際には『女嫌いの平家物語』と改題された。『平家』にはあまり女の活躍がない。木曽義仲の愛妾とされる巴は、出てはくるがちらりとだけで、冒頭の祇王・祇女、仏御前のほかに、印象に残るのは小宰相くらいで、清盛の孫の通盛に恋われてその妻となり、湊川で通盛が戦死したと聞いて泣き伏し、一ノ谷で身投げして死んでしまう。 そもそも通盛の妻となる経緯が、通盛が口説いてもなびかないので、主人の上西門院が脅すようにして通盛のほうへ追いやったという経緯があり、あまり逸話として好きではない。 大塚の著は、今ひとつ私には理解の行き届かないところがあり、友人なんだから訊けばいいのだが、

[minamihiroharu]

1stガンダム、連邦側のアムロにさえ「正義」の地位も自意識もないよね？　戦争という大河に溺れつつ死に抗う人々を描いた作品に、因果応報の作意が強い平家物語と同様な勧善懲悪の意図ってどこまであるかな？

[e_pyonpyon21]

いわゆる安彦ガンダムの外伝では、ザビ家の学長以下のみんながのちのシャアが生まれ落ちようとしている時計塔を連邦側の官憲の手から死守するという物語が描かれており、本編でもザビ家の皆と兄妹はところどころで。

[haha64]

それっぽい作品名だけ沢山挙げて煙に巻くいつもの曲芸で、面白いけどあまり信頼できない。例えばシェイクスピアなら勧善懲悪にはほど遠い「リア王」も英米で愛されてるけど、この文脈にどう合致するのだろうか。

[cider_kondo]

西欧文学の認識が雑杉で痺れる。やはり王道の復讐譚（＋富野的皆殺し）といえばニーベルンゲンやハムレットよな(しかしタイタス・アンドロニカスとか前半の沙翁はほんま殺しまくるよな…

[gameshop-aki]

「ORIGIN」のジオン勢の描写を見て「みんな一年戦争で死んじゃうんだよなあ」と感じた感傷、平家物語に通じるものがあったので少しわかる。けどザビ家＝平家だとするとシャアは何に当たるんだ？

[kei_mi]

「あはれ」を重視するから？　善が勝利するのは立派で良いことだけど「あはれ」という感じではないし

[p_shirokuma]

とりあえず面白かった。

[goldhead]

“日本人の感覚はもともとあまり勧善懲悪向きに出来てはいないのかもしれない”

[PikaCycling]

忠臣蔵のことを考えるに「悪も滅ぼして善も消え去る」みたいな対消滅の物語（そして今の太平の世に続く）を日本人は好むのかもしれない。平家物語を考えるときにその後の源氏のことを思わない人がいるだろうか。

[wkatu]

『むしろ逍遥が批判したのは八犬士が「仁義八行の化物」である点だったろう。だが実際に瀰漫していたのは勧善懲悪ではなく、百川敬仁の言う「もののあわれ＝共同化された悲哀」のほうであったろう。』

[bt-shouichi]

“『平家』では善人として描かれた重盛に当たるギレンをデギン以上の悪人として置いたことで、富野由悠季は、これによって『平家』を刷新し、これを「勧善懲悪」にして終わらせた”

[mazmot]

なんだかよくわからないが、南総里見八犬伝が勧善懲悪でないことはたしかにそうだと思う。

[Hagalaz]

これだけ昔からの感覚を受け継いでいる人は貴重な気がする

[hobbling]

当時のロボットアニメとして勧善懲悪をやらざるをえなかったファーストを刷新したのが続編であるΖの現実認知なわけで