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水かきを切る - 傘をひらいて、空を
ほら、と掌が差し出される。きれいな骨のかたちがわかる白い指が奇妙な動きを見せて、止まる。私はなぜ... ほら、と掌が差し出される。きれいな骨のかたちがわかる白い指が奇妙な動きを見せて、止まる。私はなぜだか反射的にそこから目を逸らし、左側に座る彼女の顔を見る。私はそこにも長いこと焦点を置くことができず(その掌はまだ私の正面に提示されたままで、視界の右側にしっかりと存在している)、視界の中心をふたたび掌に戻そうとする。そうしたとたん、その掌は私の目の前から消える。 彼女の隣の席に新しいお客が入り、彼女は両手を使って私のほうに椅子を寄せる。私はいちばん端にいて席を動かせない。王手、とぼんやり思う。カウンタ席って隣の人につかまえられたみたいな気になるから、不穏で好きだ。それに横顔は、正面から見るときより情報量が減っているのがいい。うつくしい人のうつくしさや鋭い人の鋭さが緩和されて、ずっと見ていても疲れない。 私は片手で髪を押さえて升の中の小さいグラスにくちびるをつけ、それから彼女を見て、むしった畳鰯
2011/02/20 リンク