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自由意志と家の中に落ちている靴下 - 傘をひらいて、空を
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自由意志と家の中に落ちている靴下 - 傘をひらいて、空を
同僚ふたりが目の前で次々に話題を繰りだす。わたしたちはいずれも四十代の女で、ひとりは娘が小学六年... 同僚ふたりが目の前で次々に話題を繰りだす。わたしたちはいずれも四十代の女で、ひとりは娘が小学六年生、もう一人は子どもなしの二人暮らしである。彼女たちはふだんから早口なのだが、退勤後に食事やお茶に行くとさらに早口になる。言いたいことがたくさんあるのだ。 彼女たちの話題はめまぐるしく入れ替わる。職場の人事異動について、担当したプロジェクトについて、今後の組織改編について、それから私生活について。彼女たちは何に関しても明瞭な意見と長期的な方針を持っているように見える。ふたりがふとわたしを見て、「この人なんで黙ってるんだろう」という顔をする。仕事の話や趣味の話や食べ物の話をしている間は、わたしもよく話すからだろう。わたしはいくらか目をふせて、しょうことなしに少し笑う。 家庭の話になるとわたしはあまり話すことがない。子どもはひとり、もう大人で、家を出ている。夫とふたりの生活には変化というものがない。