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滞仏日記「死にたいと思ってもいいから、生きなさい」
JINSEI STORIES 滞仏日記「死にたいと思ってもいいから、生きなさい」 Posted on 2020/07/20 辻 仁成 ... JINSEI STORIES 滞仏日記「死にたいと思ってもいいから、生きなさい」 Posted on 2020/07/20 辻 仁成 作家 パリ 某月某日、ある日、不意に誰かがが自らの手でその人生を終わらせたという知らせを聞く時、しかもその人がまだ若く輝いていて、その死の理由も思い当たらない場合、残された多くの人たちの心の中にぽっかりと穴があき、電源が落ちるように不意に力が消えうせたりすることがある。それは、きっと同時代的にこの星の上で生きているという連帯感に穴があくからなのだろう。寂しいを通り越して、得体の知れない心の不安を覚えるのだ、それはつかみどころのない不快なもので、その不快はもちろんその死んだ人に向けられたものじゃなく、生きることのあまりの不条理な状態への混乱が引き連れてくるささくれだつ気持ちに他ならない。 病気や事故ならばまだなんとか仕方ないと自分に言い聞かせることも出来るかも
2020/07/21 リンク