故郷で13年ぶり飲食店再開へ 葛尾の「夕飯難民」解消、にぎわいを

東日本大震災と東京電力福島第１原発事故で三春町に避難していた渡辺政広さん（４８）が１５日、地元の葛尾村で１３年ぶりに飲食店を再開させる。当初は村で店を再開するつもりはなかったが、復興に向けて歩む村からの「力を貸してほしい」という声に、考えが一変した。忘れられぬ古里への思い。かつて村民の胃袋を満たしてきた料理人が地元で再び腕を振るう。 間近に迫ったオープンに向け店内にいすや机を並べ、台所で料理の仕込みを進める渡辺さん。料理人経験３０年。「俺には料理しかないから」。そう話す。 渡辺さんは葛尾村で両親が営む酒販店の様子を見て育った。「酒屋」は閉店すると一転、近隣の仲間が酒を持ち寄って飲食する「酒場」になる。「居酒屋をやったら稼げるのではないか」と思い、２００１年に村で「居酒屋『政』」を開店。店は連日、地域住民が集まって酒宴を開くなど、順調に歩んでいた。 だが、開店から１０年の節目を控えた１１年３

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“震災と原発事故で村は全村避難”“村には住民が戻りつつあり、移住者も増えて新興住宅が増えてきた一方、午後６時以降に開店している飲食店がなく”