2018年6月5日 「invisible」という言葉を巡って

2人の監督 「インビジブル ピープル」と審査員長のケイト・ブランシェットは授賞式の冒頭で口にした。その存在に光を当てることが今回の映画祭の大きなテーマだった、と。隣に座った通訳を介して日本語に翻訳してもらいながらだったので内容は大まかにしか把握できなかったが、その「invisible」という言葉だけはずっと頭に残った。確かに『万引き家族』で僕が描こうとしたのも普段私たちが生活していると、見えないか、見ないふりをするような「家族」の姿だ。その生活と感情のディティールを可視化しようとする試みが今回の僕の脚本の、そして演出の柱だったとケイトさんの言葉に触れて改めて思い出した。そして、そのスタンスは14年前の『誰も知らない』とも通底している——と、自分では今回の作品を分析していた。なので名前を呼ばれて壇上に向かいながら、このスピーチでは「invisible」なものについて触れようと考えていた。 僕

[paradisemaker]

なんか映画も観てない連中が受賞した途端に政治利用するのを見てて、大変だなぁと思った

[tarotheripper]

話と全く関係ないけど、大学の英語の授業で宿題のプリントをやっていなかったときに「invisible inkで書きました」て言ったら、先生にものすごい哀れな目で見られたことを思い出した。

[mak_in]

このニュアンスを文面を読んだだけで伝えるのはなかなか難しいだろうな。映画とか小説とかの自分の現実とのギャップから感じるふわふわとした読後感が訴えかけるものを大切にしてるのだ、と僕は読みとった。

[sukeroc]

“「国家」とか「国益」という「大きな物語」（右であれ左であれ）に対峙し、その物語を相対化する多様な「小さな物語」を発信し続けることであり、それが結果的にその国の文化を豊かにする”

[cinefuk]

『23年の間に気付いたことは、映画を撮ること、映画祭に参加すること自体が既に政治的な行為であるということだ。自分だけが安全地帯にいてニュートラルであり得るなどというのは甘えた誤解で不可能であるという事』

[yuiseki]

思い出すシリーズ

[hagakuress]

「EUとドイツ」「東アジア共同体」そして、歴史に関する「清算」について、その含意、取扱いを知らないまま「共同体」を語る材料として取出してしまう未熟な御仁であった。映画作家としては魅力的過ぎではある。

[yomayoma]

見えないものの中で過ごしていて、見えないからわからない/個々の「当たり前」が淀みとして現れ気づく。ずれ、違和感。どこにどんな相違が？/チャレンジ、不作為も淀みとなりうる/淀みを肯定的に繋げていくこと

[todesking]

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[kaos2009]

万引き家族　是枝裕和監督

[mohri]

「ネット空間を往き交う言説に……」のくだりが身につまされる

[securecat]

週末見るので、見てからまた読も。

[kigenyosi]

“映像は監督の意図を超えて気付かない形で「映ってしまっている」ものの方がメッセージよりも遥かに豊かで本質的だということは実感として持っている。”

[hharunaga]

見えないものを「見える化」する、などと政治家や経営者たちは言うけど、映画とは、見えないものを見えないままに《見せる》ものなのかも。文：是枝裕和。

[drunkmotty]

言葉の重要性や翻訳の難しさから始まって、端的に日本社会の現状についても言及してる名文。是枝監督の刃の鋭さに驚嘆する。「万引き家族」、もう明日から公開。見に行きたい。

[satoshique]

是枝監督の名文。表現が政治性を帯びさせられてしまうこと。政治から距離を置くことも政治的とみなされること。人間が社会的動物である以上、政治的であってしまう。

[symbioticworm]

“23年の間に気付いたことは、映画を撮ること、映画祭に参加すること自体が既に政治的な行為であるということだ。自分だけが安全地帯にいてニュートラルであり得るなどというのは甘えた誤解で不可能である”

[Louis]

是枝裕和監督のカンヌ映画祭で思ったこと。二人の韓国人記者とのやり取りの箇所が面白かった。

[guru_guru]

いい文章。

[okadaic]

めちゃくちゃ長く感じるけどいい文章だな。あとでまた思い出して読み返したりしたい。

[townphilosopher]

Distanceがとてもいい映画として私の中に残っている。是枝監督は知的で優しい人間なのだろうと思う。

[sky-y]

“目をそむけようが口をつぐもうが、というかその「そむけ」「つぐむ」行為自体も又、政治性とともに判断される。”

[kiku72]

“是枝裕和”

[twikkun]

インターネットだなぁ

[khtno73]

“孤立した個を回収したのが“国家”主義的な価値観(ナショナリズム)であり、そこで語られる「国益」への自己同一化が進むと社会は排他的になり、多様性を失う。”

[yooks]

"孤立化した人が求めた共同体のひとつがネット空間であり、その孤立した個を回収したのが“国家”主義的な価値観であり、そこで語られる「国益」への自己同一化が進むと社会は排他的になり、多様性を失う"

[mventura]

"映画の中の「見えない」花火についてドゥニ・ヴィルヌーヴ監督やチャン・チェンと話す” 早く映画を見たい…

[takahashim]

“「日本すごい」をアピールすることを目的にしたものなど、そもそも映画とは認められないし、逆に社会や政治状況の「酷さ」だけを晒そうと目論んだものは「貧困ポルノ」という言葉でやはり批判をまぬがれない”

[gnt]

これもインターネット。であれ。

[kmiura]

大雑把な思考と単純な自己同一性に対抗するには、遥かに多くの時間と労力をかけて複雑さをそのまま観察し思考し表象することが必要になるわけで、そこにコミットしている人々の見えない共同体もあると思う。

[okbc99]

“人々が「国家」とか「国益」という「大きな物語」に回収されていく状況の中で映画監督ができるのは、その「大きな物語」(右であれ左であれ)に対峙し、その物語を相対化する多様な「小さな物語」を発信し続けること